腕でいちばんボリュームがある筋肉は、上腕外側の上腕三頭筋。発達して外側に張り出すと、ボディの横幅が広がる。上腕内側の上腕二頭筋は力こぶを作るパワーのシンボル。前腕の前腕筋群は、腕力の強さをさりげなくアピールするのに有効だ。つまり鍛え方次第で、腕の印象は大きく変わる。部位別トレで好みの腕に鍛え上げよう。
目的①:上腕前面を盛り上げる
スクリューカール(上腕二頭筋)
前腕に捻りを加えて可動域を広げる。2カウント(2秒)で引き上げ、4カウント(4秒)で戻る。これを10回。
- 片脚の太腿(膝にできるだけ近いところ)にタオルを回し、両端を両手に持ち、まっすぐ立つ。
- 両肘を伸ばし、弛みがないようにタオルをピンと張る。
- タオルを回した脚は爪先立ちになり、タオルが張るように下向きに力を出す。
- 前腕を外向きに回しながら、肘を曲げてタオルで片脚を引き上げ、ゆっくり元に戻る。
- 脚は脱力せず、つねにタオルに抵抗するように下向きに力を発揮する。
- 左右を変えて同様に行う。
目的②:上腕後面を太くする
ナロープッシュアップ(上腕三頭筋)
可動域をより広げたいときは、両手を台について行う。4カウント(4秒)で胸を下ろし、2カウント(2秒)で戻る。これを10回。
- 両手を肩幅よりも狭くして床につき、うつ伏せになる。
- 両脚をまっすぐ伸ばし、爪先を立てる。
- 肩甲骨を寄せて胸を張り、お尻を締め、頭から踵まで一直線に保つ。
- 脇を締め、肘を広げずに畳むように曲げ、胸を床すれすれまでゆっくり下げる。
- 両手で床を押して元に戻る。
目的③:上腕後面を張り出す
ディップス(上腕三頭筋)
両足を椅子に乗せることで可動域が広がる。4カウント(4秒)でお尻を下ろし、2カウント(2秒)で戻る。これを10回。
- 椅子の座面を向かい合わせて置く。
- 両手を座面の端について肘を伸ばす。
- 両足の踵を揃えて正面の座面に置き、膝を軽く曲げる。この姿勢がムリなく取れるように、椅子のポジションを調整する。
- 胸を張り、脇を締める。
- 肘を横に広げず、畳みながら曲げ、お尻をできるだけ深く沈める。
- 座面を両手で押して元に戻る。
さらに可動域を変えて鍛え分ける。
ボトムで30秒間繰り返し(上腕三頭筋のボリュームを出す長頭に効く)、続いてトップで30秒間繰り返す(三頭筋の横幅を出す外側頭と内側頭に効く)。
目的④:前腕を逞しくする
スピネーション&プロネーション(前腕筋群)
肘を伸ばすことで可動域を広げる。60秒間にできるだけたくさん丁寧に行う。
- 両足を腰幅に開いてまっすぐ立つ。
- 両手に500mL入りのペットボトルを1本ずつ持つ(逆さにして飲み口側を握る)。
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両腕を肩幅で床と平行に伸ばす。
- 肩甲骨を寄せて胸を張る。
- その姿勢を崩さず、ボトルを左右交互に倒す。
取材・文/井上健二 撮影/小川朋央 スタイリスト/高島聖子 ヘア&メイク/天野誠吾 トレーニング監修/澤木一貴
初出『Tarzan』No.837・2022年7月7日発売
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