サブ4のためのマラソンシューズ。搭載された4つの“Ｓ”とは？

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目標のサブ4に向けて、募る不安感

2023年3月5日（日）に開催される〈東京マラソン2023〉。約3万8千名が参加する国内最大のマラソン大会に、モデルの山下晃和さんが挑戦する。

スポーツトレーナーとしても活動するなどアスリート並みの肉体派だが、フルマラソンのベストタイムは4時間29分51秒となかなか4時間を切れないでいる。

そんな山下さんがサブ4の壁を破るべく申し込んだのが、〈アシックス〉が主催する〈ASICS Premium Running Program Road to 東京マラソン2023〉というプログラム。

そこで「アシックスランニングクラブ」の小谷浩コーチより以下のような練習方法を伝授されたのである。

※現在プログラムへの申し込みは終了

2月初旬、《アシックスラン 東京丸の内》を訪れた山下さん。小谷コーチと現在の練習内容や今後について相談することに。

小谷さん：練習は順調ですか？

山下さん：はい。週3回スピードにメリハリをつけて練習しています。サブ4達成ペースの1kmあたり5分41秒より早い、キロ5分半ペースで10km走ってみたり、年明けすぐにはジョギングペースで40km近く走りました。レースのペースや距離の感覚は大分掴めてきたのかなと思います

小谷さん：いいですね！ サブ4達成のためには距離を伸ばすのはもちろん、キロ5分半のペースを長めに続ける練習も大事

あとは普段のジョグの後に短めの距離を2～3本ダッシュするウィンドスプリントというトレーニングを行うとスピードを出すための大きな力強い動きが身に着きますし、心肺機能の向上にもつながるので効果的です

山下さん：今度、レースのちょうど1か月前のタイミングで30km走をやるのですが（2月3日の取材日時点）、そのときはどんなペースで走ればいいですか？

小谷さん：最初の10kmはキロ6分ペース、10～20kmはキロ5分半ペース、20～30kmはキロ5分半をキープするか、可能ならばペースを上げてゴールするイメージで走るといいでしょう

山下さん：30kmの長い距離でもビルドアップ走でペースを上げていくんですか

小谷さん：山下さんは1度ジョギングペースで40km近く走っているので、今回の30km走は本番を想定したものにして、後半でペースを落とさず逆に上げていくイメージを身に着けたいんです

だから最初はゆっくりめに入り、余力を残した状態で後半に挑みましょう。最初からレースペースで走ると後半ペースダウンする可能性があり、不安感が増してしまいます

山下さん：でも、キロ5分半ペースでは10kmちょっとしか走ったことがないから、それ以上持つかどうか、レース当日も含めて不安になってきました…

サブ4達成の秘密兵器《S4》

少し不安そうな山下さんに、小谷コーチが「そこでこんな秘密兵器を用意しました」と差し出したのはシューズの箱。中から出てきたのはアシックスの新作ランニングシューズ《S4》である。

「これはフルマラソンでサブ4を目指すランナーに向けたシューズで、Speed（スピード）、Stability（安定性）、Safety（安全性）、Sub4（サブ4）という4つの要素を備えていることから名づけられました」

「すごくスッキリしたデザインですね」山下さんのファーストインプレッションは上々の様子である。

《S4》の大きな特徴はカーボンプレートをミッドソールの前部から後部にかけて搭載している点。

プレートはV字形状で、つま先に向かって下がるよう傾斜を付けて配置していることで、着地から蹴り出しの際の足の動きを安定させ、効果的にカラダを前へ進める構造となっている。

ミッドソールは2層構造で、上層部に上位モデルの〈METASPEED〉シリーズにも搭載している独自開発の軽量クッションフォーム材「FF BLAST TURBO」を採用。着地と同時に変形、圧縮し、素早く元の形状に戻ることで、跳ね返るような感覚が得られ、ストライドを伸ばすことが可能となっている。

靴底にはさまざまな路面コンディションで優れたグリップ力を発揮する「ASICSGRIP」を採用。「METASPEED」シリーズより（写真左）も接地面積を広げることで安定した足運びをサポートするなど、サブ4ランナーに適したライド感を追求している。

さらに、踵部のラバーを前部よりも厚くすることで接地時の耐摩耗性を高めているのもポイントだ。

アッパーには軽量で通気性に優れた「モーションラップアッパー」を採用。中足部のフィット性を高めるキックバック特性があり、スピード走行に最適化された補強となっている。

小谷さん：僕も履いて走ってみましたが、どんどん前へ進む感覚が得られます。またグリップ力が高く、レース中に給水所など濡れた路面で滑るリスクもより少なくなっている。

いろんな意味ですごくバランスのとれた一足で、まさにサブ4を目指す山下さん向けのシューズだと思います

山下さん：聞いているだけでワクワクしてくるシューズですね。さっそく履いて走ってみたいと思います！

《S4》実走レビュー

「インナーソールが一体型なので足入れもスムーズです」と山下さん。シューレースは両サイドに凹凸があって、走っている最中により解けにくい作りとなっている。タイム短縮のために細かい所まで作り込まれているのだ。

気持ちよく走る山下さん。脚の運びも実に軽やかに見える。

「グリップ力の強さと安定感を感じますね。ブレずにしっかり接地できるし、しっかり地面を蹴ることができる。そのときも力が逃げることなく、ぐんぐん前へ進んでくれる感覚があります」

アッパーについてはどうだろうか。

「ソックスが少し透けるぐらい軽くて、長時間走っても熱がこもらずサラっとしている点が気に入りました。あとストレッチ素材なのでシューズの中で足が動いてもストレスがないんです」

好反応の山下さんを見て小谷さんも満足そう。

小谷さん：サブ4という目標に向かってしっかり走り込んでいる山下さんにとって、この《S4》は最後のひと押しをしてくれる存在だと思います

独自の機能が今までの努力を無駄にすることなく、実力を高いレベルで発揮させてくれる。高い目標を持つ皆さんにぜひ履いて頂きたい一足です

山下さん：ここまで順調に走り込んできたけど、ある程度のスピードをキープしたまま長い距離を走ることに少し不安があったんです。でも今日このシューズを履いてみて、そうした後ろ向きな気持ちはなくなりました

シューズがカラダを後押しするように前へ進めてくれるので、レース後半もペースを落とさずに行けそうな気がしてきました。とりあえず30km走をビルドアップ走でクリアしたいと思います！

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そう力強く宣言した山下さん。《S4》という強い味方を得た彼に、もう怖いものはない。

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取材・文／黒田創　撮影／山本嵩

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