
仕事が順調になると、ありがたいことに依頼が増えていきます。でも皮肉なことに、そうなると今度は、自分を支えてくれていた時間がどんどん削られていくのです。フリーランスにとって、仕事がないのは不安。でも、ありすぎるのもそれはそれで悩ましいものです。
最近、ヨガマットはずっとスタジオの隅に置いたまま…。広げたいと思っても、「ヨガをする時間があるなら、このプロジェクトを終わらせるべきなんじゃないか」と考えてしまい、手が伸びません。でも、いつもの習慣が崩れると、体が硬くなってしまうのを感じます。呼吸も浅くなって、次第に心にも余裕がなくなっていく。このままでは、自分が納得できるクオリティの仕事を続けていくのは難しいなと実感しています。
けれど、これは多くの人が日々感じていることなのではないかと思います。仕事に育児に、日々の生活を送るだけでも精一杯な人たちにとって、何かを続けるって、本当に大変なことです。でも、この忙しさも、波のようにいずれは引いていく。そう信じています。そしてそのときには、スタジオの隅にあるあのヨガマットを、また迷いなく広げられる気がするのです。
ユキ先生、ヨガの先生でもこういうことってありますか?どうやって日々の練習のモチベーションを保っているのでしょうか。
先生のコメント
人によってはちょっと厳しいと思われるかもしれませんが、正直に言ってしまえば、人間やろうと思えばできます。よっぽどのケガや体調不良、安静療養中でなければ。毎日歯磨きをしてシャワーを浴びるように、毎日ヨガや瞑想をする、これらは同じことです。
私の場合は、修行時代から絶えず習慣化していて、今でも毎日、ヨガの呼吸法やポーズ、瞑想など、どれかは必ず行っています。やらないと気持ちが悪いと感じてしまうほどです。逆に続けていれば、どんな体験も良い経験となります。10年以上大きな風邪もひきませんし、穏やかに楽しく毎日を過ごせています。
こんな風に日々を過ごすことができてこそ、ありのままの自分を受け入れ、自由に生きられると、私は考えています。
極端にプラクティスを頑張って、極端にやめるのは、ケガのリスクにもなり得ます。マインドにまで負担がかかることも。急に仕事に追われてしまった時は、1日や2日時間が取れなくても、その次の日には10分でもいいので、太陽礼拝や瞑想を取り入れたり、その週明けに1回でもきちんとプラクティスをするのが良いでしょう。