- 整える
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平泳ぎのプルは左右対称の円運動なので比較的覚えやすい。キックとプルは同時に行うのではなく、蹴ってから搔くのが鉄則だ。まずはそれさえ頭に入れておけば、リズムよく泳げるようになる。
キックをしないので手に注意を払い、正しいプルができているか自ら確かめやすい。肩まで水に浸かり、肩を水面から大きく出さないように気をつけて、肘を中心に柔らかく回す。
そのまま小さな手の搔きでバランスを取りながら前方へ進んでいく。逆ハート形を描くようにスカーリングを行い、水を的確に捉えている感覚を得る。
まずは小さな動きで「搔いたら蹴る」というコンビネーションをカラダで覚える。ストリームラインで鼻から「ん〜」と息を吐き、カラダの前で小さな円を描くようにスカーリングしたら、顔を上げて口から息を吸い、キックを行ってストリームラインを作る。〈ストリームライン→プル→息継ぎ→キック→ストリームライン〉の繰り返しをリズムよく続ける。
蹴り終わりに腹筋を使ってぐっと潜って両脚を水面近くまで引き上げ、重心を前方へ乗り込ませてもうひと伸び。インスイープと同時に背筋で上体を起こして息を吸ってキックを打つ。腹筋と背筋をバランスよく使うと、疲れずに長く泳げる。
教えてくれた人
取材・文/井上健二 イラストレーション/中村知史 監修/加藤健志
(初出『Tarzan』No.746・2018年7月26日発売)