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運動をすると免疫は上がる? 下がる? 免疫の噂のウソ・ホントをチェック(3)

「免疫力が上がる!」と称する民間伝承的・都市伝説的な噂はたくさんあるけれど、果たしてどれがホントで、どれがウソなのか。そして免疫を高めるにはどうすればいいのか。免疫のプロ中のプロである河本宏先生に教えてもらった。

Q3. 運動をすると免疫は上がる? 下がる?

A. 日常レベルの運動なら免疫に影響しない。ハードな運動では下がる。

体型を磨くには運動が欠かせない。では、運動と免疫にはどんな関係があるのか。

運動と免疫の関わりは、単純には割り切れない。

健康のために行う通常のトレーニングは、免疫におそらくプラスでもマイナスでもない。運動はストレス解消になるし、運動習慣がある人は食事や眠りといった生活全般もヘルシーに整えようとするから、結果的に免疫は下がったりしないだろう。

「ただし激しい運動は一時的に免疫を下げることがわかっています」

マラソンランナーは風邪をひきやすいとされるが、それは免疫の低下と無縁ではないだろう。

運動は健康には間違いなくプラスだが、アスリートが必ずしも長生きするとは限らない。アスリートレベルのハードなトレーニングはストレスフルだから、免疫を下げる恐れがある。フルマラソンに年1回出るくらいならたぶん問題ないけれど、年何回も出たり、興に乗ってウルトラマラソンにハマって月何百kmも走ったりする生活は免疫を下げるかも。

PROFILE

河本宏(かわもと・ひろし)/1961年生まれ。京都大学医学部卒業。京都大学ウイルス・再生医科学研究所副所長血液細胞の分化過程を解明する傍ら、iPS細胞技術を用いた治療用再生T細胞の作製研究も進める。免疫学者ロックバンド〈Negative Selection〉リーダー。今回趣味のイラストで免疫を優しく解説。

取材・文/井上健二 イラストレーション/しりあがり寿 取材協力/河本 宏(京都大学ウイルス・再生医科学研究所副所長)

初出『Tarzan』No.778・2019年12月19日発売

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