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  • 提供:レスメド

槙野智章さんと学ぶ最新「睡眠学」。 “自身を知り、睡眠を知れば、百戦あやうからず”

槙野智章さん

槙野智章/まきの・ともあき 1987年、広島市生まれ。元日本代表のサッカー選手、指導者、解説者。サンフレッチェ広島を皮切りに、1.FCケルン、浦和レッズ、ヴィッセル神戸で活躍。2022年末に現役を引退。現在は、品川CCセカンドの監督も務めている。

現役引退後、生活が激変した元プロサッカー選手の槙野さん。多忙な日々の体調管理について、睡眠をトータルにサポートする〈ResMed(レスメド)〉のクリニカルマネージャーとの対談が実現した。

プロサッカー選手・槙野智章さん「爽やかな朝、迎えていますか?」

レスメドのクリニカルマネージャー・齊藤司さんと槙野智章さん

槙野さんの質問に答えてくれたのは、レスメドのクリニカルマネージャー・齊藤司さん(左)。日本での正看護師の資格のほか、米国の正看護師と呼吸療法士の資格を持つ。

槙野さん
現役時代は、規則正しい生活でした。朝起きる時間も、寝る時間も含め、24時間しっかりデザインされていました。なので、翌日のスケジュールから逆算することで、回復の仕方も考えることができました。

でも、引退した今は、真逆の生活です(苦笑)。現役の時は、練習をしない日はありませんでしたが、今は全く運動しない日があります…。

レスメドの齊藤司さん(以下、齊藤さん)
槙野さんの睡眠も、変わりましたか?
槙野さん
現役中は8時間以上寝るようにしていましたが、今は、夜中に帰って、朝から仕事という日が続いたりします。睡眠時間は減りましたが、僕としては短時間でも回復している感覚があります。でも、睡眠の質は、確実に変わったと思います。
齊藤さん
槙野さんが感じておられる、睡眠の質の変化って、何ですか?
槙野さん
現役の時には全くしなかった、いびきです。寝具も枕も、何も変えていないのに、引退してから、かくようになりました。妻に指摘されて、正直ショックで、何とかしたいと思っていたところです。
齊藤さん
いびきは病気ではありませんが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に繫がる可能性が指摘されています。文字通り、睡眠時の正常な呼吸が妨げられているため、肺に十分な空気が入らず、血圧や心臓に過剰な負担をかけ続けます
槙野さん
そういえば、夜中に息ができなくて、目が覚めることがあります。寝ることでカラダを休めるはずなのに、夜中もカラダを酷使しているってことなのですね。これって、鼻の通りが良くなれば、なくなりますか?
齊藤さん
鼻の可能性はゼロではないですが、多くのいびきは、寝ている時に、舌の根元が下がって、気道の一部を塞ぐことでバイブレーションが起きている状態です。
槙野さん
えっ、喉が原因なの!?
齊藤さん
引退後に太られたりすると、舌の根元や首の脂肪が増えて、いびきに繫がることがあります。アルコールも、いびきやSASに関係するといわれています。
槙野さん
体型は変わっていませんが、確かにお酒は、以前よりも飲む機会が増えました。
齊藤さん
アルコールは量にかかわらず関係することが分かっています。レスメドのホームページには「睡眠セルフチェック」があるので、まずは簡易的に調べるのがお薦めです。それでも気になるようでしたら、医療機関で検査して治療することができます。
レスメドの「睡眠セルフチェック」で自分の睡眠を知ろう

睡眠セルフチェック

※睡眠セルフチェックは、上記症状の一般的な因子を持っているかを検討する自己評価ツールであり、診断や医学的なアドバイスをするものでは決してありません。睡眠チェックの結果はあくまでも指標ですので、もし必要と思われたら、自身の判断で、できるだけ早く医師に相談されるとよいかもしれません。なお、睡眠セルフチェックの内容は、不定期に更新されることがあります。

槙野さん
「睡眠セルフチェック」をやってみました。SASの可能性、ありました
齊藤さん
SASは、中高年の男性や肥満の方に多いという印象が強いですが、更年期の後の女性に多いことも分かってきました。
槙野さん
女性にも関係するのですね。自分だけじゃなく、家族のためにも正しい知識を得ておく必要がありますね。僕はサッカーチームの監督もしているので、アスリートのパフォーマンスを上げるためにも、知っておくべきですね!

知っておきたい睡眠の質にまつわる基礎知識

「良い睡眠」

自然な呼吸を伴った睡眠は、深い眠りと爽やかな目覚めに重要なもの。体内に空気を送る呼吸は、神経系によって制御される自動反射のため、昼夜を問わず24時間365日休むことなく繰り返される。「睡眠セルフチェック」では自分の睡眠状態について知ることができる。

「悪い睡眠」

睡眠時無呼吸症候群(SAS)のような規則正しい呼吸を妨げる睡眠は、さまざまな健康問題の温床。起床時の頭痛、昼間の眠気や疲労といった日中にも感じる症状を引き起こす。睡眠の時間は、年間およそ2500時間。その睡眠の質を、質問に答えるだけでチェックできるのが「睡眠セルフチェック(約2分)」。自分の睡眠を知ることから始めたい。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)

夜間を通した睡眠時に、無呼吸(10秒以上呼吸が止まる)や浅い呼吸が何度も繰り返し起きる状態を睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ぶ。SASは、舌根沈下(舌の根元が咽頭に落ち込む状態)によって引き起こされる閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)が原因であることが多い。

いびきを伴うことも多く、周囲の人も健康的な睡眠が得られないため、さまざまな健康問題に繫がることが知られている。医療機関による睡眠検査と診断を得て、適切な治療を受けることが大切なのである。

SASになりやすい人の傾向

日本ではSASの人が中等症以上で900万人いるといわれている。喉の気道が狭いなどの身体的な特徴が原因とされるため、老若男女問わずSASは発症する。体重の過多や肥満加齢喫煙寝る前の飲酒はSASのリスクを上げることが知られている。また、閉経後の女性も要注意と指摘されている。自分の睡眠を知ることが大切なのだ。

INFORMATION

ResMed(レスメド)

resmedのロゴ

公式ホームぺージ

睡眠に関するテクノロジーで人々をトータルサポートする企業。オーストラリアのシドニーで1981年に創業し、現在は日本を含めた世界140か国以上でサービスを展開している。

ResMedが掲げる目標は「良質な睡眠習慣を促進し、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害に対する認知を高めることで、人々に最高の目覚めと健康的な生活を楽しむための手段を提供すること」。健康な呼吸を表す、青から赤へのパルス曲線をシンボルとしている。

取材・文・構成/大田原 透 撮影/小川朋央 スタイリスト/Kim-Chang ヘア&メイク/田中徹哉

掲載『Tarzan』No.864・2023年9月7日発売

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