いつもの食事でカラダの若さを保つ食べ物と、もうひと工夫
若返るとまでは言わない。が、これ以上の酸化、糖化を避けたければ、こんな食材を食卓に増やしていこう。酸化を食い止めるための「抗酸化作用のある食材」って、どんなもの?
取材・文/廣松正浩 イラストレーション/ルイス・メンド(Buillding) 取材協力/麻生れいみ(管理栄養士) 参考文献/『 exAGEハンドブック』(山岸昌一/一般社団法人AGE研究協会)、『脂肪と疲労をためるジェットコースター 血糖の恐怖』(講談社+α新書)
(初出『Tarzan』No.721・2017年6月22日発売)
「酸化に対抗するにはアルカリ性食品を取り入れるといいですね。アボカド、アーモンド、ベリーや昨今スーパーフードと呼ばれている一連の食材もいいでしょう」
身近なところでは緑茶、梅干し、味噌。ニンニク、ショウガ、シソなどの香味野菜などもいい。
「体内の糖を代謝するには、ビタミンB1の助けがいるから、豚肉、きな粉、大豆食品全般などが不足しないように注意しましょう」
また、ニンニク、ニラ、長ネギなどを日頃から摂っておくと、含有成分アリシンがビタミンB1の働きをアップしてくれるから、一緒の料理で摂れば効率的だ。
「食事の際はベジファースト、野菜から食べます。朝ベジも大切ですよ。朝食抜きのランチでは血糖値が急上昇します。それを避けるのが朝1食目の野菜料理がもたらすセカンドミール効果です。あとは当たり前ですが1口30回嚙むこと。これも血糖値の上昇を緩やかにしてくれる工夫ですね」
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目次
シンプル調理と伝統的な味噌汁がやはり日本人に合う
手のかかる料理をやめ、非加熱で食べる刺し身などの原点に戻れば、酸化、糖化は遠ざかる。また、味噌はメイラード反応の生成物だが、その成分、メラノイジンは強力な抗酸化物質。味噌汁は安心して飲んでよーし。
肉を控える一方、大豆を新たなタンパク源とする
いまどきの日本人の主なタンパク源は肉料理が多い。それを控えるなら、タンパク源はどうなる? 大丈夫、大豆があるさ。おまけに大豆イソフラボンには抗酸化力がある。大豆を増やすと、いいことだらけだ。
3日に1回サラダにトッピングするだけ。抜群の抗酸化力!
ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科植物に豊富で、強い抗酸化力と解毒作用のあることが知られている。その新芽、スプラウトなら1パック50gでブロッコリー約1㎏分ものスルフォラファンを摂取可能。
疲労時の酢の物は糖代謝回路を再活性化してくれる
酸っぱいものを食べるとクエン酸や酢酸が補給でき、ミトコンドリア内ではTCA回路がよく機能するようになるので、エネルギー代謝が高まる。副菜に取り入れれば、血糖値の急上昇も抑えやすくなる。食事の始めに一皿加えたい。
きのこと海草は食物繊維を偏りなく摂れ、ダイエットにも
食事の始まりに食物繊維を摂っておくと、糖質、脂質の消化吸収が穏やかになるのは周知の事実。実質的にカロリーはゼロに近いから、積極的に摂りたい。乾物からはいいだしが出る。見直したい日本の食材だ。
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