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闘うドクター考案「4週間で8kg減」メソッド実践ルポ(1)

写真左:池井佑丞(いけい・ゆうすけ)/1980年生まれ。医学博士。医師としての活動のほか、ジムやキャリア塾などでダイエット指導を行う。この春、パーソナルトレーニングジム〈plat gym〉をオープン。写真右:丹羽圭介(にわ・けいすけ)/1983年生まれ。2010年、RISE ROOKIES CUPスーパーライト級新人王、2019年REBELS63kg級初代チャンピオン。パーソナルトレーニング〈ケイトレ〉代表。

論より証拠、百聞より一見、「脱げるカラダ」づくりのお手本、拝見します! 1週目は、適度な食事と筋トレでカラダをリセット。

筋肉を維持しながら体脂肪を減らす4ステップ。

試合前に徹底的に減量するボクサーは、筋肉を落とさずに、どのようにカラダを絞るのか。実際の4週間を追った。4週間で8kgの減量を実践してくれるのは丹羽圭介さん。現役プロキックボクサーにしてパーソナルトレーナーという減量エキスパートだ。

内科医とキックボクサー、二足のワラジを履き続けて12年。医学的知識と格闘家の減量法をアレンジした独自のダイエットメソッドを提案する池井佑丞さん。

自身、キックボクシングの試合前には、4週間で10kgの減量を実践しているという。

「プロの格闘家は仕上げにカラダの水を抜いて10kg減量しますが、水抜きなしでも最低8kgくらい、体重を落とすことはできます」

カラダをリセットする〈ステップ0〉、適度な糖質制限と筋トレを行う〈ステップ1〉、格闘家のスーパー筋トレと食べ放題のチートデーでブーストをかけていく〈ステップ2〉、そして仕上げの〈ステップ3〉では塩抜きの食事と瞬発系トレ+有酸素運動で脂肪を徹底的に燃焼させる。

減量初日のステップ0では、糖質ファスティング

減量初日にまずすべきことは糖質ファスティング。すなわち1日3食、炭水化物をオールカット。

「普段の生活で知らずに陥っている糖質中毒をリセットすることが目的です。その代わり、タンパク質と野菜はたっぷりと。丸1日炭水化物を抜くと、翌日から必要以上に炭水化物を欲しなくなるはず。飢餓状態には至らないので反動で食べ過ぎる心配もありません」(丹羽さん)

1日3食の主食を抜いて、タンパク質と野菜中心の食事に。
1日3食の主食を抜いて、タンパク質と野菜中心の食事に。海藻がたっぷり入った汁物、卵やツナなどタンパク質の具材が入ったサラダ、魚や肉のグリルなどで食事を構成。野菜は根菜類以外のものを。

まずはカラダをリセットして、これからスタートするダイエットのスイッチをオン状態に。ある意味では、これ重要な儀式。

ちなみに、この先の4週間は砂糖などの単純糖質はカット。基本的に間食のスイーツはもちろん排除だ。

基本の食事を整え、筋トレで代謝を底上げするステップ1

朝、昼は主食・主菜・副菜。夜は主食を抜いて肉をがっつり。

カラダをリセットしたら、ここから〈ステップ1〉をスタート。食事に関しては朝と昼は適量(茶碗に軽く1杯程度)の炭水化物を摂ってもよし。

主食、主菜、野菜の副菜をしっかり揃え、副菜→主菜→主食の順番でいただく。夕食は糖質制限をそのまま続行。

「代謝を落とさないために1日3食は必ず摂りましょう。そのつど血糖を使い切るよう食事と食事の間は6時間空け、夕食は夜9時までに済ませる習慣を。また、血糖値を上げにくいGI値の低い食品を選ぶクセをつけるとなおよし」(丹羽さん)

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タンパク質は具だくさんの豚汁で補給。副菜は野菜のピクルス。
タンパク質は具だくさんの豚汁で補給。副菜は野菜のピクルス。

昼はステーキを豪快に。食べる順番は付け合わせの野菜→汁物→主菜→主食。
昼はステーキを豪快に。食べる順番は付け合わせの野菜→汁物→主菜→主食。

夜は炭水化物を抜く代わりに、野菜とタンパク質をたっぷりと。この日の夕食は鶏肉と卵、大根と小松菜の煮物。
夜は炭水化物を抜く代わりに、野菜とタンパク質をたっぷりと。この日の夕食は鶏肉と卵、大根と小松菜の煮物。

タンパク質は積極的に摂取する。目安は体重1kgにつき1g、体重70kgなら1日70gは死守。朝、昼、夜ともに肉や魚、大豆製品を。

「とくに炭水化物を抜く夕食では好きなタンパク質、たとえば肉などを食べて満足感を得ることがとても大事。“満足=継続”です」(丹羽さん)

ウェイトトレ3種目で代謝を底上げ。

食事を整えつつ、欠かせないのがトレーニング。筋肉を養い、代謝の底上げを狙っていくのだ。

取り組むべきはウェイトを使った「ダンベルフライ」「ブルガリアンスクワット」「ワンハンドロウイング」の3種目。頻度は休養日を挟み、週3回。大筋群を攻めていこう。

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・ダンベルフライ(両足を浮かせたまま10回×3セット)

ダンベルフライ
ベンチに仰向けになりダンベルを左右の手に持つ。

・ダンベルフライ(両足を浮かせたまま10回×3セット)

ダンベルフライ
肘をベンチより下にセットし、弧を描くようにダンベルを胸の真上に引き上げる。

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・ブルガリアンスクワット(左右各10回×3セット)

ブルガリアンスクワット
左右の手にダンベルを持ち、ベンチの前、やや離れた場所に立って片足の甲をベンチに乗せる。

・ブルガリアンスクワット(左右各10回×3セット)

ブルガリアンスクワット
軸脚の膝を軽く曲げた状態から深く曲げてスクワット。

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・ワンハンドロウイング(左右各10回×3セット)

ワンハンドロウイング
ベンチに片手と同じ側の膝を乗せる。

・ワンハンドロウイング(左右各10回×3セット)

ワンハンドロウイング
反対の手にダンベルを持ち、肘の位置を低めにしてセット。そのままカラダを捻らず、肘を真上に引き上げる。

ステップ1の期間は1週間。2週目からのステップ2では、格闘家のスーパー筋トレと食べ放題のチートデーでブーストをかけていく。

取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗

(初出『Tarzan』No.768・2019年7月11日発売)

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