“代謝不足”によるカラダの疲労を癒す簡単レシピ3品

疲れを吹き飛ばす食べ方のコツを伝授。今回は「代謝不足」をテーマに、摂取効率や食べ合わせを徹底的に考えた簡単オリジナルレシピを紹介します。

取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 料理製作・取材協力/美才治真澄(管理栄養士)

初出『Tarzan』No.797・2020年10月8日発売

① 桜海老とピスタチオのチーズせんべい

代謝不足による疲労を癒すレシピ3品

材料(1人分)

  • ミックスチーズ(ピザ用チーズ)40g
  • 桜海老大さじ4
  • ピスタチオ20粒(正味12g)

作り方

  1. 平皿にオーブンシートを敷き、ミックスチーズを1/4量(10g)ずつ丸く広げる。
  2. ①に桜海老、刻んだピスタチオを散らす。
  3. 600Wの電子レンジで1分半〜2分ほど加熱する。冷めたら器に盛る。
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全工程2分で完成する究極の手抜き疲労回復レシピ。手抜きなのに、絶妙な塩気とパリパリ食感で素直に美味しい。多めに作っておけば、冷蔵庫で2日ほど保存が利く(湿気ないように容器をしっかりラップすること)。ブレイクタイムのお茶請けや、お酒のつまみとしても活躍しそう。

② 牡蠣とチーズのクラムチャウダー

代謝不足による疲労を癒すレシピ3品

材料(1人分)

  • 牡蠣6個(100g)
  • ニンジン1/4本
  • ジャガイモ1/2個
  • タマネギ1/4個
  • 胚芽パン(溶かす用)スライス1枚(25g)
  • 水200ml
  • 顆粒コンソメ小さじ1
  • 牛乳100ml
  • スライスチーズ2枚
  • パセリ(みじん切り)適宜

作り方

  1. 牡蠣は流水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭き取る。皮を剝いたニンジンとジャガイモは角切り、タマネギは薄切りにする。
  2. 鍋に①のニンジン、ジャガイモ、タマネギ、小さくちぎった胚芽パン、水、顆粒コンソメを入れて火にかける。煮立ったら中火にして6〜7分煮る。
  3. ②に①の牡蠣を入れて1分ほど煮る。牛乳、ちぎったスライスチーズを入れて、チーズを溶かすように混ぜたら、好みでパセリを散らす。
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肌寒い季節になると恋しくなるのがクラムチャウダー。小麦粉をバターで炒めたホワイトソースでとろみを出すのが王道だが、今回は胚芽パンで代用している。胚芽パンなら手軽だし、ビタミンB1も補えるからだ。パンが入っているので、この一皿で主食、主菜、副菜がまとめて摂れる。

③ 豚肉と舞茸の柔らか煮

代謝不足による疲労を癒すレシピ3品

材料(1人分)

  • 豚切り落とし肉100g
  • 舞茸1パック(100g)
  • A
    • 鷹の爪(小口切り)1/2本分
    • 醬油大さじ1
    • 酒大さじ1
    • 酢大さじ1/2
    • 水100ml
  • 細ネギ(斜め切り)適宜

作り方

  1. 鍋に豚肉を薄く広げる。
  2. ①にほぐした舞茸を乗せ、上からしっかり押し付けて10分ほど置く。
  3. ②にAを注ぎ入れて火にかけ、煮立ったら弱火にして5分ほど煮る。器に盛り、好みで細ネギを散らす。
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切り落としの豚肉を美味しく食べるポイントは、焼く前に舞茸としばらく密着させること。生の舞茸には、タンパク質分解酵素のプロテアーゼが含まれており、チークタイムの間に豚肉のタンパク質を分解して柔らかくする。合わせ調味料に加える酢にも豚肉を柔らかくする作用がある。

代謝不足による疲労をビタミンで癒やす。

ビタミンとは、命をつなぐのに不可欠なのに、体内で必要量が合成できないもの。13種類ある。その半分以上の7種類を占めているのが、ビタミンB群。

7種類のB群で日本人にとくに足りないのは、B1、B2、B6の3つ。これらは肝心の3大栄養素の代謝を担い、B1は糖質、B2は脂質、B6はタンパク質を代謝するのに欠かせない。代謝が落ちると疲れやすいから、要注意。B群は協力し合って働くので、この記事のレシピ3品はB1、B2、B6が一度に摂れるようになっている。B群は水溶性で体内に蓄積されないため、摂り貯めできない。日々の食事でB群の摂取を優先して。

併せて摂りたいのは、こちらも体内で合成できない必須ミネラルの亜鉛(Zn)とマグネシウム(Mg)。ともに日本人に欠乏しやすい。亜鉛もマグネシウムも、代謝をスムーズに進める役目を果たす酵素を合成する。さらに亜鉛は、細胞が新陳代謝する際に欠かせない存在。食事で美味しく補おう。