千葉ロッテマリーンズの新入団選手が学びました。プロ野球選手は歯が命!

野球を観戦していると、ガムを噛みながらバッターボックスに入る選手を見ることも多い。バッティング力と噛む力の関係を学ぶセミナーに千葉ロッテマリーンズの新入団選手が参加した。

取材・文/山梨幸輝 撮影/小川朋央

初出『Tarzan』No.874・2024年2月22日発売

ロッテ噛むスポプロジェクト 千葉ロッテマリーンズ 新入団選手 プロ野球選手

歯の白さには自信があります!

「バッティング力を高めるために、これからはガムをたくさん噛みます!」

そう話すのは、千葉ロッテマリーンズの上田希由翔選手。ロッテが“噛むこと”の重要さを伝えるイベント「噛むチカラ測定会」を千葉ロッテマリーンズ寮で開催。今年入団した9人の新人選手が参加した。まず行われたのはスポーツデンティスト・武田友孝客員教授のセミナーだ。

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千葉ロッテマリーンズ ドラフト1位・上田希由翔選手

「オリンピック選手と一般人を対象に口腔内を調査したところ、オリンピック選手の方が健康な歯の本数が多いことが分かりました。咀嚼筋が活動すると筋肉のパフォーマンスが高まるので、アスリートにとって“歯は命”と言えますね。野球のバッティングの場合はタイミングよく噛み締めることが大事ですよ」

セミナー中はメモを取りながら真剣に話を聞く選手も。特に興味深かったのは、噛む力を高めるトレーニング方法についての話だ。

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前半では“噛み合わせがバランス能力に関係する”“咀嚼がリラックスに繫がる”“噛むことで前頭前野が活性化する”などのさまざまな研究成果を発表。後半では専用のフィルムを噛むことで咬合力をデータ化した。

「日常的にガムを噛むといいでしょう。咀嚼していることを意識しながら、左右の歯を同じだけ使うのがポイント。カッコよく噛むなら口を開けて咀嚼しないことですね」

後半では咬合力の測定も行われた。“プロ野球選手だからパワフルな顎を持っているのでは?”と期待の眼差しが集まるなか、成人男性の平均である1400ニュートン程度(※東京歯科大学・ロッテ調べ 20〜30代男性35名平均)を超す選手は意外にも1人だけだった。

ドラフト1位指名で入団した上田選手も1009ニュートンで及ばず。ポジティブに考えれば、噛む力という“伸び代”を知れたといえる。

上田選手、感想をどうぞ!

「想像よりも咬合力が低くてびっくりしました(笑)。でも、今回の講義を通してバッティング時に意識することが増えたのは嬉しいなと。噛む力を鍛えて、沖縄キャンプやシーズンでチームに貢献します!」

ロッテ噛むスポプロジェクト

ロッテが2022年に開始した、噛む力とスポーツの関係を研究し、アスリートを支援するプロジェクト。セミナーと咬合力測定を行う「噛むチカラ測定会」開催、硬さが変わりにくいトレーニングガムの開発も。川崎フロンターレやゴルフの中嶋常幸プロのサポートも実施中。WEBサイト