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健康診断にまつわるマルバツ問題! あなたは何問正解できる?
健康なカラダをキープするためには欠かせない、定期的な健康診断。健診直後は「次こそ数値を改善するぞ!」と意気込んでいても、結局直前になってから焦り出す人も多いのではないだろうか。今回はそんな人に役立つ、健診にまつわる“マルバツ問題”をご用意。横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック・市原由美江先生に教えていただいた。
取材・文/金城和子 イラストレーション/泰間敬視 取材協力/市原由美江(横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック)
目次
- 1. メタボ気味の人は、健診1か月前に急いで体重を落とせばぎりセーフ!
- 2. コレステロール値を安定させるなら、乳製品と卵、飽和脂肪酸が多い肉類を控えるべし
- 3. 健診1週間前から野菜中心の生活をすれば、血液検査の数値は楽々クリア
- 4. タバコは健診前夜までならOK!
- 5. 1年間毎日ブルーベリーを摂取すれば、視力がぐーんとアップ!
- 6. 前日のサウナと激しいトレーニングはやめておこう!
- 7. 検査直前まで、ドリンク類なら飲んで大丈夫! もちろんプロテインもOK
- 8. 健診後の夜は、節制お疲れさまのビールを飲んでもいいの?
- 9. 鍛え上げたマッチョたちはパーフェクトな健康体である
- 10. 健康診断を受けるペースは年に1回で十分?
1. メタボ気味の人は、健診1か月前に急いで体重を落とせばぎりセーフ!
直前に減量したからぎりぎりセーフ…なんて、都合のいいことがあるわけもなく、こちらはバツ! 市原先生いわく「急いで標準体重に戻しても、数週間や1か月でカラダの機能が回復するわけではありません」とのこと。
「もちろん、メタボ気味の人が体重を落とすのはいいこと。減量すれば肥満に関係する肝機能の数値や血糖値、血圧も下がりますが、短期間でカラダが正常化するとは言えません。あとは、痩せ方にもよりますね。例えば食事制限だけで絞っていくと、筋肉量がガクッと落ちてしまうことも。正常な数値を目指すなら、時間をかけながら食生活の見直しと運動も頑張りましょう!」(市原先生)
2. コレステロール値を安定させるなら、乳製品と卵、飽和脂肪酸が多い肉類を控えるべし
できるだけ薬には頼らず、コレステロール値を安定させたい! そのためには、この3つを控えるのがマル!
「まず控えたいのは、お肉やその脂身、ウインナーなどの加工肉に含まれる飽和脂肪酸。そして見落とされがちなのが、乳製品と卵です。コレステロール値と直結するイメージがないかもしれませんが、チーズや牛乳も意識すると、数値の安定化に効いてきます。過去に担当した患者さんでも、大好きなラテ系のドリンクを控えたら数値が下がった! という方がいらっしゃいました。食生活を振り返って、摂りすぎだと感じるものがあれば減らしてみてくださいね!」
3. 健診1週間前から野菜中心の生活をすれば、血液検査の数値は楽々クリア
健康なカラダを作るなら、野菜から栄養を摂ればいいバッチリでしょ! 健診前だけストイックなベジタリアン生活に切り替えれば、血液検査もパーフェクト…というのはバツ。
「1週間前から頑張ってもダメ! 前回の数値が悪かったなら、最低1か月前から食生活を改めるべきでしょう。血液検査以外にも言えることですが、月単位でコツコツやっていかないと、数値は改善しません。反対に、日ごろから生活習慣を見直せば、次の健診では結果が出るということです」
4. タバコは健診前夜までならOK!
やっぱり夕食後の一服は欠かせないけれど…さすがに健診前夜は控えなきゃダメですかね? 前日だし吸ってもいいですか? という、喫煙者にとって超重要なこの問いは…なんとマル! 健診前でも一服が許されるなんて、これはうれしいアンサー。しかし、不健康そうなタバコがOKとは…なんか意外ですね!?
「紙巻き&電子タバコとも、まったく関係ないと思います。前夜であれば数値やレントゲンにも影響しないので。ただし! タバコを吸った直後は血管が収縮して血圧が上がるため、健診の当日の朝は吸わないでください。それに喫煙習慣は決して健康によいとは言えませんので、愛喫家の方は禁煙を検討しましょうね」
5. 1年間毎日ブルーベリーを摂取すれば、視力がぐーんとアップ!
年々悪くなる視力をなんとか自然の力で…! ブルーベリーは目によいというイメージがあるものの「視力アップに効くのであれば、眼科で処方箋が発行できるはず。なので、バツです!」と先生。
「ブルーベリーに含まれるアントシアニンが目の疲れや視力回復によいというデータもありますが、完璧によくなるとは医者からは言えないんです。とはいえ、ビタミンCなどの栄養素もたっぷり入っているので、健康に悪いことはないですよ」
6. 前日のサウナと激しいトレーニングはやめておこう!
ベストコンディションで健診に臨むべく、いつものトレーニングにもうひとスパイス! 仕上げにサウナで整えておけば、カ・ン・ペ・キ。というその考え、実はバツ。張りきる我々とは裏腹に「前日は穏やかに過ごしましょう」と、クールな返答が。
「私が担当している患者さんでも、健診前に『サウナに行ってきます!』という方がいらっしゃいます。が、実はサウナや激しすぎるトレーニングをすると、カラダが脱水症状になり、腎機能や尿酸値に影響するんですよ。しっかり水分を摂れば脱水にはなりませんが、前日はやめたほうが無難です。ただしトレーニングについては、ルーティンにしているような軽い腹筋程度のメニューならOK。水分摂取は忘れずに!」
7. 検査直前まで、ドリンク類なら飲んで大丈夫! もちろんプロテインもOK
「これはぜったいにバツ!」と、特に先生が語気を強めていたのがこちらの勘違い。種類に関わらず、水分を摂るとエコー検査で臓器が見えにくくなるためNGとのこと。
「水分を摂取すると腸内のガスも増え、それが邪魔をしてお腹の中が見えにくくなります。ちなみにみなさんが気になるであろうプロテインは、腎機能が正常であれば前日まで摂って問題ありません。タンパク質は腎臓に負担がかかりますが、健康体の人なら大丈夫なんですね。検査の何時間前まで飲食できるかは検査内容や施設によっても違うので、事前に確認を」
8. 健診後の夜は、節制お疲れさまのビールを飲んでもいいの?
「健診後だから、もちろんマル!」と、健診へのモチベーションが上がる嬉しい回答が。飲食が制限され、ほぼ丸一日耐えた節制からの解放…そんなときはやっぱりビールでカンパイでしょ!
「カラダがびっくりしない程度なら、いいと思います(笑)。ちなみに、ビール=尿酸値が上がると勘違いしている方が多いんですが、実は種類に関係なく、お酒自体が尿酸値を上げます。ビールはプリン体が入っているのでより上がりやすいと言えますが、ウイスキーや日本酒など、ほかのお酒でも影響は出ますので、尿酸値が気になっている人はお酒自体を控えることをおすすめします」
9. 鍛え上げたマッチョたちはパーフェクトな健康体である
ふふふ…見よ、この肉体美! こんなにいいカラダをしているんだから、健診結果もばっちり。と思いきや、ビジュアルと体内の健康度は比例しないのだそう。つまり、バツである。「『運動しているから、カラダのなかもパーフェクト!』という考えは、マッチョさんが陥りがちな落とし穴なんです」と先生。
「腹筋がバキバキに割れているような人でも、食生活に気をつけていないと血液検査の数値が悪かったり、脂肪肝があることも。例えば鍛えていてもチョコが大好き! という方は、カラダが締まっていても脂肪肝があったり血糖が微妙に高いこともあるので、油断は大敵。真の健康は、運動と食事とのバランスが大切です。もう一つ、注意してほしいのはプロテイン。メーカーによっては糖質が多く入っているので、日常的に摂取する方はきちんと成分をチェックしましょう」
10. 健康診断を受けるペースは年に1回で十分?
年に1度受けたほうがいいのはもちろんだが、人によっては精密検査や定期的な検査が必要な場合も。なので、こちらもバツ!
「健康診断を受けて心配な箇所があれば、精密検査をしたり数ヶ月開けて血液検査をするのが望ましい。がっつり検査をするのは年に1度だとしても、そのフォローとして再検査や血液検査だけでも受けるのはありです。そして、そうした“追い”健診が必要かアドバイスをするときは、過去の健診データがあると助かりますね。痩せていたときは脂肪肝の数値がよかった、太ってきたら肝機能が悪くなっているなど、比較できるかつ分かってくる情報も多いので。特に糖尿病の方は、時系列がはっきりするといつ発症したかが見えてくるため、治療方針を決めるにあたっても重要です」
マルバツ問題を問きながら、健康診断の意義を考え直した人も多いはず。結果に一喜一憂するだけではなく、健診をきっかけにカラダの状態を把握して、生活改善につなげていきたいものだ。ただ「前回に比べてどう変化した?」と聞かれても、「過去の健診結果、どこにやったっけ?」という人がほとんどではないだろうか。
そんなときは、健診を受けるたびにスマホアプリにデータを保存しておくのがおすすめ。そうしたアプリは多数リリースされているが、なかでも《gooドクター》は無料会員でも3回分の健診結果を保存できるという気軽さから、スマホユーザーたちの評判を得ている。
数値の表示順は健診を受ける施設によって異なるため、一部手入力が必要になることもあるが、使いやすさはなかなかのもの。そして、数回分を登録するとグラフ化してくれるのも便利だ。平均値から外れた数値をアイコンで知らせてくれるので、経年変化や注意点がはっきりと見えてくる。
最後に「健康体であるためには、バランスのいい食生活と運動の継続が大事。カラダの変化が見えてくるとモチベーションアップにもつながりますし、健康意識も高まると思います。筋トレと並行して、カラダの中ともしっかり向き合っていきましょう」と市原先生。筋肉だけではなく、カラダの中も鍛えながら本物の“いいカラダ”を目指していこう。