ロカボ食ならカロリー制限は不要|血糖値コントロールの8ルール ②
さまざま病気のリスクとなる「食後高血糖」を回避するために、血糖値コントロールの基本的なルールを会得しよう。キーワードは北里研究所病院の山田悟先生が提唱する「ロカボ®」。緩やかな糖質制限で健康的に続けられる食事法だ。今回は8つのルールのうちの②、「カロリー」について。
取材・文/石飛カノ 取材協力/山田悟(北里大学北里研究所病院糖尿病センター長)
初出『Tarzan』No.822・2021年11月11日発売
カロリーとはどう付き合うか
デスクワーク従事の男性の1日推定エネルギー必要量は2300〜2700キロカロリー。ってことは1食につき760〜900キロカロリーくらいに抑えておけば、太りはしない。ならば、ちょっとカラダを絞りたいときは1食600キロカロリーくらいにしておくべき?
このようなカロリー至上主義とはこの際、きっぱりと決別してほしい。肥満防止のダイエットでは長らくカロリー制限がよしとされてきたが、近年、多くの論文でカロリー制限のメリットは少なく、むしろ糖質制限で得られるメリットの方が大きいということが明らかにされている。
カロリー制限と糖質制限を比べると…
糖質は1食につき40g以下。これさえ守れば、あとはお腹いっぱいになるまで食べてよし。ステーキ? オッケー。揚げ物? ノープロブレム。
血糖値にほとんど影響しない糖質以外の食べ物はフリーで楽しんでよし。ロカボ食では満腹感を感じることで食欲が暴走せず、食事量が安定してくる。だから心配無用、そもそも何千キロカロリーも食べられないはず。フタを開ければ適正エネルギー量で、しかも体型はシュッと絞れてくるはずだ。