
動作の繰り返しが、傾斜を生む。
基本的にヒトのカラダは左右非対称。心臓は中央よりやや左に位置するし、肝臓は右側にボリュームゾーンがある。おまけに利き手や利き脚があるのでそれによっても動きに左右差が生まれ、筋肉のバランスにも反映される。
事実、右打ちのゴルフ選手は体幹の左回旋と右側屈をダイナミックに行うので、左の腹斜筋、右の腹直筋が発達しているという。ただし、これは適応の範囲内。競技動作に筋肉が対応しているだけで軸の歪みにまでは至らない。

むしろ問題になるのは生活習慣による左右差。毎日何十回、数時間繰り返す習慣が過剰な左右差を生むこともある。公共の場でカップルが左右どちらに顔を傾けてキスをするかを調べたユニークな研究がある。結果は右側に顔を傾けてキスする人が左側のそれの、およそ倍。
首の筋肉の右側が縮み、左は伸びる一方だ。たまに逆サイドでキスを。