美味しい魚を求めて東京湾へ。福島和可菜さんと船釣り
釣りにハマる人が増えている。タンパク質や良質な脂質の摂取のためにも、“食べるための釣り”こそ本筋であり醍醐味。船釣りを楽しむタレントであり、釣り人でもある福島和可菜さんと、東京湾に出掛けてみた。
取材・文/菅野茂雄 撮影/内田紘倫
初出『Tarzan』No.873・2024年2月8日発売
黒鯛とシーバスを狙って東京湾へ
東京湾で朝日をバックに船釣りを楽しむのは、アクティブタレントの福島和可菜さん。今日の獲物は、黒鯛とシーバスだ。彼女が全幅の信頼を寄せている〈サニー フィッシング ガイド サービス〉の船長・家田成大さんの舵取りで、まずは、シーバスのポイントへ。
「函館生まれなんですが、幼少期から祖母と一緒によく海釣りに行きました。それからずっと釣りが大好きで、食べられる魚を中心に愉しんでいます。特に、GT(ロウニンアジ)やカジキなどの大物釣りが得意です」と話しながら福島さんは、獲物を狙い、慣れた手つきでキャスティングを繰り返す。
「これは、ルアーが着底したらしゃくりながら巻き上げるジギングという釣り方。しゃくり方に強弱をつけたりスピードを変えたりして魚を騙しながらおびき寄せるんです。アタリも分かりやすくて初心者でも釣れやすいのでお薦めの方法ですね」
アタリを感じてから引き上げるまでのドキドキする時間がたまらない
アタリを待ちつつ、船を移動させキャストを繰り返していると待望の1匹目がお目見え。約60cmのシーバスをゲットした。そこからサイズアップを繰り返しながら数匹を釣り上げた。
「アタリを感じてから引き上げるまでのドキドキする時間がたまらないんです。ぜひ、みなさんに体感してほしいです」
寒さでこわばっていた表情も思わず緩む。ここから、ターゲットを黒鯛にチェンジ。ロッドと仕掛けも替え、船をポイントへと移動させる。
「黒鯛は、水中に落ちてくるものを一旦口にする習性があり、それを利用して防波堤などの壁面ギリギリにルアーを落とし込んでアタリを待ちます。指に伝わる感覚で魚が口に入れた瞬間に合わせます。合わせが難しいけど、集中していればアタリが分かるんです」
説明を聞いていると、1匹目の黒鯛がヒット! なかなかいいサイズだ。その後サイズアップした2匹目も釣り、この日の釣りは、終了。
「私は自分でも魚を捌いて調理しますが、仲間と一緒に、釣れた魚を知り合いの料理屋さんに持ち込んで調理してもらうこともあります。自分たちで釣った魚をつまみに美味しい酒を呑むというのは、釣り人ならではの醍醐味ですよね」
自分で釣った魚を調理して食す。海に囲まれた日本で、もはや船釣りを楽しまない手はないのかもしれない。