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“スリップインするだけ™”じゃない!《スケッチャーズ スリップ・インズ》快適学。
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標高1750m、準高地トレーニングで知られる、長野・湯の丸高原に9人のアスリートが集まった。UNDER ARMOUR“ALL OUT WINTER CAMP”である。「冬のトレーニングには、驚くべき効果があります」と語るのは、このキャンプをサポートする高木紀史トレーナー。“勝者は、冬に創られる”という効果を、キャンプの模様を通じてお伝えしよう。
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目次
高木紀史さん
たかぎ のりふみ/「ドームアスリートハウス」パフォーマンス テクニカル ディレクター。アスリートのパフォーマンスを高めるべく、トレーニングのシステム開発や設計、教育に従事。多くのアスリートの指導に携わる。
気温が28.5度を下回ると、ヒトのカラダは、自らの体温を保つため、エネルギーが必要となる。暖房にあたったり、ウェアを着ることは、このエネルギーを外から得る行為に他ならない。
もし、十分なエネルギーを外から得られなければ、エネルギーは失われ、試合やトレーニングのパフォーマンス低下を招く可能性がある。こうした事態を未然に防ぐためにも、寒冷環境でトレーニングを行い、自律神経を鍛える「寒冷順化」の必要がある。寒冷な環境は、気温へのカラダの適応力を高めるのだ。
寒冷環境は、スポーツのパフォーマンスを上げるチャンスでもある。いったん寒冷環境にカラダを慣れさせ(寒冷暴露)、その後で衣類をまとうだけで、血管は拡張され、筋温が高まってくる。こうして内側から筋温を上げてトレーニングやプレーを行えば、スポーツのパフォーマンスに良い影響を与えられる。
反対に、寒いからといって、プレーの直前まで衣類をまとったり、暖房の効いた部屋にいると、かえってパフォーマンスの低下を招きかねない。暖かい環境から、急にカラダを寒冷な外気にさらすと、血管は急速に収縮して筋温が下がり、パフォーマンスが低下するのだ。
多くのアスリートが取り組む、メンタルトレーニングの課題として知られるのが、「レジリエンス(折れない心)」や「グリット(立ち上がる力)」。
寒冷環境では、交感神経が優位になることが知られている。「寒冷順化」をトレーニングに組み込むことは、メンタルの強化に繋げられるのだ。
サウナをはじめ、冷水と温水を繰り返す交代浴は、自律神経のトレーニングと捉えることができる。寒冷環境でのトレーニングもまた、寒さによる交感神経優位と、トレーニング後の副交感神経優位を切り替えるスイッチの機能を鍛える効果がある。
副交感神経の優位は、睡眠をはじめとするリカバリーに欠かせない働きだ。カラダが「整う」ためにも、寒冷環境でのトレーニングが欠かせない。
9人のアスリートが、長野県・湯の丸高原に集って行われた「UNDER ARMOUR “ALL OUT WINTER CAMP”」。本キャンプはまさに、前述したような寒冷地ならではの恩恵を最大限に引き出す工夫が満載。
寒冷地でのトレーニングは、タフな環境でこそ、その効果を倍加させる。その意味でも、平地に比べ、気温は10度低く、酸素濃度も80%ほどの標高1750mの湯の丸高原は、理想の環境なのだ。
朝のランニングは、交感神経を優位に働かせ、低い酸素濃度により全身の細胞のミトコンドリアのエネルギー産生を文字通り目覚めさせる。
さらに、筋温を下げずにカラダをアップできる、ペアでのバリスティック(動的)ストレッチも、無駄なくカラダをトレーニングへの臨戦状態に誘う。
サッカーやラグビー、クロスフィット、相撲など、さまざまな競技をバックグラウンドにするアスリートたちのキャンプ。このようなシチュエーションでは、カラダの動きの本質を鍛えるトレーニングメニューを組む必要がある。
そこで、今回のキャンプをサポートする高木トレーナーは、モーターコントロールのためのエクササイズを準備した。
高木トレーナーが用意したモーターコントロールのトレーニングは、2部構成。個別の筋肉を刺激するアクティベーション、刺激された筋肉を一連の動きに統合するインテグレーションの順に組み立てられている。
普段、使わない筋肉への気づきと、その使い方をカラダに覚えさせるトレーニングのメニューの数々。アスリートたちは、新たな獲物を前にした獣さながら、研ぎ澄まされた神経をフル稼働させて、筋肉を操る。
自ら動いて選手にレクチャーする高木トレーナーの動きも、俊敏そのもの。負けじと、選手の集中力も高まっていく。
「本当の体幹の強さは、相手を跳ね返すことではなく、相手をいなすことで発揮される」、「普段からアクセルを踏む練習はしても、ブレーキやハンドリングのトレーニングに取り組んでいない」などの高木トレーナーの言葉も、負けず嫌いたちのやる気を焚きつけていく。
カラダの動きが整ったら、パワー&ストレングスのメニューへ移行。チューブを使用したケトルベルスイング、メディシンボールを使ったバーティカルトス、バーベルを使ったロイヤルコイルといったメニューで、ライバルという名の仲間、そして自分自身と競う。
仕上げは、ゲレンデラン。オープン前のスキー場の急斜面を利用すれば、効率よく心拍数をマックスまで上げることが可能だ。平地でさえも簡単に追い込めるシャトルランやダッシュといったメニューを、標高差50m、平均斜度12%の激坂で、何本も何本もこなす。全ての骨格筋、循環器、細胞が悲鳴を上げ、文字通りのオールアウトを迎えることで、キャンプはやっと締めくくられた。
参加するには、負けられません! 俺が一番目立ちます
全日本選手権が終わったばかりのキャンプですが、普段関わらない競技の方と一緒なので、気持ち的にはとても刺激になります。カラダは楽ではないですが、ちょっと負けられないですよ(笑)。“俺が一番目立ってるやる”っていう気持ちで臨みました。
試合や合宿が続くと、1ヶ月の間でタイからロシアのモスクワに移動したりします。気温が全然違うので、カラダの適応力が必要です。でないと、海の向こうの人たちと殴り合うことなんてできませんから。その意味でも、高木トレーナーの「寒冷環境でトレーニングを行うメリット」のセミナーは興味深かったですね。
勝つためには、全ての底上げが必要です!
トレーニング、普通にシンドかったです。朝のランニングのペースも速かったですし…。でも、違う競技の人たちと一緒に練習するのも、頭を使う内容も新鮮でした。クロスフィットって、基本的に縦の動き多いので、自分が、ラグビーとかサッカーとか相手がいるスポーツに求められる横の動きに不慣れなことに気づかされました。
今の目標は、アジアで10位以内に入ることです。そこに行くには、全部の底上げが必要です。私の得意は体操系のジムナスティックな動きですが、ウェイト系の重さを扱う種目はまだまだ課題です。
その意味でも、今回のキャンプで高木トレーナーに教わった、肋骨を動かすストレッチは、帰ってからも実践しようと思いました。上手く肩に力を入れられると、もっと高重量のウェイトを、さらに高く挙げられるので、リフティングに直結できますから。
過酷な冬トレを支えるのは、衣服内環境を整える〈アンダーアーマー〉のプロダクツ群だ。
トレーニングでは、雨や風、寒気などの外的なストレスはもちろん、筋肉の伸縮や汗などのフィジカルのストレスも最小限に止める必要がある。ウェアがトレーニングのストレスになることは許されないからだ。
冬のトレーニングを支える〈アンダーアーマー〉のウェアのストロングポイントは、レイヤリング(重ね着)を極力させない、素材を含めたその開発力にある。
その証として、動きを妨げない伸縮性の高さ、汗冷えを防ぐ通気性、さらに筋温を適切にコントロールできる保温性の高さで、あらゆるフィールドで闘うアスリートたちの高い支持を得てきた。
この冬の勝者は、来るべきシーズンの勝者となる。勝者はもちろん、これを読み、北風に立ち向かい、実践する貴方である。“勝者は、冬に創られる”のだ。
撥水性の高い表地、防風機能に加え衣服内の湿度を放散させる機能を持つフィルム、保温性の高いフリースの裏地の3層レイヤーのジャケット。4方向へのストレッチ性も高く、夜のトレーニングでも視認性の高いリフレクトロゴ、フード、止水ファスナーも採用。メンズのみ2色展開、16,500円。
〈アンダーアーマー〉の歴史は、革新的なベースレイヤーから始まる。その系譜を継ぐ最上位格モデルは、13種類のミネラルが練り込まれた生地「ラッシュ」により、アスリート自身が発する熱エネルギーを活用し、パフォーマンスをサポート。高い吸汗速乾性に加え、4方向へのストレッチ性も備える。展開はメンズのみ、11,000円。
ネーミングは、スウェットの暖かさ+ジャケットの機能(耐風・防寒・撥水・通気性)の融合から! 冬場のアスリートをサポートする、ストレッチ性に優れた撥水加工のファブリックが、雨や雪をはじく。ストレッチ性に優れる。メンズ2色、ウィメンズ1色展開、15,400円。
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取材・文/大田原透 撮影/石原敦志