• 免疫力をアップさせる1日・生活習慣シミュレーション【昼〜夕方編】
CONDITIONING
2020.06.26

免疫力をアップさせる1日・生活習慣シミュレーション【昼〜夕方編】

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小さな正しい習慣を毎日やり続けることで、免疫パワーは蓄えられる。24時間、免疫に優しい生活を始めよう。

座り姿勢が続きがちな午後は、積極的にカラダを動かす。

日本人は世界でいちばん坐っている時間が長い。テレワークが続いていると、その時間はさらに延びそう。筋肉が固まって血液とリンパの流れがダウンしないように、午後はできるだけ積極的にカラダを動かしたい。太陽が高いうちに活発に過ごすのは、体内時計の働きに照らしても正解である。

「リンパの元は毛細血管から漏れ出た血液。なので血液とリンパ両方の流れを促して自然免疫を強くするには、ミクロのインフラである毛細血管ネットワークが機能するのが大前提。毛細血管を刺激して増やす運動を行ってください」

ストレッチや筋トレで血流を促すと、毛細血管が増えやすい体内環境に傾く。休日はより本格的な運動に挑んで毛細血管を増やそう。


【12:30】タンパク質リッチなランチを楽しむ。

血管も獲得免疫を担う免疫グロブリン(抗体)も、タンパク質から作られる。タンパク質が不足すると免疫力が落ちる恐れがある。タンパク質は20種のアミノ酸からなり、うち9種は体内で合成できない必須アミノ酸のため食事から摂る必要が。

また、必須アミノ酸のトリプトファンは、脳内で覚醒を促すセロトニンの原料。セロトニンからできるメラトニンは眠りを促す。

タンパク質リッチなランチ
1日のタンパク質の摂取量の目安/タンパク質の1日の摂取量の基準は体重1kg当たり1.0〜1.2g。体重65kgなら、1日65〜78gだ。自分に必要なタンパク質を計算しておこう。1食当たりのタンパク量の目安は、25g前後。肉類、魚介類、大豆・大豆食品、牛乳・乳製品、卵という5大タンパク源は、必須アミノ酸をバランス良く含む。これを1日で網羅するように気をつけると、タンパク量も足りるし、栄養バランスも整いやすくなる。

【13:30】30分以内の昼寝でランチ後の眠気を払う。

昼食後は体内時計が眠気を高める。そこで30分以内の昼寝を行うと眠気が消え、仕事の効率が上がって早く終わり、睡眠時間も確保しやすい。30分以上寝ると夜眠れなくなるのでNG。

30分以内の昼寝

【14:00】友人と通話してストレス解消。

ストレスは免疫力をてきめんに下げるが、一人ぼっちでテレワークしているとストレスも溜まりやすい。人と話すだけでもストレスは下がるから、たまにはバカ話で盛り上がろう。

友人と会話して息抜き

【14:30】トイレでオシッコの色をチェックする。

オシッコがいつもよりも黄色かったら、脱水しているサイン。血液とリンパの流れが悪くなりやすい。喉が渇いたと自覚する前に早め・こまめ・少なめに水分補給を心がけたい。

【15:00】おやつが欲しくなったら気分転換にストレッチ。

15時頃は血糖値が下がって小腹が空きやすい。誘惑に負けて甘い物を間食すると血糖値が上がり、免疫細胞の動きが鈍る。おやつが欲しくなったら、カラダを動かして空腹を紛らせたい。

手軽なのはストレッチ。硬くなった筋肉をストレッチで動かして柔軟性を回復させると、血液とリンパの循環が促され、筋肉のまわりの毛細血管の強化にもつながる。大事なのはやはり呼吸。筋肉は息を吐きながらだと伸びやすい。そして限界まで伸ばしたら15〜20秒キープだ。

ストレッチのやり方
ストレッチ

【左】 股関節と膝関節のストレッチ/ 両足を大股1歩分左右に開いてまっすぐ立つ。両手を太腿に添えて、鼻から息を吐きながら右膝を右の爪先の方向へ曲げ、左脚を伸ばして15〜20秒キープ。鼻から息を吸いながら元に戻り、左右を変えて同様に行う。背中が丸まらないようにする。これを2〜3セット。

【右】お腹まわりのストレッチ/ 両足を腰幅に開いてまっすぐ立ち、胸の前で組んだ両腕を肩の高さまで引き上げる。体幹を正面に向けたまま、鼻から息を吐きながら両腕を右側へ反動を使わずに捻り、15〜20秒キープ。鼻から息を吸いながら元に戻り、左右を変えて同様に行う。これを2〜3セット。

【16:00】筋肉が固まらないよう姿勢をチェックする。

坐っている時間が長いと猫背になったり、腰が曲がったりする。姿勢が悪いと血液やリンパの流れも滞る。気づいたら、坐骨で坐り背すじを伸ばして、姿勢をリセットする習慣を。

【17:30】運動に最適な時間にスロースクワットをする。

体温がもっとも高くなる16〜18時は運動に最適。テレワーク中なら、自宅で筋トレをやろう。筋トレは血流を促して、毛細血管を増やしてくれる。あれこれやるのは大変だから、まずはスロースクワットを覚えて実践したい。

筋肉の3分の2は下半身に集中しているが、スクワットはそのほとんどが一度に鍛えられる。ゆっくりしゃがみ、ゆっくり立ち上がるスロースタイルで行うと筋トレ効果がアップ。下半身に筋肉がつくと代謝が上がり、太りにくい体質になる。

スロースクワットのやり方
スロースクワット

①両足を肩幅に開いてまっすぐ立つ。背すじを伸ばして胸を張り、両腕を胸でクロスする。

②鼻から息を吸いながら、後ろの椅子に坐るように4秒(4カウント)でしゃがむ。太腿が床と平行になったら、鼻から息を吐きながら、踵で床を強く踏んで4秒(4カウント)で立ち上がる。背中を丸めず、膝を爪先より前に出さないこと。10〜12回×3セット。

【18:00】コーヒーはデカフェにする。

カフェインは覚醒を促して寝付きを悪くする。覚醒作用は数時間続くこともあるから、夕方以降はコーヒーや紅茶などのカフェイン飲料を避ける。飲みたいときはデカフェにしよう。

夕方以降はデカフェ&マインドフルネス・ウォーキング

【18:30】マインドフルネス・ウォーキングで自律神経を整える。

マインドフルネスとは、不要な雑念を払って「今、ここ」だけに集中する瞑想法の一種。脳の興奮を抑えて副交感神経を優位にしたり、ストレスを解消したり、仕事のパフォーマンスを上げたりと多彩な効果が期待できる。

でも、「ながら」作業にすっかり慣れている現代人は、静かにじっと坐ったままで瞑想をするのは苦手。そこで歩きながら瞑想を行う「マインドフルネス・ウォーキング」がお薦め。ふくらはぎの筋肉ポンプが動くので、心臓から下にある血液とリンパが重力に逆らって還流しやすくなり、免疫がより活性化しやすい。

マインドフルネス・ウォーキングのやり方
マインドフルネス・ウォーキング

①歩き始める前に手と腕をリラックス。鼻から息を吸って鼻から吐く深呼吸を数回行う。地面を踏みしめている足裏に意識を向ける。

②足裏から伝わる地面の感触に注意を向け、背すじを伸ばして胸を張って歩き始める。

③「右、左、右、左……」と心で唱えながら、着地する、蹴り出す、左右の足が切り替わって重心が移動するなど、足裏に注意を向ける。

④歩きながら雑念が浮かんできたら、心を落ち着けて「戻ります」と唱えながら、足裏にそっと意識を戻す。フォームなどの現状を評価せず、足裏の感覚をただただ受け入れる。

※没頭しすぎると周りに注意が向かないので、公園内のように危険のない場所で行う。

【19:00】ウォーキングのついでに全粒粉パンを買う。

夜の主食に摂りたいのは、白いご飯より玄米や雑穀、白い食パンより全粒粉パンやライ麦パン。精製度が低く茶色っぽいものの方が食物繊維が多く、血糖値を上げにくい。

【19:15】ノンアルコールビールで仕事を打ち上げ。

コロナによる家飲みで酒量が増えた人も多いかも。でも、お酒を飲みすぎると免疫力は下がる。適量で寸止めするのは難しいから、ノンアル飲料も活用して休肝日も作ろう。

取材・文/井上健二 イラストレーション/泰間敬視

初出『Tarzan』No.788・2020年5月28日発売

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