開始1年でプロテスト合格。俳優・佐野岳がボクシングを極める理由。

運動神経の良さを活かした役や運動能力を競う企画でも活躍する俳優・佐野岳さん。2024年12月にはプロブクサーテストを受験し、ライト級ライセンスC級に合格した。しかもジムに通い始めてからわずか1年足らずでライセンスを獲得したというのだから驚きである。資格獲得までのモチベーションについて、話を伺った。

取材・文/西野入智紗 撮影/今津聡子 ヘア&メイク/和田しづか

初出『Tarzan』No.899・2025年3月19日発売

佐野岳 俳優

勝つか負けるかのわかりやすさが、格闘技の魅力。

「昔からスポーツ全般が大好きで、小さい頃は兄弟との戦いごっこに夢中だった」という俳優の佐野岳さん。「本当は空手や柔道をやりたかった」が、親の反対もあり、選んだスポーツはサッカー。けれど大人になってからも格闘技への憧れは拭えず、キックボクシングや柔術などさまざまな競技に挑戦してきた。

その好きが高じて、ついに24年12月、プロボクサーテストを受験し、ライト級ライセンスC級に見事合格。

「ボクシングはライセンスという信頼があるスポーツなので、それが取れたら一発で凄さが伝わるだろうな、と。例えばオーディションで格闘技をやってますと言っても、実際の上手さや強さは伝わりづらいので」

とはいえ、本格的にジムに通い始めてからわずか1年余りでの快挙。持ち前の身体能力の高さに加え、プロテストに挑むモチベーションはどこにあったのだろう? 

「気持ちが持続するので短期集中型の方が合っているんですよね。正直、役者としてプラスαを作りたいという邪な出発地点ではあったけど、自分で決めた目標に向かって課題をクリアしていくことが楽しくて。実際にライセンスを獲得できたという経験が大きな自信になりました。芸能界は正解がない。でもスポーツは自分の努力次第で変えられるのがいい。せっかくリングに上がる資格を獲得できたので、いつか試合を経験したいですね」

佐野岳(さの・がく)/1992年、愛知県生まれ。2013年、『仮面ライダー鎧武/ガイム』の葛葉紘汰/仮面ライダー鎧武役でドラマ初主演。小学生よりサッカーに勤しみ、運動神経の良さを活かした役や運動能力を競う企画に数多く出演している。