思った以上に動けなくなった…改善するにはこのルーティン・敏捷性UPトレ
日常動作がゆっくり、もたつくようになっていたら、瞬発的な動きを生み出す「速筋」の衰えが原因かもしれない。颯爽とした身のこなしを獲得したいならば、実践すべきは敏捷性を高めるファンクショナルトレーニングだ。ペットボトルを使って行う6種目を紹介する。
取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 スタイリスト/ヤマウチショウゴ ヘア&メイク/天野誠吾 監修/澤木一貴
初出『Tarzan』No.827・2022年2月10日発売
澤木一貴さん
教えてくれた人
パーソナルトレーナー。〈SAWAKI GYM〉代表。メディカルフィットネスからトップアスリート指導までをカバー。著書に『衰えた体がよみがえる最高最善の運動』などあり。
目次
自宅でできる敏捷性改善トレーニング
階段をタタタッと軽快に下りられない。自転車のサドルにヒョイッと跨がれない。落とし物をサッと即座に拾えない。何をするにもどこかスローリー。
こうなると容姿に関係なく、動作自体がもはやおじいちゃん。その原因はやはり体力不足にあり。瞬発的な動きを担当する速筋が衰えて、素早い動きができなくなっていることが原因だ。
そんなあなたに、ぜひおすすめしたいのが自宅でできる、敏捷性を養うファンクショナルトレ。素早い脚の運びや体幹の軸を作る、立体的かつスピーディなトレーニングだ。用意するのはマット1枚とペットボトル。ペットボトルを跳び越えたり、手でホールドして移動させたりすることで敏捷性をアップさせていく。
動画で確認! 敏捷性UPトレ
① ライナーステップ(20秒)
足を前後方向に素早く動かす
ペットボトルを横にして置く。左足で踏み切ってペットボトルを跳び越し、右足で着地したら左足に入れ替えて踏み切り、後方に跳んで右足で着地。20秒繰り返し。
ライナーステップ|足の動き
② サイドステップタッチ(20秒)
反復横跳びの要領で左右交互に移動
2本のペットボトルをカラダの左右、手が届くギリギリの位置に置く。左右交互に大きく1歩踏み出しながら手の指先でペットボトルにタッチ。20秒、できるだけ素早く繰り返し。
③ ラテラル5ステップ(20秒)
足のステップと大きい手の振りで
ペットボトル3本を均等距離に置く。マットの左端からスタート。右足を高く上げてペットボトルを跨いで着地。左足を着地すると同時に右足を上げてペットボトルを跨ぐ。逆も同様に。
ラテラル5ステップ|足の動き
④ フィギュア8(20秒)
8の字の動きでペットボトルを移動
マットの上に長座し両足を床から浮かせる。左膝を曲げてペットボトルを腿の下で左手から右手に渡す。続けて右膝を曲げてペットボトルを腿の下で右手から左手に。8の字を描く要領。
⑤ ロシアンツイスト(20秒)
素早いひねり動作で腹筋群を刺激する
マットの上に長座し、両足を揃えて床から浮かせる。ペットボトルを両手で下から支え持ち、上体をひねって左右の腰の位置に移動させる。胸椎から回旋させることがポイント。
⑥ プランクタッチ(20秒)
不安定さに耐えつつ左右交互に片手を前へ
プランクの姿勢を維持しながら、前に置いたペットボトルに左右の手で交互にタッチ。片手立ちになるたびに不安定な状態になるが、これを体幹の力で耐える。カラダは20秒間一直線。
最初は若干スローな動きでも構わない。そのかわり丁寧に行うことがポイントだ。目標は6種目を続けて1サイクルクリア。昨日より今日、今日より明日とやればやるほどスピードも動きの精度も増していく。素早く若々しい動きを取り戻そう。