問1. 運動強度を把握するために用いる指標は?
- 自覚的運動強度
- 客観的運動強度
- 感覚的運動強度
カルボーネン法では目標に合わせた心拍数を算出できるが(詳しくはこちら:脂肪燃焼が目的の場合、最適な心拍数はどのくらい?:深めろ筋トレ知識!! ストレングス学園 vol.23)、心拍数は心理状態や疲労度などで変化しやすい。そこでもう一つの目安にしたいのが自覚的運動強度だ。
指標は“きつさ”を6〜20で示した「ボルグスケール」(表左)と、0〜10で示した「新ボルグスケール」(表右)。
左の表は10倍にすると心拍数に近い数値となり、右の表は、最大強度に対して自分が何割の負荷で運動しているかを見ることができる。
問2. 有酸素運動に適した強度の運動であるかを調べる方法は?
- キープテスト
- ハートレートテスト
- トークテスト
脂肪燃焼を目的に有酸素運動を行う場合、上の表の左「ボルグスケール」では11〜13、右の表「新ボルグスケール」では3〜4の運動強度を目安にエクササイズを行うことが望ましいとされている。
数字が細分化されていて判断が難しい場合は、運動中に会話ができるかどうかで強度を見極めるトークテストを用いるとよい。ゼイゼイハアハア息が切れてきたら、それは無酸素運動に切り替わる転換点(AT:無酸素性作業閾値)を越えたということになる。
無酸素運動の域に達すると当然、有酸素運動の効果は得られない。心拍数の測定を併せて行うことでより正確に運動強度を設定できるが、目標に合った強度であるかどうかを自身で判断し、運動量の調整を行うことができるという面ではトークテストは有効である。
また、トレーナーが不特定多数を相手にしたグループレッスンなどを行う場合にも、この方法が役に立つ。
問3. 有酸素運動の効果として低いものを選べ
- ミトコンドリア数の増加
- 筋線維の肥大
- 血圧の低下
適切な強度と頻度で有酸素運動を継続した場合、カラダの中ではさまざまな好変化が起こる。代表的なものは、ミトコンドリア数の増加、酸素使用量の増加、血圧の低下、グリコーゲン貯蔵量の増加、心臓のポンプ作用の強化など。
これだけではカラダにどう作用しているかわかりにくいが、たとえばミトコンドリアが増えればより多くのエネルギーが作られて長時間動き続けることができ、血圧が低下すれば高血圧や動脈硬化の予防になる。
酸素使用量が増えれば、糖や脂肪の分解を促進することができる。このように小さな変化が積み重なり、脂肪燃焼や持久力の向上という分かりやすい変化をもたらしているのである。というわけで、2が正解。
有酸素運動の効果を得るには現在の体力レベルよりも高めの強度で運動を行うことが大切だが、過多になると疲れや停滞が表れるオーバーワークにつながる恐れがあるため注意が必要だ。