運動後も脂肪燃焼が持続する「アフターバーン効果」を誘発せよ
痩せるのに運動が欠かせないのは承知だが、30分のランの消費カロリーはあんパン1個分程度。肝心の体脂肪も思ったほど燃えない。
そう思うと心は折れそうだが、体脂肪を燃やす運動の威力は、その場限りでおしまいではない。運動後も、体脂肪を燃やし続けるのだ。これを「アフターバーン効果」と呼ぶ。
アフターバーン効果の正体は、運動後過剰酸素消費(EPOC)によるもの。EPOCとは、激しい運動をした後、疲労回復のために酸素の摂取量が増える現象である。
体内では酸素1Lで5キロカロリーのエネルギーが代謝されており、安静時にそのエネルギー源となるのは、おもに体脂肪。運動時以外でも、体脂肪はつねに代謝されているが、EPOCで酸素供給量が増えると体脂肪は普段より多めに燃えるから、痩せやすくなるというワケ。
「運動の種類や強度により、EPOCが続く時間は変わります。一般的に有酸素運動よりも、筋トレの方がEPOCは長続きしますし、高強度の筋トレでは最長38時間続くという報告があります」(東京理科大学教養教育研究院の向本敬洋講師)
筋トレをすると38時間酵素消費量が増える
向本先生らの研究によると、EPOCを期待して筋トレをするなら、プッシュアップのような上半身の種目よりも、スクワットのような下半身の種目を重点的に行うのがお薦め。
お尻や太腿の大きな筋肉を使うため、EPOCも多くなりやすいのだ。一度に8〜10回反復するのが限界という強めの負荷で、3セット行うのがベスト。少々辛そうだが、あとは1日半ほど体脂肪が勝手に燃え続けるのだから、試してみる価値アリ。
関連記事ターザンのイチ推しのスクワット。「フルスクワット」徹底解説