• 自律神経が整う音楽を、ピーター・バラカンさんと考える
COLUMN
2019.08.06

自律神経が整う音楽を、ピーター・バラカンさんと考える

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Peter Barakan(ピーター・バラカン)/1951年、ロンドン生まれ。ブロードキャスター。『PETER BARAKAN’S LIVE MAGIC!』が10月19日・20日に恵比寿ガーデンプレイスで開催。Steinar Raknesも出演を予定している。

やる気が漲るときに優位になる交感神経と、リラックスしたときに優位になる副交感神経。この2つの神経の総称がいわゆる自律神経だ。ゆったり過ごす就寝前に聞きたい3枚と、活動を始める朝に聞きたい3枚を、ピーター・バラカンさんに紹介してもらいました。


「自律神経に関して専門的なことはわかりません。ですが、就寝前はリラックスすること、朝起きたときにはスイッチがオンになることが大事だということなので、それぞれに適した音楽を紹介できたらと思います」

就寝前のリラックスタイムに。

1. 『I LONG TO SEE YOU』(Charles Lloyd & The Marvels)

まずは、リラックスタイムからいきましょう。1つ目は、チャールズ・ロイド&ザ・マーヴェルズの『I LONG TO SEE YOU』というアルバム。2016年に発表されたもので、僕の中ではこの年の年間ベスト1。チャールズ・ロイドは81歳になったジャズのサックス奏者なんですが、枯れた味わいがあるというか、とても気持ちが落ち着く演奏をこのアルバムでは聴かせてくれます。

2. 『Bobby Charles』(Bobby Charles)

2つ目は、ボビー・チャールズの『Bobby Charles』。1972年に発表されたもの。ルーツっぽい音楽が好きな人の間では、伝説のアルバムになっています。長崎県の島原半島で開催された屋外の音楽フェスでDJをしたとき、アルバムの中にある『I Must Be in A Good Place Now』という曲をかけたんですが、会場にいた方たちは、この曲に惚れ惚れしているようでした。

3. 『Stillhouse』(Steinar Raknes)

リラックスタイム用として最後に紹介したいのは、スタイナー・ラクネスの『Stillhouse』。最近ではアメリカーナと呼ばれるアメリカのルーツミュージックを、彼のウッドベースとヴォーカルを中心に、時折ミッキー・ラファエルのハーモニカを加えて聴かせてくれます。

朝、気持ちをオンにしてくれる音楽。

1. 『Kaira』(Toumani Diabate)

それでは、朝、気持ちをオンにしてくれる音楽にいきましょう。最初に挙げたいのは、僕のオールタイムベストの一つでもあるトゥマニ・ジャバテの『Kaira』。彼はマリのコラという楽器の奏者です。コラはヒョウタンに動物の革を張ったものに、ネックと21本の弦をつけた楽器。コンサートで彼の演奏を見たとき、独奏とは思えない高度な技術に驚きました。

2. 『Dr. John's Gumbo』(Dr. John)

ドクター・ジョンの『Gumbo』は1972年の作品で、彼の生まれ故郷であるニュー・オーリンズの音楽文化をストレートに表現したようなアルバムです。これをきっかけにニュー・オーリンズの音楽が注目されるようにもなりました。独特のシンコペイションがあって、自然とカラダを動かしたくなります。

3. 『Head Hunters』(Herbie Hancock)

最後に紹介するのは、ハービー・ハンコックの『Head Hunters』。1973年の作品なのですが、当時、僕は来日前で、ロンドンのレコード店で働いていて。このアルバムをお店でかけると、お客さんが元気な感じになったのをよく覚えています。

それから整うという意味では、僕はバッハを聴くのが結構好きですね。合理的な印象で美しいメロディが、疲れたときに脳をスッキリさせてくれます。フルートの音色が好きで、特に『管弦楽組曲第2番』がお気に入り。すごく落ち着くんです。

取材・文/神津文人 撮影/角戸菜摘、大嶋千尋

(初出『Tarzan』No.769・2019年7月25日発売)

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