開発者は三度ウルトラ完走。ランに適した一本歯下駄って?
ランニングやウォーキングに適した設計の一本歯下駄〈ippon blade®〉。どんな工夫のもとで開発されたのか、開発者に伺った。
取材・文/神津文人 撮影/小川朋央
初出『Tarzan』No.856・2023年5月11日発売
自然と前へ前へと足が出る一本歯下駄
今年2月に開催された大阪マラソンで、高下駄を履いてサブ3.5を達成したランナーが現れて話題になった。
そのランナーが履いていたのが〈イッポンブレード〉の一本歯下駄。開発者の小平天さんは、一本歯下駄でウルトラマラソンを3度も完走しているというから驚きだ!
ippon blade®
《369(ミロク)》はランニングやウォーキングに適した設計。歯が短い《1000(ゼン)》は普段履きに適しているほか、不整地でも歩きやすいためハイキングやトレイルランニングに活用する人もいるそう。各21,000円。WEBサイト
「木工職人のモクエン・ワカクリ氏と共同開発したもので、《369(ミロク)》であれば歯が距骨の真下に来るように、そして足首を底屈させたときにも爪先が地面につかないように設計されています」(小平さん)
〈イッポンブレード〉一本歯下駄で立つと、自然と骨盤はニュートラルな位置になり、背すじが伸びる。そして、カラダの軸がブレないように注意しながら重心移動をすれば、自然と前へ前へと足が出る。
慣れてくれば、足裏のアーチやアキレス腱のバネ、体幹が上手く使えるようになり、省エネで走れるようにもなるという。ランナーのみなさん、試してみませんか?