財布と名刺入れにツヤはありますか? 革小物のお手入れ&おすすめケアグッズ
服やカバンに出し入れすることの多い革小物は傷がつきやすく、その質感も徐々に損なわれていきます。中でも名刺入れや財布は人目につく機会も多いアイテム、「気づいたらボロボロ」なんてことのないよう、ケアグッズを揃えて、定期的にお手入れをしましょう。
取材・文/山梨幸輝 撮影/大嶋千尋
「Tarzan Web」のグルーミング記事では、さまざまな分野の専門家に取材。「ランニングシューズのケア」「革靴のケア」に引き続き、お話を伺うのは、虎ノ門の靴磨き店〈THE SHOESHINE&BAR〉のシューシャイナー、赤塚誠さん。今回は革小物のケア方法と、おすすめのお手入れグッズをピックアップします。
革のお手入れはスキンケアと同じ感覚で。
赤塚さん曰く、革素材も人の肌と同じように、ケアをしないと徐々に乾燥してしまうのだとか。カサカサになった革は汚れや傷が目立ちやすくなるため、やはりお手入れは必須です。前回の記事では革靴のケア方法を教えてくれましたが、やり方は違うのでしょうか?
「革に栄養を与えて保湿する、という目的は一緒です。ただ、革靴は同色のクリームで色も補うことが多いですが、革小物の場合はカバンやポケットへの色移りを避けるために、無色のものを使うことが多いですね」(赤塚さん)
また、革小物のケアをする際、揃えた方がいいアイテムについても教えてもらいました。
「革用のクリームとクリーナー、レザーケア用の馬毛ブラシ、コットン素材の布ですね。馬毛のブラシは手に馴染めばどんなものでもOK。汚れ落としとクリーム、布はこの後おすすめのものを紹介します」
革小物のお手入れ、実践編。
赤塚さんがおすすめする、革小物ケアアイテム。
1.〈コロニル〉1909レザークリーム
ドイツの老舗レザーケアブランドが手がけるクリーム。革の保湿やツヤ出しに加え、撥水機能も与えられる。
「革小物だけでなく、革靴や革ジャンなどにも使えるので、持っておくと何かと役立つ一本。できれば手で直接塗るのがベストですが、先端がスポンジ状になっているので、手を汚さずに使うこともできますよ」
2.〈Brift H〉汚れ落とし布
汚れ落としとクリームの乾拭きに最適な、柔らかな質感の布。
「汚れ拭き用の布は着なくなったTシャツなどでもいいですが、これは指に巻きやすい長さと幅にあらかじめカットしてあるので便利です」
3.〈Brift H × 江戸屋ブラシ〉山羊毛ブラシ
300年続く刷毛専門店〈江戸屋〉が別誂えで作った、革製品用のブラシ。写真の山羊毛のほか、赤塚さんが使用している馬毛や豚毛のブラシは全て同ブランドのもの。
「先ほどのお手入れをした後の革小物を、少量の水をつけた山羊毛のブラシで優しく払えば、より綺麗なツヤを出すことができます。ポケットやバッグに入れておくだけでも擦れてツヤは出るのですが、これを使うと別格の仕上がりになりますね」