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「集中できず、すぐ飽きる」は疲労のサイン?|専門家に聞く「疲労の正体」vol.6

どうして人間は疲れるのか? 頑張る男子くすぶりくんの漫画と疲労の専門家・梶本先生の解説をテーマごとに読めば、謎が解ける! 今回のテーマは、「集中力と疲労」について。

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梶本修身
(イラスト左)梶本修身先生/東京疲労・睡眠クリニック院長。元大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授。疲労研究の第一人者として多数の著書やテレビなどのメディアで情報を発信。
(イラスト右)働き盛りの33歳・くすぶりくん/本名は、クスブリヒカル。仕事に追われながら、日々起こるささいなことにいちいち反応し、ヘルメットから煙をプスプスと出してくすぶることがクセ。
専門家に聞く「疲労の正体」|「飽きた」は疲れのサイン

「飽きる」は疲労の最初のサイン。

くすぶりくん(以下:く) この頃、何をしてもすぐ飽きちゃって。疲れとなにか関係あるんでしょうか?

梶本修身先生(以下:梶) あります! 飽きるというのは最初に出てくる疲れの徴候です。

 ええっ! ただの怠けグセじゃないんですか!?

 脳は長く緊張状態にさらされると、これ以上同じところばかり使うなというアラートを出します。「飽きる」というのは、これ以上は危険というメッセージで、酸化がすでに始まっているんです。

 いやー、でも3分くらいで飽きちゃうんですけど。

 極度の集中は2秒程度しか続きません。野球のバッターが一球ずつ構え直すのも、力士が何度も立ち合いを繰り返すのもそれくらいしか集中力が続かないからです。

 時間稼ぎじゃなかったんだ。

 それほどの集中ではなくても90分もたせるのは非常に難しいんです。長時間の運転で事故が起こるのはそのせい。

 でもサラリーマンは8時間働いてますよ。

 だらだら手抜きしているからそれだけの時間もたせることができるんです。くすぶりくんは、何をするにしても異常な集中力を発揮しているんじゃないですか?

 はぁ、ゲームをしているとき隣の家が火事になったのも気づきませんでした。

 飽きてきてもなお活動を続けていると、今度は眠くなってきます。それでも活動し続けるとパフォーマンスが落ちてきます。これが疲労の3大徴候です。

 飽きたら即休む! 僕の生き方は正解だったんですね!

取材・文/石飛カノ イラストレーション/沼田光太郎

初出『Tarzan』No.797・2020年10月8日発売

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