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パーソナルトレーナーってそもそも何?【コンディショニングのひみつ⑮】

トレーニングをしていると耳にする「コンディショニング」という言葉を、詳しく紐解いていく「コンディショニングのひみつ」連載。第15回は、パーソナルトレーナーの役割について。

リハビリとトレーナー

パーソナルトレーナーの立ち位置を理解する

カラダに痛みや不調を感じたときにどこへ駆け込むべきか、発症から回復までの流れについて学んだのが前回(記事:病院、治療院、整体院の違いは?)。

おさらいすると、痛みが発症したらまずは病院(整形外科)で医師に診断を仰ぎ、外傷や神経に異常がある場合は適切な処置をしてもらう。そして、その診断に応じて鍼灸院接骨院整骨院で治療を受けるか、あるいは日常のケアとして整体カイロプラクティックなどで筋肉や骨を整えていくという順番だ。

これを踏まえて今回は、『ターザン』でもたびたびトレーニングメニューを考案してくれている「パーソナルトレーナー」の立ち位置について考える。その前にまずはリハビリの過程について見てみよう。

リハビリとアスレティックリハビリテーション

リハビリとトレーナー

外傷や障害または手術後など、日常生活に支障をきたすマイナスの状態から、サポートなく生活が送れるレベルまで復帰を目指すことを「メディカルリハビリテーション」という。メディカルリハビリテーションを請け負うのは、国家資格を持ち、医療機関に勤務している理学療法士(PT)作業療法士(OT)。または柔道整復師鍼灸師マッサージ師もこれに該当する。

メディカルリハビリテーションは、元の生活に戻るというよりも、あくまで自力で生活が送れるレベルまで回復を目指すこと。たとえば歩けない状態から歩けるようになったら、曲がらなかった膝が曲がるようになったら、リハビリはそこで終了となる。

一方で、日常生活レベル、つまり「ゼロ」の状態からプラスに高めることを「アスレティックリハビリテーション」という。アスレティックリハビリテーションは、スポーツ活動の早期再開、外傷の再発リスクの最小化、ケガ前よりも高い身体パフォーマンスを発揮させることなどが目的。

この役割を担うアスレティックトレーナー(AT)は、競技復帰に向けて筋力強化、柔軟性向上、瞬発力・スピードの獲得、心肺機能の向上、コーディネーション能力の獲得などのトレーニングを行っていく。

では本題、パーソナルトレーナーの立ち位置は?

先ほどのグラフ右上、競技におけるさらなるパフォーマンスの向上身体の機能向上(筋肥大や筋力アップ含む)を目指し、トレーニングメニューの考案・指導を行うのがパーソナルトレーナーである。スポーツチームに所属する場合はストレングスコーチコンディショニングコーチと呼ぶこともある。

病院選びの基準「インフォームドコンセント」とは?

リハビリの過程を通じて「受傷から回復までの道のり」は把握できたが、そもそも最初にどの病院(整形外科)に行けばいいの?という疑問は残る。病院選びのポイントとして、適切なインフォームドコンセントがなされているかどうかが一つの判断基準になる。

インフォームドコンセントとは、「患者・家族が病状や治療について十分に理解し、また、医療職も患者・家族の意向や様々な状況や説明内容をどのように受け止めたか、どのような医療を選択するか、患者・家族、医療職、ソーシャルワーカーやケアマネジャーなど関係者と互いに情報共有し、皆で合意するプロセスである」(日本看護協会HPより)。

ケガについて医師から十分な説明があり、内容を理解したうえで治療方法を選択できる病院を選ぼう。


復習クイズ

答え:身体機能の向上

取材・文/黒澤祐美 漫画/コルシカ 監修/齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)

初出『Tarzan』No.822・2021年11月11日発売

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