生理で頭がぼんやり。眠気がとれるいい方法はありますか?(40代女性)
読者から寄せられた質問に、『ターザン』推薦の専門家がズバリ回答! 生理とカラダのお悩みには、レディースクリニック『イーク表参道』の副院長を務めながら、国立スポーツ科学センターにて女性アスリートへの支援も行う、高尾美穂先生が向き合います。
取材・文/黒澤祐美
今回の質問
生理中は昼間眠くなってしまい、仕事に集中できません…。頭もぼんやりします。生理に左右されずバリバリ働きたいのですが、眠くならない方法はありますか?
A. 生理中は体温の変化が小さく、寝付きにくい。
一般的に眠気が起きやすいのは「生理中」ではなく「生理前」。というのも、本来カラダは体温が下がることで眠気を催す仕組みになっていますが、高温期にあたる生理前は体温の変化が小さく、寝付きが悪い状態が続くため。
生理中も眠気が続くということは、この寝付けない状態が延長して、夜に十分な睡眠時間を確保できていないことが考えられます。
十分な睡眠時間は7〜9時間が理想とされていますが、これは人によって差があります。自分にとっての理想の睡眠時間を調べるには、日中の眠気と前日の睡眠時間を照らし合わせてみてください。
昼間に一瞬たりともウトウトしない日があったら、その前日の睡眠時間が自分にとって最適な睡眠時間ということ。反対に眠気が強ければ、睡眠時間が足りていなかったということです。
生理前は眠くなりやすい時期なんだと自覚したうえで、30分早くベットに入るなど睡眠時間を意識的に確保しましょう。
お昼寝は20分まで。ランチにカレーライスは控える。
どうしても日中眠気に勝てない場合は、お昼寝も有効です。ただしカラダをフラットな状態にして眠ると、4段階に分けられる睡眠段階があっという間に3〜4(深い眠り)に入ってしまい、お昼寝から目覚めてもまだぼんやり状態が続く睡眠慣性がみられます。
これでは仕事の能率が落ちるだけでなく、夜の眠りに影響する可能性も。背中を倒す角度を60度程度にとどめておくか、デスクにうつぶせになるようにして、時間は20分までと決めて仮眠をとりましょう。
ちなみに、ランチで何を食べるかによっても眠気は左右されます。血糖値が上がるものや脂質が多いものはできる限り避けるべき。
たとえば、みんな大好きカレーライスも眠気にとっては大敵。スパイスでカラダが温まり、仕事が始まる頃に体温が下がって眠気が出る。さらにご飯で血糖値が上がり、ルーには脂質もたっぷり。集中したいときは選ばないほうがいいかもしれませんね。