1. クールダウン
ストレッチよりも交代浴と睡眠で疲労抜き。
【三流】静的ストレッチをする
【一流】交代浴をする
【一流】トレーニング3時間以上経ってから睡眠を取る
筋トレ前のストレッチをパスしても、筋トレ後には必ず静的ストレッチをしています。だって、カラダに溜まった疲労を抜いて明日という日に備えたいから。
酷使した筋肉をケアするというその意識は素晴らしい。でも残念ながら、静的ストレッチによって血液中の乳酸の低下が促されたり、疲労が軽減するというエビデンスはない。なので、筋トレ後のストレッチはやってもいいけど意味はほとんどないかもね、という位置付けに。
一方で、サッカーやバスケットボールなどの瞬発+持久系スポーツのクールダウンで最も効果があるとされているのは交代浴。これに倣い、長時間の筋トレ後はお湯に軽く浸かり、シャワーで水を浴びる交代浴を数回繰り返すのがおすすめだ。
また、良質な睡眠もカラダの回復を促す大事な条件。筋トレ後は交感神経が興奮して眠りに就きにくいので、睡眠時間から逆算して3時間前にはトレーニングを終わらせて快眠に繫げる習慣を。
2. 栄養補給
筋トレ後の食事では主食を欠かすべからず。
【三流】トレーニング後30分以内にホエイプロテイン、2〜3時間後に糖質抜きの食事をする
【一流】トレーニング後30分以内にホエイプロテイン、2〜3時間後に糖質+タンパク質の食事を摂る
筋トレ後は何があっても30分以内にプロテインを補給する。三流であろうと一流であろうと、これはもはやすべてのトレーニーの共通認識。
ただ、30分以内にタンパク質を送り込んでおけば万事OKというわけではなく、2〜3時間後、肉や魚など食事によるタンパク質補給も必須。というのは、筋タンパク合成のゴールデンタイムは筋トレ6時間後くらいに訪れ、トータルでは24時間続くことが分かっているから。
この食事の際、減量目的で糖質抜きを実践しているトレーニーは少なくないが、筋肥大が目的ならばこれは三流のやり方。タンパク質と同時に糖質を摂るとインスリンの分泌が高まる。
インスリンの作用のひとつは筋タンパクの合成なので肥大効果もより高まる。さらに、筋トレによって糖質を細胞に取り込むグルット4という運び手が活性化するので、失われた筋グリコーゲンの回復率もアップ。よって、主食をいただくことが一流の栄養補給。
3. アルコール
一流と三流の格を分けるお酒との付き合い方を知ろう。
【三流】夜の筋トレ後に適度な飲酒をする
【一流】お酒を飲む日は朝に筋トレをする
【超一流】筋トレする日はお酒を抜く
筋トレ後、プシュッとビールやチューハイの缶を開けてグビグビグビッと飲んでプハーッとやるのが至福のひととき。適量であればカラダにも悪くないしメンタルヘルス的にもよさそうだが、これちょっともったいない話。
上のグラフをご覧いただこう。運動後2〜8時間後までの筋合成スピードの割合を比較した実験データだ。これによると、運動後にタンパク質のみを摂ったときに比べて、アルコールとタンパク質を摂った場合は24%スピードが低下し、アルコールと炭水化物を摂った場合はさらに37%もの低下が見られた。
つまり、筋トレ後にプロテインを飲んで、その後にグビグビッとやってしまったら通常より24%も効率が落ちるということ。もったいないのひと言に尽きる。
なので、一流を目指すなら飲むと決めた日は朝に筋トレを行い、アルコール摂取まで8時間程度は空ける工夫をするべし。もっと言うなら筋トレ日は禁酒というのが超一流。