【前腕のAIS】PC作業で酷使した前腕を2秒ストレッチ
指先から肘にかけての前腕部分。「マウス腱鞘炎」という症状名があるほど、パソコンによってここにかかる負担は大きく、凝りやすい部位。そこで、今回紹介するのが、前晩部分の疲労を軽減させる2秒ストレッチ。仕事の合間に取り入れてみよう。
取材・文/石飛カノ 撮影/山城健朗 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/村田真弓 監修・取材協力/桜井智野風(桐蔭横浜大学大学院教授)、齊藤邦秀(ウェルネススポーツ代表)
初出『Tarzan』No.838・2022年7月21日発売
PC作業が多いならマウス腱鞘炎にご注意を
前腕の裏表では指先から肘に至るまで細かい筋肉が協調して働いている。手首や指を伸ばすときに酷使されるのは前腕の表側の前腕伸筋群。パソコン作業では過重労働気味の筋肉群だ。
ただでさえ凝りやすいこの部分、最近ではパソコンのマウス操作によって手首の内側などに痛みが生じる「マウス腱鞘炎」なる症状もあるという話。ケアを怠るべからず。
2秒かけてひとつの筋肉を縮め、対の関係にある筋肉を伸ばすアクティブ・アイソレーテッド・ストレッチ、AIS(詳しくはこちらの記事:安全&効果的。いいとこ取りストレッチ 「AIS」って?)でまずは伸筋を伸ばし、逆側の屈筋群のストレッチもセットで行うと、より効果的。
期待できる効果
- パソコン疲れ
- 腱鞘炎防止
ストレッチ①:前腕の表
動作筋とターゲット筋
まずは可動域をチェック!
片手を肩の高さで前方にまっすぐ伸ばし、指先は正面に向ける。そのまま手首を下に向かって曲げる。指は曲げず手首の角度に注目。
前腕の表を伸ばすAIS(2秒×10回)
両手を前に伸ばして左右の手を重ねる。上側の掌で下側の手を押す。抵抗をかけることで前腕屈筋群がさらに収縮するので、反対側の前腕伸筋群が無理なく伸ばされる。10回行ったら逆側の手でも行う。
ストレッチ②:前腕の裏
動作筋とターゲット筋
まずは可動域をチェック!
片手を肩の高さで前方に伸ばす。指先を正面に向け、手首を上に向かって曲げる。前腕裏の筋肉が柔らかいほど手首の返しが深い。
前腕の裏を伸ばすAIS(2秒×10回)
両手を肩の高さで伸ばし、手を重ねる。上側の掌で下側の手を押す。抵抗に逆らうように下側の手に力を入れて手首を返す。前腕の表側の筋肉がモリッと盛り上がったら裏側の筋肉がしっかり伸ばされている証拠。逆側も同様に。