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自宅で心拍数を上げるインターバルを! 吉村真晴が教える超効率トレ

長年第一線で活躍を続ける吉村真晴選手。彼が自宅で行なっているエクササイズ4種目を紹介してもらった。特におすすめは、自室でできるインターバルトレ「フローリング雑巾ダッシュ」だ。

長年戦えている理由は、家トレ。

リオ五輪で団体銀に輝くなど世界を沸かせ、今なおプロリーグで戦う吉村真晴選手。長年第一線で戦える理由を聞くと「家でしっかり鍛えていることも大きいと思います」とキッパリ。

吉村真晴(よしむら・まはる)
吉村真晴(よしむら・まはる)/1993年生まれ。2012年全日本卓球選手権で高校生史上2人目の全日本王者(シングルス優勝)に輝く。以後も世界選手権、ワールドツアーなどで好成績を残し、リオ五輪では男子団体銀を獲得。Tリーグ琉球アスティーダ所属。
写真提供/アフロ

「体勢を崩されても強い球を打ち返すためのバランス力を養うべく、オーソドックスな逆立ちや、バランスボールを使ったトレーニングを暇さえあればやっています。でも普通に行うのではなく、肩甲骨を寄せたり、尻をキュッと締めた状態で行うのがコツ。それだけで効き方がまったく違ってくるんですよ」

吉村真晴(よしむら・まはる)
肩甲骨を寄せておくと、腕を使う動作も肩から動かせるようになるし、尻の筋肉をキュッと締めれば自然とお腹まわりに力が入るため、より体幹を意識した動きができるようになる。必ずこれらを行ったうえで各エクササイズに挑むこと。

そうした動作を入れることでエクササイズは自然と体幹を使ったものとなる。すると狙った部位に確実に効かせられるため、闇雲に回数を重ねずとも効果が期待できる。

もうひとつ、バランスと同じく大事なのが瞬発力アップ。吉村さんはこれも室内でインターバルをこなす。

「瞬発力を養うには短距離走を繰り返すのが王道ですが、雑巾やタオルを使えば室内でも心拍数を上げるトレーニングが可能。ジムでバイクを漕ぐのもいいですが、自室でのインターバルも追い込めますよ」

吉村真晴さん直伝の4種目。

1/20

① T字ストレッチ

肩まわりの柔軟性UP、“T字ストレッチ”は万人向き。

吉村真晴(よしむら・まはる)

吉村選手にとって肩まわりのエクササイズは毎日欠かせないもの。バランスボールにうつ伏せになり、尻を締め、バランスを保ちつつ広げた腕を上下させる。30秒×3セットで肩はスッキリ。

「子供の頃からずっとやっています。肩の柔軟性があれば手元に来た球をより強く打てるし、遠くの球にもギリギリ腕が届きます」。

② 肩寄せ逆立ち

逆立ちと侮るなかれ。“肩寄せ逆立ち”で効きが変わる。

吉村真晴(よしむら・まはる)

壁に向かっての逆立ち。

「事前に肩甲骨を寄せ、そのまま逆立ちすると腕に頼らず体幹で姿勢がキープできるので、今までできなかった人にもおすすめ。また腹筋や背筋はもちろん、太腿や股関節、腰まわりなど全身満遍なく効かせられます」。

20秒キープ×3回が目安だが、できる人はそのまま腕立て伏せを5~10回行おう。

③ 布で腹筋ローラー

“布2枚で腹筋ローラー”、腹筋中心に全身を刺激する。

吉村真晴(よしむら・まはる)

雑巾か折り畳んだタオル2枚を用意し、四つん這いになり、肩の真下に伸ばした手の下に敷く。尻を締める。腹が床につく寸前まで腕を前に伸ばし、元の姿勢に。8~10回×3セット

「いわば腹筋ローラーの代わり。転がらない分初心者でもやりやすいです。腹筋まわりや腕、背中、胸、腿の前側なども鍛えられます」。

④ フローリング雑巾ダッシュ

心拍数をガンガン上げよう。“フローリング雑巾ダッシュ”。

吉村真晴(よしむら・まはる)

雑巾や折り畳んだタオル2枚を足の下に敷き、腕立て姿勢に。肩甲骨を寄せ、そのまま両足を前後にすばやく動かし“その場ダッシュ”を繰り返す。20秒やったら20秒休憩3~5セット

「滑るのでバランス能力も養えますし、とにかく心臓を追い込めます。室内でやっては天を仰いでゼエゼエ言ってますよ(笑)」。

この内容は老若男女、運動経験の有無を問わずおすすめ、と話す。

「リモートワーク続きで運動不足な方、筋トレしているけど筋肉量が増えない方も。特に肩甲骨まわりは意識的に動かすことで背中のエクササイズにもつながるので、皆さんにやっていただきたいです。ただ漫然と行うのでは効果も感じにくいですが、意味のあるトレーニングを行うとカラダも、動きも変わってくる。僕はそれをいつも考えながらいろいろ工夫しているんです。楽しいですよ」

吉村さんのようなシャープなカラダを目指して、コツコツ続けよう。

取材・文/黒田創 撮影/内田紘倫

初出『Tarzan』No.815・2021年7月21日発売

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