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タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
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読者から寄せられた質問に、『ターザン』が誇る一流トレーナーがズバリ回答! 筋トレ・ボディメイクの悩みには、日本体育大学体育学部准教授にして現役ボディビルダー、「バズーカ岡田」の異名でも知られる岡田隆先生が向き合います。
岡田隆先生
おかだ・たかし 日本体育大学体育学部准教授。柔道全日本男子チーム体力強化部門長、理学療法士。「バズーカ岡田」の異名で筋トレなどを各メディアで解説。現役ボディビルダーで2016年日本社会人ボディビル選手権大会優勝。著書多数。
筋トレで逆立ち腕立て伏せをしているのですが、最近肘を曲げ伸ばしするとポキポキ鳴ります。痛みはないのですが、これって何かやばい兆候? そして逆立ち腕立て伏せはやめた方がいいのでしょうか。(40代男性)
断言はできませんが、肘がポキポキ鳴るというのはおそらく関節の状態があまりよくないのではないのでしょうか。何も問題がない肘はそんなに鳴りません。
痛みがないのであればまだよいのですが、これを機に種目を変えてみるのはいかがでしょう。
肘を気にしながら同じ種目を続けるより筋肉の成長が見込めますし、しばらく肘に負担をかけないことで関節の状態が改善する可能性もあります。
あなたが今やっている逆立ち腕立て伏せは、上腕三頭筋の力で生じる肘を伸ばす動きを利用して三角筋を鍛える種目ですが、ダンベルを使ってサイドレイズやフロントレイズ、リアレイズを行えば肘に大きな負担をかけることなく三角筋に刺激を与えることができます。
1か月間続けると、またこの動きにカラダが慣れてきてしまうので、元に戻して逆立ち腕立て伏せをやってみてください。肘のポキポキは治まっているかもしれませんよ。
今のまま逆立ち腕立て伏せを続けていると、いずれいきなり本格的な肘の痛みにつながる恐れがある。一度そうなってしまうと治療にはとても時間がかかり非常に厄介ですから、今のようにポキポキ鳴るとか違和感を感じ始めたら、肘をなるべく使わない種目に変更すること。
カラダを変えるにはトレーニングを続けるほかありませんが、継続が不可能になるほどの痛みが出てしまったら元も子もありません。私もそれで散々後悔してきました。
特に逆立ち腕立て伏せのような関節に大きな荷重がかかる種目はリスクが高い。少しでも「おかしいな」と感じたらすぐにやめる勇気をもちましょう。勇気ある撤退、そして他の戦略を立てる、これもトレーニングではとても大切になります。
このケースに限らず、トレーニングで伸び悩みを感じている方は種目を変えると一気に壁を突き破れることが多いです。ひとつの部位に対してできるトレーニングの種類を増やしておくとこうした場合にも対処できますし、定期的に種目を変えられるので刺激が変わって成長も早くなりますよ。
取材・文/黒田創 イラストレーション/unpis