• ジムで基本の動きを習得!|入門・外岩ボルダリング①
COLUMN
2021.08.22

ジムで基本の動きを習得!|入門・外岩ボルダリング①

夏のボルダリング事始|ジム編

東京五輪でも追加種目として実施されたボルダリングが、いま、熱い。せっかく始めるなら、ジムを経由して山へ赴き、本物の“外岩”を制覇してみたい。そんなチャレンジに挑んでくれるのは、モデル・タレントの林ゆめさん。講師は世界的クライマーとして名高い平山ユージさんだ。


この記事のもくじ

  1. ジムで習得すること。
  2. ステップ① ルールを確認。
  3. ステップ② ホールドの持ち方、足の置き方を学ぶ。
  4. ステップ③ 岩場を想定したトレーニングに挑戦!
  5. いよいよ実践!

ジムで習得すること。

数あるクライミングジムでも抜群の設備を誇る〈Base Camp〉。オーナー・平山ユージさんの指導のもと、まずはここで基礎を習得!

今回挑戦する林ゆめさんは週2回ジムで筋トレし、バック転もこなすなど運動神経は抜群。しかし、ボルダリングは初体験。平山さん、岩場を目指すなら、まずはジムで何を練習すればいいですか?

教えてくれた人
平山ユージさん
平山ユージ(ひらやま・ゆーじ)/1969年生まれ。10代よりクライマーとして活躍。世界一美しいと評されるクライミングスタイルで「世界のヒラヤマ」として知られる。
初めて挑戦する人
林ゆめ さん
林ゆめ(はやし・ゆめ)/1995年生まれ。2019年、20年と2年連続「世界で最も美しい顔100人」にノミネート。写真集『ゆめみごこち』(講談社)が発売中。

「最初にボルダリングのルールを学び、ホールドの持ち方基本姿勢足の置き方を練習します。コツはいろいろありますが、指だけに頼るとすぐ握力が低下するので、手全体でホールドを摑むこと。

あとは左右の足でホールドに確実に乗り、下半身をしっかり使って移動し、上を目指すこと。岩場を想定したトレーニングも取り入れましょう」

では林さん、意気込みをどうぞ!

「下半身は普段から鍛えているので結構自信あり。腕の力や握力が持つか少し心配だけど、岩場へ行くのも楽しみ。頑張ります!」

ステップ① ルールを確認。

それでは早速…、と登り始める前に、まずはルールを確認しておこう。定められたルートにはそれぞれグレードが定められていたり、利用者が心地よく登るためのマナーがある。適切なレベルを知り、ルール&マナーを守って楽しもう。

・グレード(難易度)って?

ボルダリングのグレード

ジム、岩場を問わず、ルートの難易度を示す基準。日本では級と段で表され、大抵の場合8級が初心者向け。8級をクリアしたら7級、6級とレベルアップを目指し、1級の次は初段となる。「初心者の林さんはもちろん8級からスタートです」(平山さん)。果たして何級まで到達できるかな?

・何をすればゴールなの?

ボルダリングのゴール

最初はスタートを示すSのテープから。ゴールを示すGが書かれたテープのホールドを両手で摑んだらめでたくゴールとなる。ジムによってはグレードを示すテープがホールドの横に貼ってあり、同じ色のテープがついたホールドを辿れるようになっている。

・こんな行動はNG!

マットで休まない/壁の下に敷いてあるマットはもちろん落下時のケガ防止用。基本的にマットには座らないようにしよう。休憩は壁から離れた場所で取ること!

同じ壁に登らない/ジムには傾斜や難易度ごとに数種類の壁があるが、基本的に1つの壁を登るのは1人のみ。クライマーが多く、混み合っているときは隣と3m程度距離を取る。

高い場所から飛び降りない/高い場所からのジャンプは着地時に足を捻るケースも。ジャンプするなら両足で着地し、可能ならばホールドを伝い低い位置まで下りてからジャンプしよう。

ステップ② ホールドの持ち方、足の置き方を学ぶ。

続いてはホールドの持ち方と、足の置き方について。設置されたホールドの形状はさまざま。どんなシーンで、どのように掴み(置き)分けるべきか、その基礎をしっかりと頭に入れておこう。

・ホールディング

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クリンプ

クリンプ

小さなホールドを持つテク。指の第二関節を曲げ、指先でホールドを支える。小指から人差し指までなるべく揃えて持つのがコツ。

サイドプル

サイドプル

三角形や縦型、凸型のホールドに有効な、横から引く持ち方。横方向への重心移動が必要なケースだとさらに効果を発揮する。

パーミング

パーミング

丸くて大きく、滑りやすいホールドは手のひらでホールドを押さえつけるように持つ。ホールドの上部に指を引っかけるとより効果的。

ポケットホールド

ポケットホールド

穴開きのホールドに有効な持ち方。親指は使わず、真ん中の2本または3本の指を伸ばし、指先だけを穴に入れて指で摑もう。

・フットワーク

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インサイドエッジ

インサイドエッジ

小さなホールドの場合、足の親指の付け根、拇趾球でホールドを踏むと踵が落ちにくく、力が入りやすいので踏ん張りが利く。

アウトサイドエッジ

アウトサイドエッジ

小趾球でホールドを踏むテクニック。横移動の際などに有効だが、乗っている感覚がやや摑みづらい。繰り返し練習しよう。

スメアリング

スメアリング

「塗り付ける」の意。ソールを大きなホールド(ハリボテ)や壁などに擦り付けるように置く。垂直に踏み込むと滑りにくい。

・ムービング

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ステミング

ステミング

コーナー状の壁で足を左右に突っ張り、重心をカラダの中心に置いて姿勢を保つ立ち方。これができると両手が自由になるため、次のホールドを手繰ったり、向きを変えて脚を引き上げやすくなる。

乗り込み

乗り込み

片方の足先を上側のホールドに乗せたとき、膝をグッと曲げながらその足にカラダごと乗り込んでいくテク。カラダの中心を爪先に寄せることで姿勢が安定し、上のホールドにも手が届きやすくなる。

ステップ③ 岩場を想定したトレーニングに挑戦!

今回の目標は“外岩”を制覇すること。平山さんが教えてくれた「カニ歩き」と「足だけで登る」という2つの方法で、そのカラダの使い方を習得しよう。

・カニ歩き

ホールドのない岩場を登る場合、時には縦ではなく横方向に移動することでルートの突破口が見つかることも多い。ジムでは低い位置で構わないので、カニのように横に動く練習もしておこう。

カニ歩き

重心移動や足の入れ替え、どちらの手でホールドを持つかなど、ムーブの幅が確実に広がるし、股関節もしっかり使う。

・足だけで登ってみる

岩場では大きなホールドは期待できないため、いかに下半身の力を利用できるかが登頂のための大きなポイント。ジムである程度慣れてきたら、8級ルートを手は使わずに足だけで登る練習も有効だ。

足だけで登ってみる

ホールドへの足の乗せ方やバランスの取り方、乗り込みの実践練習など、岩場で役立つ要素が詰まっている。

いよいよ実践!

3つのステップで基本がわかったら、いよいよボルダリングに挑戦。持ち前の運動神経ですいすいと登る林さんの様子は以下の通り。

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下半身を使いながら登る

ホールドを確実に踏み、大きさや形状に合わせて持ち方を変える。これを間違えると体力が温存できない。ボルダリングは頭も使うのだ。

まずは8級ルートからチャレンジ

まずは8級ルートからチャレンジ。難なくクリアしてこの笑顔。

高難度の壁に驚く林さん

高難度の垂直以上の壁に驚く林さん。「全身の力を使わないと絶対こんな壁登れないですよね!」。

大きくて滑りやすいホールドを必死に摑む林さん

大きくて滑りやすいホールドを必死に摑む林さん。「もう腕がパンパン(笑)。これ以上進めません~」。

ボルダリングの深みを知る平山さん

「岩と対峙し、攻略できた瞬間がたまらないんです」と平山さん。世界の壁を登った者の言葉は重みがある。

ジムでの練習が済んだら、次回は“外岩”…、ではなくその手前。外岩へ向かうための事前準備について紹介する。

〈Climb Park Base Camp〉
Climb Park Base Camp

住所/埼玉県入間市東町7-1-7

TEL:04-2968-3818

営業時間/12:30~22:30、土10:00~21:00、日・祝10:00~20:00、無休

料金/初回登録料1,100円、1日利用料2,200円


【ボルダリングジムで準備運動ができたら…】


取材・文/黒田創 撮影/吉松伸太郎 ボルダリング指導/平山ユージ(Base Camp)

初出『Tarzan』No.814・2021年7月8日発売

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