グリップと一体になったタイプもあるが、色によって強度が変わる幅広のセラバンドや、太さと長さで強度調節が自在なシンプルなチューブがおすすめ。長さや強度別で2〜3本持っておくとエクササイズの幅が広がる。
長さや使い方次第で自在に抵抗をかけられるチューブ(TB)。
「ギアトレの頻度はあなた次第。フッキンはそもそも毎日やっていい運動ですし、自分のペースで」と言うのは、澤木一貴トレーナー。
バランスボールを使った「腹を割る」トレーニングに続き、今回は「チューブ」を使う。
チューブは体型やレベルに応じて強度を調節しやすいため、汎用性が高く、腹筋トレにも役立つ。他のギアと比べてもカラダの回旋運動に対する抵抗をかけやすい。持ち運びしやすく使う場所を選ばないのも魅力。
紹介するメニューはバランスボールのときと同様に、以下の通り。狙う筋肉と動きで「屈曲系」「側屈系」「回旋系」「ファンクショナル系」のトレーニングを用意した。1回4種を基本に勤しめば腹は自ずと割れるはず!
腹筋群を全網羅! ギアトレのやり方。
- 基本は1回のトレーニングにつき「屈曲系」「側屈系」「回旋系」「ファンクショナル系」を通して行う。
- ギアを複数種類組み合わせてメニューを組むのもよし。
- 負荷を上げたい日は“強度アップ”の種目を選ぶべし。
- 追い込み期には1ターゲットに絞って鍛えるのもアリ。
① 屈曲系トレ
・TBシーテッドクランチ(15回×3セット)
- 椅子に座る。TBの両端を手に巻き、TBを腿の上でピンと張り姿勢を正す。
- ヘソを覗き込むよう背中を丸めて前傾し、肘を伸ばしたまま両手を床に向かって下ろして、元の姿勢に。前傾する時、顎を締めないこと。
・TBスタンディングクランチ(10回×3セット)
- 柱などの高い位置にTBの端をくくりつける。反対の端を摑み、両手を上に伸ばしたら、息を吐きながら前傾。
- 上体を後ろに若干反らした姿勢から背中を丸めるように前傾することと、常にお尻を締めておくことがポイント。
② 側屈系トレ
・TBサイドベンド(左右各15回×3セット)
- TBの端を右足で踏み、反対の端を右手で握る。左手は左側の側頭部に添える。上体を右側に若干倒してから、
- 左側に倒して、元の姿勢に戻る。カラダを捻らず真横に倒すのがポイント。反対側も同様に行う。
・TBロングレバーサイドベンド(左右各10回×3セット)
- TBの端を柱などの高い位置にくくりつける。反対の端を摑み、両手を高く伸ばして上体を左側に若干倒してから、
- 右横にまっすぐ倒し、元の姿勢に戻る。背骨をしならせるイメージで行う。反対側も同様に。
③ 回旋系トレ
・スタティックローテーションTBスライド(左右各15回×3セット)
- TBの端を柱などの低い位置に結び、左膝をついた姿勢で右手で端を、左手で自然に伸ばした場所を握る。
- 両手を左下から右上にスライドさせ、左手で右上にパンチ。
- 同じ軌道を辿り元の姿勢に戻る。反対側も同様に。
・TBローテーションプル&プッシュ(左右各10回×3セット)
- TBを2本用意。前後2本の柱にそれぞれ肩の高さを目安にくくりつけ、端を握る。
- 地面と平行になる高さで右手を前に、左手を胸の辺りに置く。左手で押す動作、右手で引く動作を繰り返す。反対側も同様に行う。
④ ファンクショナル系トレ
・TBダイナミックローテーション【胸椎】(左右各10回×3セット)
- TBの端を柱などの低い位置にくくりつける。左肩に通したTBを背中側から胸椎に回したすき掛けにし、左膝をついた姿勢をとる。
- 上体を左側に捻って右手で左下をプッシュしたら、上体を右側に捻って左手で右上をプッシュ。テンポよく反復。反対側も同様に行う。
・TBダイナミックローテーション【股関節】(左右各10回×3セット)
- TBの端を柱などの低い位置にくくる。左肩に通したTBを背中側から股関節に回し、たすき掛けにする。
- 上体を左側に捻り、やや屈んで右手で左下をプッシュしたら、上体を右側に捻ると同時に右足に重心移動させて、左手で右上をプッシュ。反対側も同様に行う。
取材・文/門上奈央 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 監修・トレーニング指導/澤木一貴(SAWAKI GYM)
初出『Tarzan』No.786・2020年4月23日発売
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