巧いダンベルトレ|ワンハンドフレンチプレス(トレーナー・川本高透さん)
“巧い”トレーニングで、理想のカラダに最速最短で近づくことをサポートしている、パーソナルトレーナーの川本高透さんの連載。今回は、ダンベルを使って「上腕三頭筋(二の腕)」を鍛える「ワンハンドフレンチプレス」をご紹介します。
ワンハンドフレンチプレスで上腕三頭筋を鍛える
暖かい季節に進むにつれて、アウターなしで過ごすことも多くなってきました。Tシャツやトップスの袖から引き締まった腕をアピールしたいなら、上腕三頭筋を鍛えるのがおすすめです。
上腕三頭筋を鍛えることによって、男性であれば引き締まった逞しい腕を手にすることができます。腕を太くしたくない女性にとっても、厄介な振袖肉を落としてスッキリとした二の腕を手に入れることができますよ。
薄着の季節を迎える前に、上腕三頭筋を鍛えてスッキリとした腕を手に入れてはいかがでしょうか。
鍛えられる筋肉
上腕三頭筋(二の腕)
上腕三頭筋は、上腕二頭筋の裏側にある筋肉で、通称・二の腕と呼ばれる部位に位置しています。主に肘を伸ばしたり、腕を後ろに振る動作で使われます。
腕を太くしたい方は上腕二頭筋(力こぶのある部位)ばかり鍛える傾向がありますが、効果的に鍛えるためには、より筋肉の体積の大きい上腕三頭筋も合わせて鍛えるようにしましょう。
また、上腕三頭筋は肩甲骨につながっているため、鍛えることで肩こりの緩和にも効果があります。上腕三頭筋を鍛えることで肩甲骨が動かしやすくなり、肩周りの動きがスムーズになるので、肩や首のコリを和らげることにつながります。
実践! ワンハンドフレンチプレス
使用器具:ダンベル
トレーニングの回数:20回以上でキツくなるまで
ダンベルの重さ:20回ぐらいできる重さ
基本動作
① スタートポジション:片手にダンベルを持ち、ダンベルが地面に対して垂直になるように腕を上げる。腕は耳の横あたりにセット上腕三頭筋に負荷が乗っていることを確認しながら腕をあげます。腕を伸ばし切ると負荷が抜けてしまうので、腕は伸ばし切らないようにしましょう。
② ダンベルが頭の後方を通るようにゆっくりと腕を下ろし、肘より先が地面と並行になるくらいまで下ろしていく:上腕三頭筋に負荷がかかっていることを意識しつつ、肘がぶれないように気をつけながら、腕を下ろします。
③ 腕が地面と並行になるまで下ろしたら、反動を使わずに、ゆっくりと①の位置に戻す:①で説明した通り、腕を伸ばし切らないように気をつけます。また、ダンベルを頭上に持ってきてしまうと負荷が抜けてしまうので、ダンベルは床に対して垂直になるように意識しながら頭の後方で上げ下げします。
④ ①〜③を繰り返します。
ワンハンドフレンチプレスのポイント
- 腕を伸ばし切らない
- ダンベルは床に対して垂直で上げ下げする
- 肘の位置を固定する:肘関節や肩関節が動いてしまうと上腕三頭筋から負荷が逃げてしまいます。そのため、しっかりと肘の位置を固定したまま行います。
ワンハンドフレンチプレスのNG動作
NG① 腕を下ろすスピードが早すぎる
重力に任せて腕を下ろすと負荷が抜けてしまいます。筋肉が伸びているのを感じながら、ゆっくりと自分の力で下ろします。
NG② 反動を使ってダンベルを上げてしまう
反動を使ってダンベルを上げても効果的に、上腕三頭筋を鍛えることが出来ません。一回ずつ上腕三頭筋に負荷がかかっていることを意識しながら上げ下げします。
上腕三頭筋を鍛えるワンハンドフレンチプレスの方法をご紹介しました。単純な動作ですが、しっかりと効果を出すために、お伝えしたポイントやNG動作を意識しながら行ってみてくださいね。
正しいトレーニングとは何か?
「トレーニングを続けているのに、効果がなかなか見えない…」そんなことありませんか?
トレーニングの効果を最速で実感したいなら、“巧さ”が大切です。パーソナルトレーナーをしていて実感したことは、たくさんのお客様が、間違ったトレーニングをしているため、効果を十分に出せていないということ。
一例をあげると、狙った筋肉を動かせていなかったり、体幹を使ってしまっていたり、不必要な筋肉を使ってしまったり…。
正しいトレーニングとは何か? 一言で表すと“狙った筋肉に負荷を乗せて、その筋肉を動かす”ということ。簡単そうに思えますが、種目によって、骨盤の位置や重心の位置、姿勢、足の開き、手幅、肩甲骨の位置を丁寧に調節していくことが必要です。
「難しそう…」いえいえ、そんなことはありません! 初めは時間をかけて、一つひとつマスターしていけば必ず“巧い”トレーニングが身に付きます!
引き続き、Tarzan Webの連載では“巧い”トレーニング方法を発信していきます。これからも一緒にトレーニングを楽しんでいきましょう!