- 整える
タンパク質と、何が同じで、どう違う?ジェーン・スーと〈味の素(株)〉社員が語るアミノ酸のこと。
PR
以前公開した記事ではダイナミックかつ美しい跳躍を披露してくれた、バレーボール・石川祐希選手。現在、イタリア・セリエAのチーム〈シエナ〉で活躍する彼は、自分のカラダとどのように向き合い、世界最高峰のリーグで勝負をしているのか。
『Tarzan』本誌の特集テーマをお題に、日々のカラダづくりの裏側に迫るWEB限定連載!
『Tarzan』No.762は、「実は、カラダに悪いコト」特集。良かれと思ってやっているコトが実はカラダに悪かった…という軽くショックな特集です。
石川祐希選手、プロのアスリートたるもの、実はカラダに悪かったコトなんてないですよねえ?
「トレーニングに関してはないですね。というのも、指導者に教えてもらったことしか実践していませんから」
プライベートではどうですか?
「昔は脚をよく組んでました。誰かに“よくないよ”と言われて一時期止めていましたが、最近気づくと脚を組んでいることも! 気づいたときには止めるようにしています」
脚を組むと骨盤が歪むという話も。やっぱりそれはプレーに影響する?
「そうですね。歪みのあるカラダは怪我のリスクも高くなるので、できるだけ歪みのないカラダの状態でプレーをしたいです」
バレーボールをしている学生や一般のトレーニーに、間違いやすいトレーニングや習慣などについてのアドバイスをください。
「まず、正しくトレーニングできているかを横で誰かに見てもらうことが大事だと思います。とくに正しい姿勢でトレーニングできているかどうかはとても重要。自分では分からない姿勢の崩れやカラダの傾き、負荷をかける位置のズレをチェックしてもらうと効果的です。姿勢の崩れはトレーニングの効果を減らしてしまうだけでなく、怪我にも繋がってしまいます。正しいやり方を頭で理解した上で、第三者にチェックしてもらいましょう」
できてるつもりが実は…というパターンですね。怪我の予防のためにも第三者チェック、心がけます!
「今シーズンのすべての試合が終わり、先日、日本へ帰国しました。プロになって初めてのシーズン、自分が希望したイタリアのリーグでプレーできることが嬉しく、プロ選手としての生活習慣や練習環境づくりなど、今まで以上にバレーボールと向き合い、あっという間のシーズンでした。しかし、結果を振り返れば、チームは3勝23敗、14チーム中13位と、非常に厳しい結果と悔しさが残るシーズンになりました」
「個人としては、できたこと、できなかったこと、新たに感じた手応えや課題など、想像していたよりも得るものが多い充実したシーズンになりました。何よりの収穫は、コンディションを落とすことなく、全26試合をスターティングメンバーで出場したこと、そして、通算で376点(リーグ12位)を得点できたことは自信に繋がっています」
「大学時代から常に故障を抱え、100%の力でバレーボールをすることができていなかった自分が、カラダの不調やケガへ不安といった、一切のストレスを感じずにシーズンを通してバレーボールを楽しむことができたのは、とても喜ばしいことです。そしてそれは、『結果としてケガをしませんでした』ということではなく、このコラムでもご紹介させてもらったストレッチや栄養(食事)など、どうすれば自分のコンディションを良い状態に保てるのかを、実践して体得できたことは、これから長くバレーボールを楽しんでいく上で、僕の一つの武器になると思います」
「一方で、全試合に出場しながらも、チームの勝利に貢献しきれなかったことは悔しいです。決めなくてはいけない場面で決めきれなかったこと、ミスが目立った試合もありました。サーブ、サーブレシーブは、世界のトップレベルのボールを受け続けることで、スキルも感覚も上達していると感じますが、もっと高いレベルで安定したプレーができなければ、世界のトップにはたどり着けません」(後編につづく)
※後編は4月19日ごろの公開を予定しています。
いしかわ・ゆうき/1995年生まれ。小学4年でバレーを始め、2014年に日本代表入りを果たす。同年から世界最高峰リーグの一つであるイタリア・セリエAのチームでプレーし、2018年4月、大学卒業と同時にプロ宣言。今シーズンは同じくセリエAのシエナに所属。
instagram:yuki_ishikawa_official
取材・文/石飛カノ 撮影/角戸菜摘