巧いダンベルトレ|ハンマーカール(トレーナー・川本高透さん)
「トレーニングは“巧さ”で決まる!」パーソナルトレーナー川本高透さんの連載。今回は、ダンベルを使って「腕の筋肉」を鍛える「ハンマーカール」をご紹介します。
腕の筋肉を鍛えるハンマーカール
重いものをサッと持ち上げてくれる人は、男性女性問わず、どこか魅力的に感じてしまいます。腕の筋力をつけるだけではなく、立体的で逞しい腕を手に入れたいのであれば、ハンマーカールがおすすめ。上腕と前腕、そのふたつの筋肉を同時に鍛えることで腕全体を鍛えることができます。
鍛えられる筋肉
前腕筋
手首から肘のあたりまでにある筋肉です。他の筋肉と比べるとあまり目立つ筋肉ではありませんが、前腕はスポーツだけではなく日常生活でも非常に多く使われている筋肉です。
前腕は、肘や指、手首を曲げるといった動作や、手をひねる、物を投げる、何かを押す動作にも使われます。前腕を鍛えるメリットの一つは、握力の向上です。また、前腕は日常でも頻繁に使われる筋肉なので、鍛えておくことで怪我の予防にもつながります。
上腕二頭筋
肘を曲げて拳を握りしめたときに、力こぶができる部分にある筋肉です。上腕二頭筋は腕を曲げる動作や、腕を曲げた状態で重い物を持つ際にも使われます。
腕の中でも目立つ筋肉の一つなので、見栄えが良くなるという点でもモチベーションに繋がりやすい筋肉の一つです。上腕二頭筋を集中的に鍛えたい場合は、アームカールがおすすめです。
ハンマーカールの効果
腕の筋力向上
ハンマーカールでは、上腕だけではなく前腕も鍛えることができるため、腕の力が強くなります。ちなみに、腕の筋力アップに効果があることから、アームレスリングの選手がよく行っているトレーニングなのだそうです。
逞しい腕
上腕と前腕を鍛えることができるため、腕全体をサイズアップすることができます。腕全体を、逞しく立体的に見せることができます。
実践! ハンマーカール
使用器具:ダンベル
トレーニングの回数:キツくなるまで20回〜30回
ダンベルの重さ:20回をギリギリできる重さ
基本動作
① 足は肩幅程度に開いて立つ:ダンベルを手のひらが内を向くように握り、腕は下に伸ばしきる。重心はつま先にかけるように意識しましょう。
② 少し肘を後ろに引きながら、ダンベルを持ち上げる:ダンベルを上げる際に、肘が前方に動かないように注意します。
③ 肘を曲げ切ったら、ゆっくりと下ろしていき、①のポジションに戻る
④ ①〜③を繰り返す
ハンマーカールのポイント
肘をしっかりと固定する:肘が動いてしまうと他の筋肉を使ってしまい、腕に負荷がかかりにくくなってしまいます。
反動を使わない:ダンベルを反動で持ち上げると、腕の筋肉に十分に刺激を与えることができません。また、勢いに耐えられずケガにつながる可能性もあるので注意しましょう。
ハンマーカールのNG動作
・重心を踵にかけるのはNG
踵に重心をかけると、ダンベルを上げる際に背中を使ってしまい、腕にうまく負荷をかけることができません。動作中は、つま先に重心をかけ、背中が反らないようにします。そうすることで腕の上腕と前腕に均等に負荷をかけることができます。
腕全体の筋力アップに効果のある、ハンマーカールの方法をご紹介しました。
見た目にも効果が出やすいので、ハンマーカールで腕を鍛えて、Tシャツや薄手のトップスの出番が増えるこれからの季節、かっこいいカラダをアピールしてはいかがでしょうか?
正しいトレーニングとは何か?
「トレーニングを続けているのに、効果がなかなか見えない…」そんなことありませんか?
トレーニングの効果を最速で実感したいなら、“巧さ”が大切です。パーソナルトレーナーをしていて実感したことは、たくさんのお客様が、間違ったトレーニングをしているため、効果を十分に出せていないということ。
一例をあげると、狙った筋肉を動かせていなかったり、体幹を使ってしまっていたり、不必要な筋肉を使ってしまったり…。
正しいトレーニングとは何か? 一言で表すと“狙った筋肉に負荷を乗せて、その筋肉を動かす”ということ。簡単そうに思えますが、種目によって、骨盤の位置や重心の位置、姿勢、足の開き、手幅、肩甲骨の位置を丁寧に調節していくことが必要です。
「難しそう…」いえいえ、そんなことはありません! 初めは時間をかけて、一つひとつマスターしていけば必ず“巧い”トレーニングが身に付きます!
引き続き、Tarzan Webの連載では“巧い”トレーニング方法を発信していきます。これからも一緒にトレーニングを楽しんでいきましょう!