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正しいアンチエイジング法を学ぶトークイベント「アンチエイジング5つのはなし」が、2023年7月17日(月)に開催された。抗加齢学を専門とする日比野佐和子先生をお招きし、モデルの高山都さんもゲスト出演した本イベントをレポート。
日比野佐和子 先生
医学博士。医療法人社団 康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。アンチエイジングとクオリティ・オブ・ライフ(QOL)をテーマに、内面からの若返りとナチュラルな外面の変化を実現するクリニックを運営する。著書に『幹細胞 活性化で若返り!』(講談社)など。
高山都 さん
1982年生まれ。モデル、女優、ラジオパーソナリティ、商品のディレクションなど幅広く活動し、丁寧な生き方を発信するinstagramも人気。趣味は料理、ランニング、器集め、旅行。著書『高山都の美食姿』(双葉社刊)シリーズ1〜4も好評発売中。
今春より「Glico すこやかな食生活プロジェクト」をスタートし、多くの人が「すこやかな食生活」について知り、実践できることを目指している江崎グリコ協賛のもと、『ターザン』編集部主催でトークイベントが開催された。
題して「アンチエイジングの5つのはなし」。抗加齢学が専門の日比野佐和子先生をお招きし、モデルの高山都さんと一緒に、「老化・アンチエイジング」に関する正しい知識を学ぶ内容となった。
“アンチエイジング”という言葉を聞いて、どのようなことをイメージするだろうか。美容だけに関すること? 自分には関係がないと思っている?
いいえ。アンチエイジング=抗加齢は老若男女を問わず、健康的な生活を送りたいと思う全ての人に知ってほしい考え方。さらに、アンチエイジングの実践は難しいことではなく、日常の延長線上でできることが沢山あるのだ。
この記事では、イベントの様子とともに、日比野先生に教えてもらった“身近なアンチエイジングのアイデア”をお伝えしたい。
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目次
アンチエイジングについて考える時、まず頭をよぎるのは“老化”のこと。肌や体型などの見た目の変化もあれば、疲れが取れない、眠りが浅いといった体感的な衰えを自覚する人もいるだろう。ただ、避けては通れない自然現象だし…と諦めるのには待った!をかけたい。
「老化の対処法はないと多くの人が思いがちです。しかし予防医学が発達するアメリカを中心に海外では、老化は細胞の炎症によって起こるため、自然現象ではなく“疾病(病気)”の一つと認識されています」(日比野佐和子先生)
つまり症状を進行させないための対処法もあるということ。具体的に何をすればよいのか?
大まかな基本方針は、細胞の劣化=「酸化・糖化」につながる行動を控えることだ。酸化とは、細胞内で活性酸素が増えて細胞自体が“サビる”こと。糖化とは、食事などで摂りすぎた糖質が体内のタンパク質や脂肪と結びつくこと。どちらもストレスや生活習慣、環境などが“呼び水”になる。
身近な改善方法としては、普段の食事をちょっと工夫することを意識したい。抗酸化成分を含む食材を積極的に摂ったり、糖質を意識した食品をうまく活用しつて適正な糖質量を心がける。そうして細胞を傷つける酸化・糖化を回避する習慣が、老化という“疾病”の対策となる。
「生きていると、どうしてもカラダは衰える、それはもうしょうがないよなと思ってました。でも対処法があるなら、とことん抗いたい!(笑)」と、高山都さん。
ここからは、アンチエイジング法を実践する時に心得たい4つのキーワードを学びつつ、具体的な対策を探っていこう!
一つ目のキーワードは「抗酸化食」。老化の敵である酸化を防ぐ抗酸化食は、意外と身近なところで手に入る。
たとえば、ヘルシーな間食の定番であるナッツ。
「抗酸化作用の高いビタミンEや、マグネシウムや亜鉛などのミネラル、ビタミンはナッツ全般に多く含まれます。アーモンドはビタミンEやポリフェノールが多く、ビタミンEはクルミにも多いです。
また両方とも多価不飽和脂肪酸のオメガ3脂肪酸が多く、良質な脂質を摂れます。オレイン酸やビタミンEを含むヘーゼルナッツや、薄皮部分にレスベラトロール(=抗酸化成分)を含むピーナッツもおすすめです」(日比野先生)
高山さんもアーモンドの栄養を摂るために、アーモンドミルクをよく飲むそう。
「私はコーヒーが大好きなのですが、ブラックじゃなくラテの気分の時、アーモンドミルクを選ぶことが多いです。クセがない飲みやすさ、ほのかな甘みがコーヒーに合う気がします!」(高山さん)
また、抗酸化成分として覚えておきたいのがポリフェノール。約5000種ほど自然界に存在する苦味や色素の成分だが、これが実に強い抗酸化作用を持つ。コンビニでも手に入るポリフェノールが摂れるものと言えば、赤ワイン、ビターチョコレート、ココア。
「赤ワインにはレスベラトロールという。長寿遺伝子を活性化する作用のあるポリフェノールが多く含まれます。1日にグラス2杯くらいが目安量です。お酒を飲むなら赤ワインを選ぶといいでしょう。
またビターチョコレート、ココアはカカオの配合率とポリフェノールの量が比例します。ただし、糖質も含むので、自分の食生活に合わせて摂取量を調節しましょう」(日比野先生)
抗酸化成分は、身近な野菜からも摂れる。優れた抗酸化作用を持つビタミンはA・C・Eの総称、「ビタミンACE(エース)」で覚えておこう。
効率的に摂るならブロッコリーやニンジン、カボチャ、パプリカ、ピーマンなどのカラフルな緑黄色野菜を選べば間違いない。また、ACEは脂質と一緒に摂ると吸収効率がより高まるので、炒め物などにして食べるとなおよし。
「オイルと相性がいいとは知らなかった。偶然、昨日はオリーブオイルを使ってブロッコリーのアンチョビ炒めを作りました(ガッツポーズ)。パプリカとピーマンの両方を使ったチンジャオロースもいいですよね。また作ろう」(高山さん)
抗酸化食として、実はスパイスカレーも打ってつけ。カレーに使われる定番スパイスの中で特に抗酸化作用が強いのがクミンやコリアンダー、ターメリック。ターメリックには肝臓や膵臓にも働きかけるとコレステロールも下げることで、今注目のクルクミンという抗酸化成分が。
「カレーが大好きだから嬉しい〜。素揚げしたカボチャやピーマンをトッピングするとアンチエイジングにもよりいいですね」(高山さん)
また裏技として、辛口が苦手な人はカレーに前述のアーモンドミルクを足して煮込むのも一案。辛さがマイルドになり食べやすく“抗酸化力”もアップ。
二つ目のキーワードは「血管」。歳を重ねるにつれ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞など血管に関連した疾病はどうしても他人事ではなくなってくる。
「健康診断では悪玉コレステロールの数値がよく注目されますが、単純に数値が高いかどうか以上に昨今重要視されているのは悪玉コレステロールの酸化度。その指標となるのが血管にあるLOX-1の数値。
これが高いと、悪玉コレステロールの数値が正常でも数年後の心筋梗塞や脳梗塞の発症率が高くなると言われます。また、血液が酸化してドロドロになると代謝が下がり、痩せにくくなります」(日比野先生)
血管の健康にはやはり抗酸化成分を積極的に摂ることが重要だが、ほかにもできることはたくさん。たとえばアンチエイジングのためには味噌汁の具はホウレンソウやワカメがいい、そのココロは?
「ホウレンソウやワカメに含まれるカリウムを摂ることで塩分(ナトリウム)を排出できるので、血圧のコントロールに有効です。塩分を摂りすぎると高血圧のリスクが高まるのでくれぐれもご注意を。ちなみに、カリウムはキュウリやニンジン、スイカ、キウイなどにも多く含まれます」(日比野先生)
また『ターザン』読者には馴染みが深い(!?)、エリート食材「サバ缶」は血管にもいい。
「サバ缶一つで、1日に必要な量のDHAとEPA、さらに必須脂肪酸であるオメガ3脂肪酸が摂れます。DHAとEPAは炎症を抑える働きがあり、サバのほかに、サンマやイワシ、ウナギにも多く含まれます。
また青魚が苦手な人でも、オメガ3脂肪酸が豊富でアンチエイジングにいいという理由でおすすめしたいのが鮭。赤身にはアスタキサンチンという抗酸化成分が多く含まれます」(日比野先生)
料理上手な高山さんの自宅にも、サバ缶はいつも常備されているそう。
「それにしても…血管というテーマはまだ今の私には関係ないかも、と最初は思っていたけれど、血管を若々しく保つためのケアは30〜40代からしておいた方が良さそうですね。私は青魚の切り身を簡単に焼いて食べることも多いですが、缶詰を使えばやっぱり簡単。サバ缶のレシピも近年とても多いですし、ぜひ取り入れたいです」(高山さん)
三つ目のキーワードは「ホルモン」。ホルモンバランスを整えることで心身を健やかに保てる、というのは、男性ホルモンや女性ホルモンのイメージからも、想像がつきやすい。
「事実、アンチエイジングとホルモンの関係は非常に密接です。人のカラダは脳下垂体や甲状腺、副腎などからホルモンを分泌することで恒常性(ホメオスタシス)を維持しています。一方、生活習慣の乱れなどからホルモンバランスが揺らぐと、疲労感や肌荒れなどの不調が生じ、老化が進んでしまいます」(日比野先生)
そこでまず、ホルモンバランスを正常に保つためにも毎朝チャージしたいのが、陽の光と朝食。
「カラダのさまざまな機能調節を担うサーカディアンリズム(約24時間周期)という生体リズムを良好に保つことが、ホルモンの分泌においても重要です。朝日を浴びることでこのリズムが整いますし、睡眠の質に深く関わる“睡眠ホルモン”ことメラトニンの分泌もスムーズに。
さらに朝に良質なタンパク質や抗酸化作用の高いものを摂ることも、メラトニンの分泌には大事です。私は朝にカフェラテを飲むことが多いのですが、牛乳のかわりにアーモンドミルクを入れます」(日比野先生)
睡眠の質をあげるための食品やサプリをうまく活用するのもおすすめだ。
また心身が過度なストレスにさらされると細胞の酸化が進み、老化が加速してしまう。ストレスにちょっとやそっとでは屈しないよう、腸内環境にも目を向けたい。
「“幸せホルモン”ことセロトニンの約95パーセントが腸内でつくられます。腸からきっちり管理するという意味では良好な腸内環境を保ちたいもの。乳酸菌やビフィズス菌など多様な菌をキムチや味噌、ヨーグルトなどいろんな発酵食品から摂ること、また善玉菌のエサとなる食物繊維も積極的に摂ることが大切です。キノコ類や根菜、海藻類がおすすめです」(日比野先生)
ホルモンバランスを整えるために、ホルモンの“原料”も過不足なく摂ることを心がけたい。
「原料とは脂質です。脂質はネガティブなイメージと結びつけられることが多いですが、人のカラダの細胞膜は全て脂でできています。古い油を使った揚げ物やスナック菓子など酸化した脂質を避けつつ、その分青魚やナッツ、アボカド、アマニオイルやエゴマ油などから良質な脂質を摂るよう心がけましょう」(日比野先生)
カラダからホルモンバランスを整えるだけでなく、“気の持ちよう”も大事。もちろん科学的根拠もある。
「『腸・脳・皮膚理論(腸・脳・皮膚相関)』によれば、脳と腸と皮膚は相関関係があり、精神的にストレスを感じると活性酸素が出やすくなるそう。また世界各国で100歳以上生きる人の条件を調べた調査から、ポジティブシンキングの人の方が長生きするというデータも。“病は気から”と言いますが、メンタルが若々しさにも関係するものと思われます」(日比野先生)
意識さえすれば今この瞬間から始められる、究極のアンチエイジング法だ。
「私は“根暗なポジティブ”を自称してて、いろいろあっても最終的には前向きに考えるタイプ。今後歳を重ねてもそうありたいと思います!(笑)」(高山さん)
四つ目、最後のキーワードは「デトックス」。体内の老廃物や有害物質を排出することがアンチエイジングにつながる理由とは。
「日常生活を送る中で、現代人は水銀や鉛、カドミウムなどの有害物質を体内に取り込んでいます。こうして知らず知らずのうちに“毒素”が体内に溜まると代謝機能が低下。その結果、あらゆる機能に支障が生じる=老化が進みます」(日比野先生)
簡単に始められるデトックスとしておすすめは薬味を楽しむこと。
「和食には薬味を味のアクセントとするメニューが多いですが、実はとても合理的。例えばワサビは殺菌作用のほか毒素を体外に排出する効果もあり、加熱調理していない刺身と一緒に摂るのは理にかなっています。またショウガやネギ、ニンニクなどもデトックス効果があるので、ぜひ活用してください」(日比野先生)
「夫がワサビラバーで」という高山さんは和食に加え、ガパオライスなどのエスニック料理もよく作るそうだ。
「エスニック料理のトッピングに多用されるパクチーもデトックス効果が高いです。さすが高山さん!」(日比野先生)
またデトックスには水分補給もやはり重要だ。いらないものを排出し、血液もサラサラに保ちやすくなる。
「1日2リットル程度のミネラルウォーターが基本ですが、ハーブティーなどのお茶もデトックス作用が高いです」(日比野先生)
「『モデルさんってたくさん水を飲むんでしょ?』聞かれるんですが…実は私、ミネラルウォーターは飽きちゃって量を飲めないんです(笑)」と、高山さん。
「最近ハマっているのはハーブウォーター。ベランダで育てているミントを摘み、コップに入れて冷たい水を注ぐだけなんですが、香りもいいし、カラダがすーっとするような感覚があって気に入っています。皆さんもぜひ!」
ほかにも、日比野先生がおすすめする解毒作用がある成分がある。美容ツウなら一度は聞いたことがあるであろう、グルタチオンだ。サプリメントもあるが、食品からも摂取できる。
「アボカドやホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や豚レバーなどに含まれています。グルタチオンは3種のアミノ酸からなるペプチドという化合物で、強力な抗酸化作用が特徴。また肝機能を活性させて解毒効果を高めてくれます」(日比野先生)
また体内から出すだけでなく、取り込む量を最小限に抑えることも大切だ。身近なアルミ缶入りの飲料を楽しむ時も、念頭におくべきことが。
「アルミ缶のアルミニウムは日常生活の中で取り込む可能性が高い重金属。アルミ缶の開け口からアルミニウムの成分が流れ出やすいので、缶入りの飲料を開けたらコップに移して飲んだり、あまり時間をかけて飲まないことで、有害物質をあまり多く取り込まずに済みます」(日比野先生)
現代社会で暮らす我々としては、さまざまな毒素を避けて生きることも、手に入れた“便利さ”を手放すことも難しいが、ちょっとした工夫がデトックスに繋がるならば、意識して過ごすにこしたことはない。
そしてデトックス法として、『ターザン』読者に最も身近であろう運動。ただあまりにストイックな運動は、活性酸素を増やす原因にもなるため、アンチエイジングには逆効果だ。
「有酸素運動の中でもアンチエイジングに適しているのは、ウォーキングというのが最近の通説です。また台湾の研究グループによるアジア人種を対象とした調査では、1週間に1回90分の運動をするか、毎日15分間の運動をすることが運動量として適切という結果も。また運動後は効率的なリカバリーに必要な栄養を食事やサプリメントなどからその都度摂り、疲労を溜めない工夫もした方がいいでしょう」(日比野先生)
4つのキーワードから、身近なアンチエイジング法が多数紹介された本イベント。今の生活に取り入れられそうなティップスが見つかったはずだ。
「今回日比野先生から学んで、日常生活の中でアンチエイジングのためにできることは意外といろいろあるんだな〜と感じました。コンビニでも抗酸化食は買えるし、スーパーに並ぶ食材にもたくさん。難しく考えず、身近なことからアンチエイジングに取り組んでいけたらと思いました」(高山さん)
「高山さんの言う通り、楽しんでやることが大切です。できそうなことからぜひやってみてください!」(日比野先生)
見た目年齢に限らず、生活習慣病のリスクを少しでも下げるためにも、アンチエイジングを意識した暮らしを“できることから”始めよう。
なお、今回イベント協賛の江崎グリコでは、美容皮膚科医の髙瀬聡子先生を講師に迎えたアンチエイジングに関するセミナーを10月19日(木)に実施予定。
夏のダメージが気になる季節、美容医療のプロからのアドバイスに耳を傾けてみてほしい。応募はGlicoの会員コミュニティ「with Glico」から受付中なので、下記のリンクからチェックを!
江崎グリコ株式会社
イベント:
忙しい方必見!髙瀬先生に学ぶ、アンチエイジング実践のコツ
日時:
2023年10月19日(木)18:00~(事前申込制)
※視聴には「with Glico」への会員登録(無料)と申し込みが必要です。視聴申し込みの締め切りは10月15日です。
詳しくは「with Glico」から!
取材・文/門上奈央 撮影/石原敦志 ヘアメイク/村田真弓(日比野佐和子先生)、鎌田真理子(高山都さん)