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痩せたいなら逆に増やすべき脂質もある。青魚で内臓脂肪が減る理由

在宅時間が長くなり運動量が減ったのに伴い、増えてきた脂肪が気になってきたこの頃。いざ、食事を見直そうと意気込むダイエッターが真っ先に減らしがちなのが脂質だが、実は増やすべき脂質もあるって知ってましたか?

青魚で褐色脂肪細胞が活発化。内臓脂肪が減る!

摂りすぎている脂質は減らしたいものだが、痩せたいなら逆に増やすべき脂質もある。それは、オメガ3脂肪酸。なかでも青魚などの魚油に含まれるEPADHAだ。

「魚油を摂取すると代謝が上がり、痩せやすいことが最近わかってきました」(管理栄養士の河村玲子さん)

京都大学の研究によると、魚油を摂ると交感神経が活性化。単に体脂肪を貯めるだけの脂肪細胞(白色脂肪細胞)が、体脂肪を熱に変える褐色脂肪細胞に似たベージュ細胞へと変化。体脂肪の燃焼を促すという。

オメガ3の1日の摂取目安量は、約2g。サバの切り身やイワシ、サンマ1尾ほど(100g)でクリアできる。1日1回は青魚を食べよう。鮮魚が手に入らないなら缶詰で。サバ缶やイワシ缶なら、100gで2g以上の魚油が摂取できる。

100g当たりのEPAとDHAの含有量

EPA(mg) DHA(mg)
サバ(太平洋サバ・生) 1800 2600
イワシ(缶詰・蒲焼き) 1800 1400
イクラ(シロサケ) 1600 2000
サンマ(生・皮付き) 1500 2200
マイワシ(生干し) 1400 1100
サバ(缶詰・味噌煮) 1100 1500
ブリ(焼き) 1000 1900
カツオ(秋獲り・生) 400 970

オメガ3の供給源はサバ、イワシ、サンマといった青魚。日本人の肉食化は年々進み、魚介類の摂取量が肉類を下回るようになって久しい。もう一度上の表(出典/文部科学省・食品成分データベース)を参考に、魚が主菜の食事を取り戻そう。

魚嫌いはサプリから摂るのが手軽だが、その際はEPAが主体のものを選ぶようにしよう。

「EPAとDHAは長年ごっちゃにされてきましたが、まったく別物。EPAがより大事で、心臓と血管を守る優れた働きがあります。DHAは脳の健康にプラスですが、EPAから合成できるので、EPAの摂取を意識すれば大丈夫」(コンディショニングスペシャリストの桑原弘樹さん)

取材・文/井上健二 イラストレーション/三宅瑠人 取材協力/桑原弘樹(桑原塾、コンディショニングスペシャリスト)、河村玲子(管理栄養士、トレーナー)

初出『Tarzan』No.794・2020年8月27日発売

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