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ふくらはぎに刺激を入れるコツは? クイズで学ぶ「カーフレイズ」

ふくらはぎに刺激を入れるコツは? クイズで学ぶ「カーフレイズ」

カラダ作りの知識を深める「ストレングス学園」。今回は下肢の筋力強化に欠かせない「カーフレイズ」にスポットを当て、その理論と実践法を解説していこう。

問1. カーフレイズの動きで支点とすべき足底部の関節を何という?

  1. ショパール関節
  2. リスフラン関節
  3. MP関節

下肢を強化する基本種目として知られるカーフレイズ。Calf Raiseの名の通り、足指を使ってふくらはぎを持ち上げるトレーニングだ。

カーフレイズ

両足を腰幅にして立ち、足先はほんの少しだけ開くのが理想的なスタートポジション。足の親指から小指までを床にフラットにつけ、足指の付け根を支点に踵の上げ下げを繰り返そう。

ここで鍛えられるのは、ふくらはぎの膨らんだ部分で、蹴り出す足の瞬発力を生み出す「腓腹筋」と、その下層でバランスの保持や持久力などに関わる「ヒラメ筋」。カーフレイズでは、これらを総称した「下腿三頭筋」をいかに効率よく収縮させるかが重要なポイントとなる。

そのため必要なのが、足指の付け根にあたるMP関節(親指の拇趾球を含む中足指節関節)を支点とし、足指で床をしっかり押さえながら踵を上下させること。同時に注意すべき間違いとして、足指を握って床をグリップしてしまうことがある。

また、足の親指が浮いて小指側に体重をかけてしまうのも、よくあるNG例だ。いずれもトレーニング効果を損なうだけでなく、足部がアンバランスに鍛えられて痛める原因にもなるため注意しよう。

問いの答えは③MP関節となるが、同じ理由で足首をグラつかせない、上半身がブレないよう体幹部をまっすぐ安定させるのも重要。慣れないうちは壁に手をつき、バランスを取るといいだろう。

ちなみにショパール関節、リスフラン関節はいずれも足の甲でアーチを形成する部分となる。

問2. カーフレイズの踵の上げ下げで、より効果的なものはどれか。

  1. 早く上げる/ゆっくり下ろす
  2. ゆっくり上げる/早く下ろす
  3. 同じペースで上げ下げする

カーフレイズで最も注目すべきは、「第二の心臓」とも呼ばれるふくらはぎの強化による血流アップ効果だ。

筋肉の収縮がポンプのような働きをすることで、重力に逆らって下肢の血液を心臓へと押し流す。そのため、運動不足で歩かない人、下肢の冷えやむくみが気になる人はぜひ、改善のために役立ててほしいトレーニングなのだ。

ただし女性などカラダが柔らかい人に多い傾向として、筋肉を収縮させようとするあまり踵を上げすぎてしまうケースがある。

この場合、稼働域を広げて関節でバランスを取っているだけで、実際には下腿三頭筋は十分に使われていない。筋肉の稼働を損なわないためにも、ふくらはぎに刺激がしっかり入る範囲内で踵の上げ具合を調整するといいだろう。

バーベル・カーフレイズ

自体重に慣れたら、段差を使って筋肉の稼働域を広げるほか、ウェイトで負荷を足すといい。バーベルをかつぐと重心が上になるため、難度は格段にアップする。

また注意したい点が、上げた後の踵をストンと勢いで落とさないこと。ふくらはぎの力は抜かず、じわじわと少しずつ、上げたときと同じだけの時間をかけて下ろすことで、負荷に耐える力で筋肉を効率よく強化することができるのだ。よって問いの答えは③。

取材・文/オカモトノブコ イラストレーション/モリタクマ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.859・2023年6月22日発売

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