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総合格闘家・渡辺華奈「打撃で倒せたのも腹筋のおかげです」

渡辺華奈(わたなべ・かな)/1988年、東京都出身。FIGHTER’S FLOW所属。7歳で柔道を始め、東海大1年のときに全日本ジュニア優勝。JR東日本所属を経て、2017年総合格闘技に転向。今年3月のDE EP JEWELS 23で1R4分33秒TKO勝ち。プロ7戦無敗。

打撃、投げ技、寝技が許される総合格闘技は最強のカラダ、特に強い腹筋が必要不可欠。トップをひた走る男女の驚きの特訓を見よ! 総合格闘家・猿田洋祐選手に続き、渡辺華奈選手のフッキンを徹底追跡。

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2018年末のRIZINでは1ラウンド、開始早々の0分11秒、右パンチ2発でKO勝ち。そして、本誌の取材から5日後の大会では初めて外国人選手を迎え、これも第1ラウンドにマウントを取って、パウンド連打で粉砕撃破。

柔道から転向して日が浅いにもかかわらず、打撃への適応の早さには目を見張らされるものがある。だが、指導にあたる上田貴央トレーナー(総合格闘家)によれば、まだ小学生の算数レベルとのこと。とはいえ、打撃のプロでも仕留めに行く場面で難易度の高いコンビネーションはさほど使わず、案外基本のワンツーでフィニッシュするという。

年末の試合で出した2発は、直前まで猛練習した基本中の基本。

「あれもすべて腹筋のおかげなんです」と渡辺華奈選手は振り返る。

腹筋ベンチにはプラスαの負荷。深さ、角度に妥協なし。

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ある程度”しかやらないという腹筋運動も、10~15㎏のプレートを持ったり、

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腹筋ベンチで角度をつけた脚上げ腹筋だったり。トレーナーが呆れるほどの負荷、回数を黙々とこなし続ける。「腹筋を割るためにとか、そういう感じでは一切やってないんですが」と本人。 深さ、角度に妥協はまったくなし

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カラダを床すれすれに沈めたまま四足歩行する通称“ワニ”。手足の動きはできるだけ大きくする

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懸垂マシンに両手をつき、そろえた両脚を水平に上げて、キープ! 腹筋は総動員され、出力はマックスに

ボディを打たれるから腹筋を鍛えているのではない。何をするにもカラダの軸が一番大事だから、トレーニングでは腹筋を含め体幹が重要なターゲットになるという。

「体幹をしっかりしておかないと相手の攻撃を受け切れないし、投げるときに自分が先に崩れてしまったりするので、腹筋をはじめとする体幹が大事なのだと思っています」

柔道時代からやっていた“エビ”。

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両手両足を宙に上げたまま、一瞬で腹筋を収縮させ、その勢いで跳び上がることで移動する。高さに注目!

“筋トレは裏切らない”が信条。以前は毎日のように4時間あまり没頭していたが、いまはだいぶセーブして格闘技自体の練習に時間とエネルギーを割いているという。それでも筋トレをやるとなったら、その内容はご覧のとおりで超ハード。

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最たるものはこのメニュー。バランスボールに腰を乗せ、向き合って立つ補助者の両脚を外から足で挟み、この体勢をキープする。腹筋だけでなく、内転筋をはじめ下肢筋群の総動員も必要で、10秒も続ければ全身はがくがくに。

「柔道時代によくやりましたが、腕だけでロープを登れば体幹、特に腹筋をすごく強化できます。最近は屋内メニューに加え、よく屋外も走ります。本当は走るのは嫌いなんですけど、一番腹筋がつくのは走ることだとも思っているんです。だから、400mとかの中距離ダッシュを強弱つけて、週4回ぐらいします」

他にもバイクマシンやロウイングマシンを全力で漕ぎ、心拍数をばーっと上げるような、“スタミナつける系”のメニューにも取り組む。オフ期も契約体重とさほど変わらない体重を維持。格闘技以外にやりたいことも思いつかないから、プライベートはほぼ何もなし。

対戦相手に力負けしない秘密はこれ。

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所属するFIGHTER’S FLOWでは紅一点。「女性と練習できないので」男性トレーナー(総合格闘家・渋谷カズキ氏)を乗せてプランク(!)。これぞ究極の腹トレといえよう

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寝技の攻防も男性の体重に慣らしている。おかげで女子選手を相手に力負けした記憶はないという

「男性と練習している甲斐もあって、いまのところ試合では下になったことがないです。フィジカルですごく勝ってるなと感じますし、あまりパワー負けする気はしません」

苦手意識の強い打撃に集中的に取り組んだ成果が出て、試合は短い時間で終わった。が、鍛え上げた腹筋がぐりんぐりん駆動する、得意の寝技の攻防もそろそろ見たいところだ。

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取材・文/廣松正浩 撮影/大嶋千尋

(初出『Tarzan』No.763・2019年4月18日発売)

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