教えてくれた人
渡辺満里奈(わたなべ・まりな)/1970年、東京都生まれ。清潔感溢れる明るいキャラクターでテレビ、ラジオなどで活躍。ナチュラルなライフスタイルを綴る書籍の評価も高い。近年は「50代からの人生を楽しもう!」を合言葉に〈大人の女史会〉を結成し活動中。
川名昌代(かわな・まさよ)/ピラティスインストラクター〈Pilates Body Contrology Studio〉主宰。2000年よりNYでロマーナ・クリザノウスカに師事、04年よりアリゾナでロン・フレッチャーに師事する。ジョセフ・ピラティスの著書『YOUR HEALTH』『Return to Life』を翻訳し『CONTROLOGY』として出版。
満里奈さんおひさしぶりです!
2005年に発売された『Tarzan』特別編集『ピラティス道』。渡辺満里奈さんが、川名昌代さん指導のもとピラティスに取り組んだ。日本でピラティスが認知されるきっかけに。
カラダの変化を感じることが楽しいって気づきました。
「どうも、ご無沙汰してます!」
にこやかな笑顔で現れた渡辺満里奈さん。『ターザン』のピラティス特集には、やっぱりご登場いただかないと!そもそも、始めたきっかけは?
「若い頃は“ジムに行く前にまず痩せなきゃ”と思うタイプで(笑)、運動にはあまり興味がなかったんです。でも、年齢を重ねるにつれ、カラダの歪みが気になるように。30歳くらいのときに、仕事で知り合ったスポーツインストラクターの方に“ピラティスをやってみたら?”と勧められました」
カラダの使い方を学ぶピラティスのメソッドに惹かれた満里奈さん。インストラクターの川名昌代さんとの出会いが、『ピラティス道』へ導いた。
「最初は難しくて、全然ピンとこなかったんです。でも少しずつカラダの感覚が変わり、そこからハマってしまいました。多いときは週4回、川名先生のレッスンを受けてましたね(笑)」
川名さんは満里奈さんとの出会いについて、こう語る。
「もともと柔軟性があり、動きを覚えるのも早かったですね。ただ、カラダを支える筋力が不足していたので、そこを集中的に指導しました」
心かカラダかの選択ではなく一緒に成長する感覚です。
ピラティスでカラダの感覚が鋭くなっていったことを、彼女は「ワンダーランドみたいだった」と表現する。
「それまでは外からの刺激を楽しんでいたのに、カラダの中に楽しさを見つけるなんて、本当に驚きでした」
カラダが慣れてきたとはいえ、『ピラティス道』の撮影は思った以上に大変だったという。
「形を正確に見せるため、細かい角度や姿勢を調整しなきゃいけないし、表情にも気をつけなきゃいけないし、もう、頭はフル回転!」
好きな動きは、やはり表紙を飾った「オープン・レッグ・ロッカー」。撮影当時、川名さんと「この動きがきれいにできたら、シャンパンでお祝いしよう!」と盛り上がったそう。一方で難しかったものは?
「“ハンドレッド”(腕を100回動かす間、仰向けで上体を肩甲骨の下まで起こ姿勢を保つ)は苦手。見た目は簡単そうなんですが、きついし長くて。“いつ終わるんだろう”と思いながらやってました(笑)」
カラダをうまくコントロールできないときは、自分にイライラしたこともあったが、次第に成長の一環と捉えた。
「自分のカラダを深く理解するということは、カラダの癖や弱さと向き合うということ。ピラティスはただのエクササイズではなく、自分の心にも集中することができます。“カラダか心か”ではなく、“カラダも心も”なんです」
最後に、満里奈さんの『ピラティス道』はこれからも続きますか?
「もちろんです!これからも無理せず、細く長く続けていきたいです」
20年後、30年後の「オープン・レッグ・ロッカー」を期待しています!