象徴的な流線形のフォルムが本当に美しい《トヨタ プリウス》|クルマと好日

アウトドアフィールドに、あるいはちょっとした小旅行に。クルマがあれば、お気に入りのギアを積んで、思い立った時にどこへでも出かけられる。こだわりの愛車を所有する人たちに、クルマのある暮らしを見せてもらいました。

撮影/五十嵐 一晴 文/豊田耕志

初出『Tarzan』No.869・2023年11月22日発売

燃費の良さが素晴らしい、ジャパンエコトラッド。

どうやら燃費が抜群にいいというのは本当らしい。高円寺でメキシコから仕入れた雑貨を扱っている〈キオスコ〉の店主、後藤有哉さんは、3代目プリウス(2009年〜15年)に乗り替えて以来、クルマに乗る機会がそれこそ多くなった。

「実はもともとは実家の母ちゃんが乗っていたクルマなんですよ。ちょうど別のモデルに乗り替えるタイミングだったらしく、“乗ってみる?”とおすすめされて。僕が当時乗っていたレガシィの調子が悪かったこともあり、“どんなもんじゃい”という気持ちで運転してみたら、とにかく燃費の良さに驚いて」

レガシィを修理する予定を取りやめて、3代目プリウスを後藤家に迎え入れることになった。

「約10年前のこの3代目で、燃費30.4㎞/ℓ(JC08モード)だから、昔だったら電車で行く近場もプリウスで(笑)。自分が主宰するアパレルブランド〈ローチ〉の納品も少し前までは郵送メインでしたが、神奈川や千葉の近郊だったら、自走で納品することが多くなりましたね。実はこう見えてスピードも出るし、ガソリン代ももちろんかからないからストレスフリー。とてもいいクルマだなと思います」

つい1か月前は、付き合いが長い大阪のセレクトショップ〈ヴォヤージュキッズ〉で開催されるイベントに〈ローチ〉が出展するために、関西まで行ってきたばかり。

「もちろん大阪までロングドライブ。行きは静岡の、帰は名古屋のリサイクルショップに寄り道しちゃうので、現場にも、家にもなかなか到着しなかったですね(笑)」

その余裕もこの低燃費のなせる業。

TOYOTA PRIUS

3代目プリウスは、2009年〜11年までの前期型、11〜15年までの後期型に分けられるが、後藤さんの愛車は前期型。中古車市場では、60〜70万円台で手に入る。狙い目は、バッテリー交換済み車両!

アーチ形のセンターコンソールによって、運転席と助手席に仕切られる車内。グレーとブラックの色合いで統一された近未来的な雰囲気がクール。

 

荷室は、445ℓの容量。キャンプ道具などは後部座席も使用しないと収まり切らないが、段ボール2つくらいならば、難なく収納できる。この日、後藤さんは〈カラーアットアゲインスト〉10周年記念イベント用の商品をどさっと入れていた。

  • 全長4,460×全幅1,745×全高1,490㎜
  • エンジン=1,797cc、水冷直列4気筒横置DOHC
  • 定員=5名
Owner

後藤有哉(〈kiosko〉 オーナー)
1986年、秋田県生まれ。アパレルブランド〈ローチ〉を主宰する傍ら、高円寺にメキシコ雑貨やおもちゃを集めた店〈キオスコ〉を営む。ホラー好き。