1分で疲れを解消する前腕マッサージ&ケア。
カラダの背面を鍛えるなら、ブリッジはいかが?
1日5分!サーキットトレで効率的なトレーニング。
腕相撲に勝つための筋肉ってどこ?
女性の更年期症状を和らげるためにできること。
ダイエッターにおすすめの焼き鳥10本。
痩せを取り巻く7つの危険信号とは?
肩がガチガチなら、肩甲骨ほぐし。
  • 公開:

【はじめてのスポーツジム】30分しかないんですけど、鍛えられますか?

器材が揃って何でもできるスポーツジムだから、かえって何をどうするか迷う。この記事では、時間がない人やちゃんとやっているはずなのに効いていない…という人へのマシントレへのお悩みを解決する。

Q. 30分しかないんですけど、ジムに行けば鍛えられますか?

A. 30分あれば、トレーニングできる。

30分あれば十分にトレーニングできる。ここに全身を鍛えるマシントレーニングを7種目用意した。すべて10回×3セット行ってほしい。

10回で30秒、インターバル30秒として1種目3分あればできる。最後にシートを拭いても4分かからない。それを7種目こなすのだから、計算上は28分かからない。

マシントレ ミニマム7種目
※重量は初めて行う場合の目安
各10回×3セット行う。設定した重量で1セットやってみて、余裕があればセットごとにウェイトを増やし、自分に適した重量を決めよう。

「多くの人は厚い胸板、逞しい腕を目指して上半身から鍛えたがりますが、筋力トレーニングにおいては下半身を優先的に鍛えることが大切です。運動不足や加齢で衰えやすいのは下半身です。ここを鍛えることでエネルギー消費量も増えて太りにくいカラダになれますし、上半身や体幹を鍛える用意ができます」(坂詰真二トレーナー)

できれば表の順に行うのがベスト。

ただ、下半身のマシンが塞がっているときは上半身から行い、空いたら下半身の種目に移ろう。ジムが混んでいる場合は、すべての種目ができないこともある。時間がなくなってしまったらショルダープレスを割愛しよう。

① レッグプレス(下半身)

1/20
レッグプレス01

足をプラットフォームの下部に乗せたときに膝が直角より深くなるよう、シートの位置を決める。シートに座り、骨盤を立てて背もたれに背中をつける。

レッグプレス02

足を腰幅に開いてハンドルを握り、膝を伸ばし、ゆっくり戻す。

② トウプレス(下腿部)

1/20
トウプレス01

レッグプレスのシートを後方へ下げる。シートに座り、骨盤を立てて背もたれに背中をつける。脚を伸ばし、プラットフォームの最下部に拇趾球を押し当てる。

トウプレス02

ハンドルを握って、足首をしっかりと伸ばし、ゆっくり戻す。

③ ローワーバック(腰背部)

1/20
ローワーバック01

ヘソと回転軸が合うようにシートの高さを決める。膝が直角になるようにフットプレートを調整する。背中を丸めてシートに座り、骨盤をパッドにつける。

ローワーバック02

ハンドルを持って尻を固定したら、背すじを伸ばし、ゆっくり戻る。

④ トランクカール(腹部)

1/20
トランクカール01

ヘソと回転軸が合うようにシートの高さを決める。座ってローラーパッドに足をかけ、背中のパッドに肩甲骨、尻のパッドに骨盤を当てる。ハンドルを握り、脇を締める。

トランクカール02

ハンドルを引いて背中を丸めていき、ゆっくり戻す。

⑤ チェストプレス(胸部)

1/20
チェストプレス01

バーの位置が胸骨の下部に来るようにシートの高さを決める。骨盤を立てて座り、尻から背中を背もたれにつける。ハンドルを握り、左右の肩甲骨を寄せて、肩を落とす。

チェストプレス02

胸を張って、バーを押し出し、ゆっくり戻す。

⑥ ロウイング(上背部)

1/20
ロウイング01

膝を軽く曲げ、バーに踵を乗せてシートに座る。骨盤は立てる。左右の肩甲骨を開いてハンドルを握る。

ロウイング02

肩甲骨を寄せながら、ハンドルをみぞおちに向かって引き、元に戻す。動作中、前腕を床と平行に保つ。

⑦ ショルダープレス(肩部)

1/20
ショルダープレス01

ハンドルが口の高さに来るようシートを調節する。座ったら骨盤を立て、頭までを背もたれにつける。ハンドルを握り、耳たぶの高さまで上げてスタート。

ショルダープレス02

肩をすくめて、ハンドルをできるだけ高く押し上げ、元に戻す。

Q. 思ったようにトレーニングの成果が出ないようなんですが?

A. チーティング動作はやってはいけない。

ウェイトが重ければ、筋肉はより鍛えられる。実は、これは間違い。

「筋トレは重量でなく、鍛えたい筋肉で持ち上げているかが重要。重いウェイトは、反動などを利用するチーティング動作が起きやすいです」(坂詰真二トレーナー)

1/20
正しいフォーム01

上体を前傾させ、後方へ倒すとき全身の筋肉を総動員するチーティング動作では強い力を出すことができるが、これでは背中の筋肉にピンポイントで効かせることができない。

正しいフォーム02

上体は絶対に動かさない!

たとえば背中を鍛えるロウイングでは、重量を増やすと上体の角度が大きく変わるようなフォームに陥りやすい。こうなると、背中だけでなく、下半身や尻など強力な大筋群が総動員されてしまい、ピンポイントで背中に効かすことができない。

「筋トレで成果を出すには、1種目1部位の筋肉だけを稼働させることが重要です。だからこそ適正重量で正しいフォームを守るべき。高重量でフォームが崩れていないか確認してみてください」

Q. 設定した負荷が軽すぎる? 調節の仕方を教えてください。

A. 2フォー2ルールで、徐々に負荷を上げる。

最初に自分の重量を設定したら、それでトレーニングを継続する。やがて筋力が高まってくると、その重量では筋肉に十分な刺激を与えられなくなる。ここが、設定重量を変えるタイミングだ。客観的な判断基準がある。

2フォー2ルールをお勧めします。全セットで設定回数より2回多く上げられた。10回×3セットだったら、12回×3セットできた時が重量を変えるタイミングかもしれません。次のトレーニングでも12回×3セット上げられたら設定重量を上げます」(坂詰真二トレーナー)

2フォー2ルール

上半身のトレーニングの場合は、ウェイトのピンの位置を、ひとつ下げればよい。下半身は筋肉が大きいのでふたつ下げる。それで10回がきつければ回数は少なめにしておく。

負荷調節の方法
最近のマシンでは、重りのプレートにピンを差すのではなく、スイッチを動かして負荷を調節するタイプもある。いずれにしても、2フォー2ルールで漸進的に負荷を高めていくのが筋トレのセオリー。

取材・文/鈴木一朗 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 イラストレーション/越井隆 監修・指導/坂詰真二(スポーツ&サイエンス)

初出『Tarzan』No.785・2020年4月9日発売

Share
Share