【チェックしてみよう】アナタの頭痛は片頭痛? 緊張型頭痛?
今日も頭痛という名の解体工事で激しい音が鳴り響く…。そんな状態にストップをかける正しい知識と対処法を紹介。15項目をチェックして、その頭痛がどのタイプなのか診断!
取材・文/鈴木一朗 イラストレーション/林田秀一 取材協力/丹羽潔(東京頭痛クリニック理事長)
(初出『Tarzan』No.703・2017年10月12日発売)
頭痛もちなのだけど…原因はその生活習慣にあり!
日本人で約4,000万人、なんと3人に1人が頭痛で悩んでいる。だが、頭痛持ちでない人にとっては、その痛さ、辛さを理解することはなかなか難しい。だから「頭痛ぐらいで休まれては困る」という、理不尽な意見が巷に溢れているのである。全人口の3分の1が、今日も頭痛の苦しみに、あえいでいるのだ。
ということで、ここでは頭痛の種類と予防法や対策について記していきたいと思う。まず、頭痛は大きく2種類に分けることができる。それが一次性頭痛と二次性頭痛だ。
医師の診断を仰ぐべき「二次性頭痛」
とりあえず二次性頭痛から話そう。この頭痛は命の危険を伴う。くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎などの疾患が、頭痛の原因となっているからだ。たとえば、くも膜下出血が原因のときには、バットで殴られたような突然ピークに達する激しい痛みに襲われるし、意識障害や痙攣なども起こってくる。
二次性頭痛は、よく「いつもと違う感覚」や「突然起きる」ような痛みと表現されるが、もちろん素人に判断できるものでは決してない。自分で何かおかしいと感じた場合は、医師の診断を仰ぎたい。ただし、この頭痛はすべての頭痛の20%以下でしか出現しない。
3つの慢性的な「一次性頭痛」
一方、一次性頭痛は、カラダや頭にとくに異常がないのに、繰り返し起きる頭痛。慢性頭痛とも呼ばれ、人によっては非常に強い痛みに悩まされるものの、命に関わることはない。
そして、この頭痛はこれまた大きく3つに分けられる。ひとつが緊張型頭痛、そして片頭痛、最後が群発頭痛である。このうち、群発頭痛は人口10万人に対し、男性15.6人、女性は4人しか発生しない。
下にあるチェックリストで、自分がどの頭痛に近いかを確認してもらいたい。といっても、片頭痛と緊張型頭痛は単独で存在するわけではなく、両者の傾向を持っている方もいるはず。そういう人は2つの記事を読んで、頭痛を軽減していってもらいたい。
痛みを回避できるようになれば、これまでより快適で、楽しい日常生活を送っていくことができるだろう。
チェック! アナタの頭痛は、 片頭痛? 緊張型頭痛?
1~5にチェックが多い人はTYPE A、6~10に多い人はTYPE B。11~15はTYPE C。1~10まで均等にチェックした人は、A・B両方の頭痛を有している可能性がある。
- 頭痛が30分~7日間続く
- 頭痛が4〜72時間続く
- 稀に頭の片側だけに我慢できない痛みが1週間から2か月続く時がある
- デスクワークが多く、運動不足がち
- おじぎ、歩行などの動作で痛みが増す
- 高負荷の筋トレをすると頭が痛くなる
- 慢性的に睡眠不足である
- 頭痛発生中に吐き気を感じる
- 食事制限中や、コーヒーを飲みすぎると頭痛が起きる
- 肩や首まわりが凝りやすい
- 頭痛発生中、音、光、匂いに敏感になる
- 週末になると、頭痛が起きる
- 頭が締め付けられるような痛みがある
- 頭痛発生前に光の輪が見えることがある
- 頭痛薬を慢性的に使用している
TYPE Aの人は、こちらをチェック!:
TYPE Bの人は、こちらをチェック!:
TYPE Cの人は、こちらをチェック!:
教えてくれた人:
丹羽潔(にわ・きよし)/東京頭痛クリニック理事長。にわファミリークリニック院長。自身も緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛を発症した経験をもとに診察を行う。著書に『めまいを治す63のワザ+α』などがある。