
デザイナー・菊乃さんの、ジム通いに欠かせないコスメ。| ささやかだけど、大事なこと。 Vol.5
気持ちよく汗をかくときにこそ使いたいコスメやアイテムがある。日々身体を動かしているあの人がどんなものを愛用しているのか、アクティビティに同行して紹介。第5回はデザイナーの菊乃さんが、ジムでのトレーニング後に使う3つのアイテムの話。
撮影/五十嵐一晴(ロケーション)、鳥羽田幹太(プロダクト) 取材・文/佐々木彩 編集/黒木許子

Profile
菊乃(きくの)/デザイナー。サンフランシスコとロンドンで写真やデザインを学び、2015年に自身のブランドをスタート。現在は老舗アウトドアメーカー〈MARMOT〉の新ラインで、ユニセックスで楽しめるウェアブランド〈MARMOT CAPITAL〉のディレクターを務める。メンズウェアを取り入れた独自のスタイルにはファンが多く、ファッションアイコンとしても支持を集めている。自身のYouTubeのチャンネル「STAY IN BED」も人気。
アウトドアやデザインなどに幅広くアンテナを広げ、デザイナーとして活躍する菊乃さんは、週に2〜3回のジム通いを欠かさない。いくつかの運動に取り組んできた中で、ここ数年は筋トレがメインの運動習慣に。

まずはストレッチで身体をほぐすところからスタート。
「30代になり年齢を重ねるほど、いかに筋肉をキープするかという“筋肉貯金”がすごく大事だと思うようになりました。そのためには、狙ったところの筋肉を鍛えられるウェイトトレーニングが一番効果実感が高いんです」
ピラティスをしたり近所をウォーキングしたりもするけれど、基本はジムに通って一人黙々とトレーニングをする日々だそう。
ジムに着いたら、まずはストレッチやランニングマシーンでウォームアップ。そして体調を見ながら上半身のメニュー、下半身のメニューと取り組んでいく。時間が取れない時や調子がイマイチの時は、どちらかだけを重点的になど、無理せず、でも甘やかしすぎずに。
「どんなに仕事が立て込んでいても2週間も空いてしまったら焦ります。せっかく積み上げてきたものが台無しになってしまうから、なんとしてでもジムに行かなきゃって(笑)。だから、旅行や出張などでも、ジムが付いてるホテルに滞在するんです」

下半身を鍛えるレッグプレスに取り組む。大体3セットほど。

お尻から太腿裏を引き締めるケーブルマシン。
すっかりトレーニングありきの生活を送る菊乃さん。マシンの中には負荷が大きいものもあるし、そもそもジムまで通うことを面倒に思うことはないのだろうか。
「下半身を鍛えるマシンはどれもしんどくて、本当はどれもヤダ(笑)。やりたくないと思うものばかりだけど、やらないと今まで頑張ってきたことがもったいない。私は毎回1時間程度で、しかも毎日ではないので、筋肉隆々になることはなく、維持するために頑張っています。」
菊乃さんは「筋トレは自分に合ってるから続けられている」と話す。その理由はいくつかあるよう。まず、10代の頃にダンスに熱中していたことから、動きを真似することが得意。そしてジムでは色々なマシンを使うため動きがさまざまで、ちょこちょこ気分を変えながら運動できるため飽きないこと。また、インストラクターなどの予約が不要だから、自分のスケジュールに合わせて通うことができることも大きな利点なのだそう。
もちろん、一人でトレーニングを続けられるのは、菊乃さん自身に確かな知識があるから。身体の使い方から筋肉のつき方、身体の休ませ方、食事の摂り方まで、本を読んだりYouTubeを見たり、ポッドキャストを聞いたりと、積極的に学んでいる。「トレーニングするためには、ちゃんと食べることが重要なんです。じゃないとパワー不足に陥ってトレーニングが続けられない。実際、前夜にしっかり食べていると翌日の筋トレはすごくやりやすい」

鏡で姿勢を確認しながら背筋を鍛える。
クールな表情を崩さず、ルーティーンのマシンを全て終えたら、さっと帰宅の準備に。シャワーは家で浴びるため、コスメは毎回必要最小限。パパっと身だしなみを整えるアイテムだけを持参。身軽で移動したいから、携行性に優れたものを選んでいるという。
ヘアグッズは〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉のコームを愛用。
「髪はいつもまとめているので、簡単に櫛でとかし結び直します」
メイクは元々ミニマム派。プレゼントされてからずっと使い続けているという〈ヒンス〉のリップオイルを、ジムにも持参。
そして「運動の前後は必ずこれ」と手放せないフレグランス、〈スリー〉の「エッセンシャルセンツ 00」を纏ったら帰宅の準備が完了。
トレーニングの継続は菊乃さんに大きな気づきをもたらした。
「デンマーク人のクォーターである私は、少し筋肉がついていて程よく厚みがある方が骨格的に合っているんだとわかって、若い頃より自分の体型が好きになりました。着たい服を着たいバランスで楽しみたいという想いがあるのですが、それが実現できている感じ。私は食べることも大好きだから、しっかり食べてその分トレーニングで筋肉もついて、結果自分の中の理想的な体型をキープできて好きな服も着られる。筋トレにはアガる要素しかないですね」と笑顔を見せる。
「やるもやらないも自分次第。そうなると『やるしかない!』っていつも思うんです。気合と根性です、身体づくりは(笑)」
お気に入りのトレーニングウェアに身を包み、ポーカーフェースで次々と筋トレをする菊乃さん。その姿は、充実した運動習慣を物語っていた。
こんなアイテムも、おすすめです。
ジム通いの気分を上げてくれるコスメたち。菊乃さんの必須3点に着想したアイテムを、Tarzan Web編集部が見つけました。
コーム
携帯しやすいコンパクトな佇まい
リップオイル
ナチュラルな血色感と潤いを
フレグランス
アロマ感覚のすっきりとした香り