菊乃とメルセデス ベンツ C200

「イカついと言われるのが、最高の褒め言葉」《メルセデス ベンツ C200》|クルマと好日

アウトドアフィールドに、あるいはちょっとした小旅行に。クルマがあれば、お気に入りのギアを積んで、思い立った時にどこへでも出かけられる。こだわりの愛車を所有する人たちに、クルマのある暮らしを見せてもらいました。

撮影/伊達直人 取材・文/豊田耕志

初出『Tarzan』No.809・2021年5月27日発売

男前すぎるベンツのセダンで 好物のある二子玉川までひとっ走り。

「イカついと言われるのが、最高の褒め言葉」。と、笑って話すファッションデザイナーの菊乃さんの愛車は、確かに男性が乗っていたら、ゴツい印象を与えるメルセデス ベンツのC200だ。でも、華奢でクールな彼女がハンドルを握る姿は、惚れ惚れするほどカッコいい。

「昔から洋服も音楽もクルマも男らしいものへの憧れが強烈にあって。クールな先輩方が示し合わせたように乗りこなすベンツは、特別な存在でした。だから、“いつかはメルセデス!”という憧れと、“早く乗りたい!”という願望が同居している状態がずっと続いていました」

夢が叶ったのは、昨年のこと。故障続きだった先代ボルボ240セダンが遂に壊れ、結婚を機に買い替えようとなった折、たまたま訪れたベンツのディーラーで、セダン型のC200 アバンギャルドに一目惚れ。

菊乃とメルセデス ベンツ C200

我慢しきれず、路肩に停車して、ミニボンを頰張る菊乃さん。彼女のCクラスは1993年に登場した初代から数えること4代目。

「ベンツらしいベンツだと思って。なぜセダンなの?と友人によく聞かれますが、私にとってクルマは貨物車でも、ファミリーカーでもない。カッコよくいるためのツールなんです。セダンという響きには都会らしさも感じるし、クルマらしいクラシックなフォルムも素敵だなと。そこにベンツならではの重厚感をこってりと味付けしたC200は、まさに理想的なクルマだったわけです」

それからは、好きな洋服に毎日袖を通すように、C200のハンドルをほぼ毎日握るようになった。

「家から近所の渋谷や原宿だって、もちろん一緒。見た目だけじゃなく、2020年製と最新のクルマだから痒いところに手が届くというか、機能が至れり尽くせりなのも最高で。自分のiPhoneを繫ぐだけで、『Apple Car Play』が自動的に立ち上がり、ナビもBGMも直感的に操作できる。天気のいい日は、2パックの『カリフォルニア ラブ』なんかをBGMに遠出したいな〜って気持ちも湧いてくる。といっても、二子玉川に大好物のシナボンを買いに行くだけですが(笑)」

MERCEDES-BENZ C200
菊乃とメルセデス ベンツ C200

ちなみにエンジン満タンの状態で約920㎞(東京から鹿児島間)も走行可能。C200アバンギャルドは、2019年に製造されたグレード。当時の新車価格は、588万円。

アメリカ西海岸に留学していた頃から大好きなシナボン。通常タイプは大きすぎるので、ミニボンをいくつか購入するのが習慣。時には友人に差し入れすることも。

高級感たっぷりな車内はSクラスと同様のデザイン。男前な菊乃さんに似合っている。“重たい”ハンドルにもベンツの重厚さを感じるとか。

センターコンソールに設置された謎のコントローラーは、インフォテイメントシステムの操作用。スマホのように最新機能にアクセスできる。

上写真のコントローラーで操作した情報は、10.25インチのワイドディスプレイに表示。

  • 全長4,690×全幅1,810×全高1,430㎜
  • エンジン=1,496cc、直列4気筒DOHCターボ+モーター
  • 乗車定員=5名
  • 燃費=12.3㎞/ℓ(WLTCモード)
Owner

菊乃(〈PURPLE THINGS〉 デザイナー)
1990年、東京都生まれ。2015年にファッションブランド〈パープルシングス〉を立ち上げる。根っからのイタ車マニアの父親の影響もあって、子供の頃からのクルマフリーク。