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走らずに走力を上げる!? トレーナーが伝授する、ランニング4つの練習法

「CLUB Tarzan」イベントで、齊藤邦秀トレーナーがランナー向けのトレーニングイベントを実施。走力アップのために心得たい4つのメソッドを紹介します!

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走る以外にも走力を上げる方法がある?

春のマラソンシーズンを念頭に、冬真っ只中の1月に「CLUB Tarzan」イベントを開催。「自己ベスト更新を目指す! 走るだけじゃないランニングパフォーマンスの上げ方」が今回のテーマだ。講師に齊藤邦秀トレーナーを迎えた。

トレーナー齊藤邦秀さん
齊藤邦秀トレーナー。〈ランニングフィットネスラボ〉代表。ランニングパフォーマンスを高めるための独自メソッドに定評がある。

「当たり前のことですが、ランナーは走らないとダメ。だけど今日は走りません! 走る練習を多くやる一方で、他のことをやらないのも問題です。今日は走りにつなげるためのフィジカルトレーニングに励みましょう」(齊藤さん)

イベントは大きく分けて二部構成。まずはカラダの機能性を高めるために、股関節の可動域の向上と体幹部の筋力強化を。次に動きづくりとして、姿勢の見直しや足運びの精度を上げるトレーニングに励む。4つのポイントを抑えて、さあ、メンバーの皆さん頑張りましょう!

その1|一歩を長くする、股関節の可動域を広げる。

「股関節の可動域が広がれば、歩幅が大きくなります。一歩で5cm長くなったとしたら、20km走る頃には大きな差になります。股関節をじっくり使う前屈と股割りはチェックとして走る前にいつもやってほしいです」

カラダが硬くて床に指先がつかない…という人もご心配なく。前屈と股割りの後にツイストの動作を加えた「股割り捻り」などは股関節のつまりに効果的だ。

股割りストレッチ
股割りの姿勢になってからおへそを前後、左右に動かす(10回ずつ)。次に胸をしっかり開いてからおへそで円を描くように腰を回す(時計回り、反時計回り、ともに10回ずつ)。

次に二つ目のストレッチ。プランクの姿勢をとり、片足を、床に着いた手の外側に置く。頭から後ろに伸ばした脚のかかとまでの一直線を意識しつつ、おへそを前後左右に動かそう(ポーズは下写真の通り。10回ずつ、反対の足も同様に)。

股関節ストレッチ
ランニングの強度に関係なく、ストレッチは必ず行うべし。

「軽くストレッチするだけでも股関節の動きはよくなります。ただし、適当にやるだけではあまり意味がない。股割りをするのもツラいほどカラダが硬い人におすすめしたいのは、ストレッチポールやテニスボールによる筋膜リリース。股割りをする前や時間の空いた時に太腿の付け根あたりをコロコロするだけでも、違いを体感するはずです」

その2|フォーム維持の要、ブレない体幹をつくる。

走りながら常に正しいフォームを保つには体幹トレがマスト。足の着地時間が短いランでは、片足にかかる負荷は体重の約3倍。体幹が弱いと地面からの床反力に耐えかねた上体がぐらっと崩れてしまい、着地の後の足の反発力が弱まる。結果的にパフォーマンスの精度が下がってしまうのだ。

「最初にプランクをしましょう。昨今のプランクは同じ姿勢をじっと保つのでなく、動作を加えながら行うのがトレンドです。三次元の動きに対して体幹をキープできるようになります!」

トレーニング風景
プランクの姿勢になり、頭からお尻までが一直線になっているのを意識しつつ、お尻を上下に動かして、次は左右にスライド、最後に左右にツイスト(各10回)。常に腹圧が抜けないように。

また動物の動きを模倣したファンクショナルトレーニング「アニマルムーブ」も体幹トレに有効。四つん這いになり膝を浮かした姿勢で前進する「ベアウォーク」や、座った姿勢から両手を後ろにつき、腰を浮かしてから四つ足で移動する「リバーススパイダー」の2種類を行った。名前はキュートだが、軸がブレると太刀打ちできなくなる、なかなか手ごわいトレーニングだ。

トレーニングに取り組む参加者
慣れないリバーススパイダーの動きに奮闘するメンバー達。

その3|見直すべきは姿勢!

自己ベストがなかなか出ない原因は、走力云々の前にもっと根本的なところにあるかもしれない。今一度、見直すべきは姿勢だ!

フォーム修正チェック
「走ってる時の姿勢は直立より前傾で、なおかつ頭から足まで一直線なのが理想的。セルフチェックは難しいと思うので、二人一組になって確認しあいましょう」(齊藤さん)。

正しい姿勢とはどういうものかを知るには「ウォールプランク」。壁からやや離れた場所に立ち、両手を壁につけたら、肘はまっすぐに伸ばしたまま両足のかかとを上げる。頭からかかとまで一直線の姿勢をキープ。この前傾がランの基本姿勢となる。

ウォールプランク
ウォールプランクに慣れてきたら、パートナーはお尻を後ろから手でプッシュして、負荷を増やしてあげよう。

さあ、実践編。走っている間は“片足支持”がベーシックとなるため、この状態で前傾を保つことが重要だ。ウォールプランクのポジションから、腿が床と平行になるまで右ひざを引き上げて30秒間キープ。逆も同様に行う。カラダがこの基本姿勢を覚えるまで、日々徹底的に行いたい。

その4|跳ぶ力を身につける!

本イベントの仕上げはスキップ! …えっ、スキップですか??

「ムダのない走りとスキップには相関関係があって、スキップのスキルを磨けばより速く走れるようになります。これまでのおさらいになりますが、走りながら接地する時に大事なのは、重力になるべく潰されずにパパ〜ンと跳ねること。スキップも、接地した瞬間にいかに跳ねることができるかが大切でしょう?」

たしかに、スキップにおける地面に着地して蹴るという足運びは、ランナーの足運びに通ずるものがある。うまく地面を蹴ることで地面から得られる反力こそが、ランにおける推進力だ。

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スクワットジャンプ1
姿勢チェックのための動画撮影では横からと後ろからの2パターンの撮影を。横から撮影した動画では、猫背にも反り腰になっていないことを確認しよう。
スクワットジャンプ2
姿勢チェックのための動画撮影では横からと後ろからの2パターンの撮影を。横から撮影した動画では、猫背にも反り腰になっていないことを確認しよう。

そこで、メンバー同士でペアになり、「ジャンピングスクワット」「ジャンピングスプリットスクワット」の撮影大会に。撮影したものを見てみると、自分のイメージよりも上体が立っていたり、腹圧が抜けてしまっていて、連続で続けることに四苦八苦するメンバーも多数いた。

「推進力はふくらはぎによってではなく臀筋をうまく使うことで生まれます。上方向にジャンプする時のポイントは“地面を踏む・お尻を締める・伸び上がる”を限りなく同時に行うこと。反復して行って跳ねる感覚をカラダで覚えましょう」

イベントの締めくくりにもう一度スキップをすることとなり、スタッフ一同びっくり。

スキップトレーニング
締めのスキップトレーニングに励む参加者たち。

会場に響き渡るスキップの足音が、明らかにさっきと違って、軽やかでいいリズム! 「変化はありましたか?」との齊藤さんの呼びかけに、メンバーも満足そうな表情。これが習慣化すれば、必ず走りが変わってくるに違いない!

「僕らのいろんなスポーツの動作は脳が制御しています。今日は皆さんにとって慣れない動きだったはずなので大変だったと思いますが、反復して行うことでだんだん矯正されていくはず。運動が苦手な人でも半年やれば変わるものです。ぜひ普段の練習に役立ててください!」

参加者集合写真

本イベントに参加してくれたメンバーと齊藤トレーナー。お疲れ様でした!

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撮影/角戸菜摘 取材・文/門上奈央

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