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食べ過ぎリセット! 週末ファスティング体験記

いまだに年末年始の体重増加をリカバーできていない人、結構多いはず。そこでオススメするのが週末ファスティング、つまり断食だ。

成功のカギは「準備期間」。

断食って、お寺や専門の道場に行ってやるやつでしょ? 無理無理」という人は認識を改めたい。今やファスティングは自宅にいながら、しかも日常生活を送りながらできるのだ。

提唱するファスティングアドバイザーの田中裕規さんはこう話す。

田中裕規さん
田中裕規さん/ファスティングアドバイザー。ファスティングでの15kg減量成功を機に指導者に。著書に『週末断食でからだスッキリ!』(王様文庫)など。愛称は断食メガネ。YouTubeで『断食メガネ田中のファスティングTV』を公開中。

「ファスティングと聞くと辛いイメージがありますが、それは普通の食生活から急に断食に突入するから。数日間の準備期間を設け、カラダの中を整えておけば決して辛くはないですし、普通に仕事もできます。そして準備期間は断食の効果を最大限に引き出すメリットもあります」

詳細は下記で詳しく解説するが、準備期間は普段摂っている過剰な糖質や脂質、添加物などをシャットアウトし、野菜や海藻類、大豆食品、きのこ類など胃腸にやさしいものを摂って腸内環境を整えてあげよう。

「ファスティング期間は栄養不足にならないよう、野菜と果物、水でできたスムージーを7時、12時、16時、20時の1日4回飲みます。準備期間のおかげですんなり受け入れられるはず。さらに過剰な糖質が入らない分、次第にカラダが溜め込んでいる脂肪を使うモードにチェンジするので、この間にランニングなどをすると脂肪が燃えやすくなるのです」

ファスティングが終わったら準備食と同じ内容の回復食を2日間。せっかく断食できれいになった胃腸に、即負担の大きい食べ物を入れては意味がない。そしてこのとき、多くの人はこう気が付くはずだ。「今まで惰性で食べすぎていたな」と。

具体的なファスティングのやり方。

・【準備】4日前から始める

ファスティング中、体調が悪くなったりイライラしないためには準備が不可欠。まずは4日前からカフェインを抜く。ファスティングの最中、頭痛に襲われるケースがあるが、それはほとんどの場合カフェインの離脱作用によるもの。コーヒー好きもノンカフェインタイプのお茶や水などで我慢だ。

次に、2日前からは酒類と菓子類、動物性タンパク質、つまり肉、魚、乳製品がNG。普段の食生活で胃腸や肝臓、腎臓にかけている負担を軽くし、ファスティングによる新陳代謝の向上や、脂肪が燃えやすい状態を作りやすくするのが目的である。

ファスティング
肉や魚、乳製品の代わりに、普段不足しがちな食材を摂り、腸をきれいにしてファスティングに挑もう。
ライター・クロダもやってみた!
ファスティング

コーヒー党のクロダだけに、カフェイン抜きはキツい! と愕然とするも、そうと決めてしまえば意外と大丈夫。2日前から野菜、ワカメなどの海藻類、きのこ類、豆腐をたっぷり入れたお鍋を作り、白米の代わりに玄米を炊く。お鍋の素を使えば簡単だし(成分に含まれる動物性タンパク質の摂取は許容範囲)、冬は鍋料理が旨い!

・【ファスティング】いざ本番。3日間スムージーのみ!

いよいよ3日間のファスティング突入。この間はスムージーのみで栄養を摂る。家にミキサーがある人は、野菜や果物とミネラルウォーターで自家製スムージーを作ろう。

下に示したもの以外にも、キャベツやグレープフルーツ、ホウレンソウ、バナナ、ニンジンなど選択肢はいろいろ。種類にもよるが、スムージーで1日約100gの糖質と各種ビタミン類を摂れば普通に生活できる。有酸素運動も積極的にやってみよう。

スムージーは市販のタイプでもOK。ただし1本の糖質量は30g前後のものを選び、1日の糖質摂取量を100g程度に抑えること。

ファスティング
:冬は大根が旬。これを1/8本とリンゴ(これも冬が旬)を1個、レモン半分、水100ml。大根の辛味とリンゴの甘味が見事にマッチ! 中央:オレンジ1個とトマト半分と水100ml。市販の野菜ジュースよりも素材の味が感じられてサッパリしているのが特徴。色味もGOOD。:材料はキウイ1個半とセロリ50g、水100ml。キウイの酸味とセロリの独特の風味が合わさり「いいもの摂ってる」感がかなりすごい。
ライター・クロダもやってみた!
ファスティング

「実際3日間我慢できるか?」と思いきや、これが大丈夫。突然食事を断ち切ったわけじゃないのが大きく、ほどよく空腹感を感じながら普通に生活できるし、次第にスムージーの甘味が愛おしく感じられるように(自作と市販のものを併用)。あとは炭酸水と水を飲み、ガムで食感を味わえば何とかしのげる。この間一度5km走ったが、普通に走り切れた。

・【回復】終了後2日間は準備期と同じ食生活を。

無事3日間のファスティング終了。カラダはもちろん、メンタル面も心なしか軽くなっていないだろうか。

ここからは回復期間。いきなり元の食生活に戻すと胃腸がびっくりして下痢などの体調不良に見舞われること必至なので、2日間はリフレッシュしたカラダに負担が少ない食べ物を摂るようにしよう。

基本的には、準備期間と同じものを食べること。つまり肉や魚類、乳製品など動物性タンパク質を摂らないようにし、アルコールやカフェインの摂取も控える。野菜もきのこ類も豆腐も、口にするだけで久しぶりに「食べ物を嚙む」幸せを感じられるはずだ。

回復食1食目におすすめなのが「スッキリ大根」。作り方は、以下の通り。

ファスティング
  1. 大根1/3を短冊切りにし、出汁昆布を入れた2Lの水で40分間柔らかくなるまで茹でる。茹で汁1Lは残す。
  2. コップ1杯の白湯をゆっくり飲み、器にたたき梅1個を入れ、お湯を注いでゆっくり飲む。
  3. 茹でた大根をよく嚙んで食べる。
  4. 大根の茹で汁にたたき梅1個を入れ「梅湯」にして飲む。
  5. 3.と4.を3回繰り返す。大根の食物繊維が腸内の汚れをかき出し、1時間程度で便意を催すはず。
ライター・クロダもやってみた!
ファスティング

ファスティング明け、とにかく目覚めがいい。これが血液サラサラってやつ? 体重も2.5kg減。ヤッター! 1食目は味噌汁とご飯を食べたが、味覚が研ぎ澄まされているのか感動的にウマい。そしてご飯は茶碗半分でお腹いっぱいになる。胃腸がリセットされているのだ。以来腹八分目を心がけるようになったクロダ。ファスティング、たまにやろっと!


今回ライターのクロダがファスティングを実践したが、個人的には体重減以上に食生活を反省するきっかけになったのが大きい。

以来、本当にお腹が空いたときに腹八分目で食べるようになり、おかげで頭は常にスッキリ。寝起きもさわやか。ファスティング、マジで効果的!

取材・文/黒田 創 撮影/小川朋央 イラストレーション/林田秀一 取材協力/田中裕規

初出『Tarzan』No.802・2021年1月4日発売