地面との接地面にご注意を。正しい姿勢は、足の裏から始まっている

取材・文/石飛カノ イラストレーション/山崎真理子 取材協力/伊坂忠夫(立命館大学スポーツ健康科学部教授)、寺田昌史(立命館大学スポーツ健康科学部講師)、泉本洋香(立命館大学スポーツ健康科学部 伊坂研究室)

(初出『Tarzan』No.772・2019年9月12日発売)

せっかく獲得した軸が歪む理由のひとつに、筋肉の機能低下がある。脊柱や骨盤を支持している骨格筋の機能が悪く、軸の歪んだ悪姿勢になるという考え方だ。

骨格筋は脳の指令を受けて動く。正確な指令を出すために、脳はカラダからフィードバックされた情報をインプットする必要がある。その情報を元に、正しい姿勢を保つためのプログラムが設定されるのだ。

もうひとつの軸は足の裏にあり?
足の裏の接地感覚が軸を決めるのだ/拇趾球と小趾球、踵のトライアングルでしっかり地面に接地したときの感覚情報が、正しい姿勢のプログラムには必須だ。

ところが、十分な情報がインプットされないことがある。地面とカラダのインターフェース、足の裏の重心が偏っていることが原因のひとつ。

親指の付け根と小指の付け根、そして踵。この3点を結んだ面でしっかり地面に接地したときの感覚情報を吸い上げて、脳は姿勢を認識する。接地面がズレていると脳はプログラムを改変させ、使わなくていい筋肉を作動させて姿勢を維持することになる。で、軸が歪む。足の裏、姿勢維持には結構大事。