世界は、(日本を筆頭に)よく眠れていない……
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ホラン千秋さん(以下、ホラン)
報道番組のキャスターを始めて7年半。以前は、規則正しく入眠して起床という生活ではなかったです。でも、寝ないとパフォーマンスが落ちることを知ってから、睡眠を大事にするようになりました。
八木朝子先生(以下、八木)
ホランさんのような意識は、頼もしいです。パフォーマンスや作業能率が落ちるだけでなく、疾患も増え、死亡リスクも高まりますし、メンタルへの影響も密接です。
ホラン
睡眠が足らずにボーッとすると、普段はスッとコメントが出る場面でも一歩遅れたりします。よく寝た日の後は、そんなことはないのに……。翌朝に仕事があれば、友人から食事の誘いがあっても睡眠を優先します。
八木
日本の女性、特に50代※1は世界一睡眠時間が短い※2といわれています。心掛けたいのは、睡眠時間だけでなく、国の『健康づくりのための睡眠ガイド』でも示された、起床時にイライラが消え、心の安らぎも実感できる睡眠の休養感です。
※1:令和4年 国民健康・栄養調査結果の概要 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001296359.pdf
※2:OECD(経済協力開発機構)「世界における時間の使い方(Time use across the world)2021」
ホラン
そう! 人に優しくなるためにも、寝た方がいいと思いました。
八木
睡眠の病気は80種類※3ほどありますが、有病率が高いのは、いびきを伴う睡眠時無呼吸症候群(SAS)。日本の潜在患者は900万人以上といわれています。いびきは病気のサインなのです。SASを知っている人の割合は、日本が実は世界でトップです。でも、症状や影響を知らないというギャップがあります。長らく日本では、寝ないで仕事をしたり、寝ることは無駄という考えが浸透していたことも背景にあると思います。
※3:米国睡眠医学会著 日本睡眠学会診断分類委員会監訳『睡眠障害国際分類 (第3版)』日本睡眠学会. 2018/07
ホラン
親を見ていても、子どもや家族のために自分を犠牲にしすぎないでと思ってしまいます。
八木
自分の睡眠を知ることが重要です。睡眠検査には、病院でキットを借りて自宅で行う簡易な検査と、医療機関で行う精密検査があります。精密検査では、SASだけでなく、さまざまな睡眠の障害を総合的に調べることができます。
ホラン
自分の睡眠が本当はどうなっているか、気になります。
八木
デバイスやスマホのアプリもありますが、性能はピンキリなので、いろいろ調べて使ってほしいです。デバイスなどでも問題があり、生活のリズムや睡眠環境を変えても改善しない時は、迷わず医療機関に行っていただきたいです。
ホラン
私は睡眠が好きなので、積極的に情報を取りたいですし、不都合を感じたら、症状が出る前に、専門の方に相談に行きたいと思いました。睡眠の悩みがあったら先生のような方に頼りたいです。
国際比較でわかる、日本人の睡眠!
今さら聞けない「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」って?
睡眠時に、無呼吸(10秒以上呼吸が止まる)や浅い呼吸(低呼吸)が何度も繰り返し起こる状態を睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ぶ。SASは舌根沈下(舌の根元が喉の奥に落ち込む状態)によって引き起こされる閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)が種類として最も多い。いびきを伴うことが多く、ベッドパートナーの睡眠も妨げるため、互いのさまざまな健康問題に繫がる。
体重の過多や肥満、加齢、喫煙、寝る前の飲酒もSASのリスクを上げる。日本では中等症以上のSAS患者が推定で934万人※4、世界ではなんと9億3600万人※5。医療機関による「睡眠呼吸検査」と診断を経て、適切な治療を受けることが大切だ。
※4:Estimation of the global prevalence and burden of obstructive sleep apnea: a literature-based analysis Adam V Benjafield, Najib T Ayas, Peter R Eastwood, Raphael Heinzer, Mary S M lp, Mary J Morrell, Carlos M Nuez, Sanjay R Patel, Thomas Penzel, Jean-Louis Pepin, Paul E Preppard, Sanjeev Sinha, Sergio Tufik, Kate Valentine, Atul Malhotra
※5:https://sleepspot.resmed.jp/symptoms/sleep-apnea/
「中年男性だけじゃない! 女性もSASになる可能性がある」
女性のSASは、さまざまな症状を伴うことがある。
女性は更年期に入ると睡眠に変化が起きやすく、右記のような症状を伴うことも。本人のみならず家族を含めて女性の睡眠への理解を深めるとともに、適切なケアのために医療機関への相談や「睡眠呼吸検査」を選択肢に加えておこう。
※6、7:「レスメド 世界睡眠調査 2024」https://document.resmed.com/documents/global/2024-Sleep-Survey_updated0830_v3.pdf
今を生きる世界の人々の睡眠が分かる「世界睡眠調査2024」
2023年12月~2024年1月にかけ、世界の17の国と地域において、3万6000人の回答者を対象にインターネット調査で実施(日本では1500人が対象)。自分の睡眠を知るキッカケとして、睡眠検査への理解を深めるためにも!
さらに睡眠について知りたい方は、「レスメド世界睡眠調査2024」をご覧ください。
ResMed (レスメド)
睡眠に関するテクノロジーで人々をトータルにサポートする企業。オーストラリアのシドニーで1981年に創業し、現在は日本を含めた世界140か国以上でサービスを展開している。〈ResMed〉が掲げる目標は「良質な睡眠習慣を促進し、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害に対する認知を高めることで、人々に最高の目覚めと健康的な生活を楽しむための手段を提供すること」。健康な呼吸を表す、青から赤へのパルス曲線をシンボルとしている。
「世界睡眠調査2024」に関する問い合わせ先/レスメド TEL:03-5829-4410(土・日・祝日を除く9時〜17時30分)
Profile
ホラン千秋さん(タレント)
ほらん・ちあき/TBS系列の報道番組『Nスタ』キャスター(2017年~)、バラエティ番組のMC、俳優などマルチに活躍。2023年TV番組出演は、なんと346回! この秋からの日テレ系土曜夜9時のドラマ『放課後カルテ』に教師役で出演中。
Profile
八木朝子さん(久留米大学・准教授)
やぎ・ともこ/日本睡眠検査学会理事長。臨床検査技師(専門は睡眠検査)。久留米大学の医療検査学科「スリープラボ」にて睡眠検査の技術教育にあたる。医療機関の診療科名に「睡眠」を追加すべく、所属学会などを通じて働きかけている。