
植物由来の食品でタンパク質を摂取する
今後数十年、人口は膨れ上がっていき、今のままでは食料、とくにタンパク質の需要に供給が追いつかなくなるといわれている。そこで、注目されているのが植物性代替肉だ。
「代表的な原料は大豆とえんどう豆。これから畜肉はどんどん高騰化していきます。アメリカでは牛肉はもちろん鶏肉も高騰しています。動物であるからには飼料や水などを必要とするため、コストも環境負荷も高い。その点、大豆やえんどう豆は環境負荷も低く圧倒的にコストが安いんです」(食産業学の専門家・宮城大学の石川伸一教授 )
今日はプラントベースでタンパク質を補給、いずれそんな習慣がトレーニーの常識になる?
形状さまざまな代替肉
4つのテクで植物性代替肉で調理してみよう
上述のように、ド定番の脱脂大豆を原料にしたものから食感を追求した進化系プラントベースドミートまで、アイテムは百花繚乱。それぞれの特徴を生かしての自炊で代替肉を日常の食卓に乗せる。これができたら、あなたはもうフードテックの達人といえよう。
ただし。代替肉のマーケットは絶賛拡大中だが、質的にはまだまだ進化の途中。本物のお肉レベルの味わいを堪能できるとは言い難い。でもだからこそ、工夫しがいがあるというもの。ねばり不足は調理油や片栗粉でカバー、エスニック風の味付けをするなど、工夫次第で美味しさの可能性はマジ広がります。
より美味しくする4つのテクニック
- 多めの油脂で調理する。
- 片栗粉などでとろみをつける。
- スパイシーな味付けをする。
- 焼き色をつける。
① 麻婆茄子

脱脂大豆を原料としたミンチタイプの乾燥代替肉を使用。大豆特有の香りが強いのでたっぷりの水で浸してからよく絞るのがポイント。とろみのある調味液を合わせてパサつき感をカバーする。黙って出されたら麻婆茄子以外の何物でもない。
材料(1人分)
- 《大豆のお肉》…80g
- ナス…2本
- 長ネギ…1/2本
- ゴマ油…小さじ1
- [A]
- おろしニンニク…小さじ1
- おろし生姜…小さじ1
- めんつゆ(濃縮タイプ)…大さじ2
- 片栗粉…小さじ2
- 豆板醬…小さじ1
- 顆粒鶏がらスープ…小さじ1
- 水…150mL
作り方
- 大豆のお肉は3分ほど水に浸してから水気を絞る。
- ナスはヘタを除いてラップで包み、600Wの電子レンジで2分、拍子木状に切る。長ネギは斜め切りにする。
- フライパンに[A]を煮立て、大豆ミート、ナス、長ネギを入れて2分ほど煮る。
- 仕上げにゴマ油を回しかける。
② ピーマンのドルマ

こちらは生タイプの代替肉。それ自体では食感がどうしてもふわっとしないので、ご飯、玉ネギ、パン粉などのつなぎを加えるのがおすすめ。焼く時に本物の挽き肉のように中心までしっかり火を通さないとヤバいという心配がないのも◎。
材料(1人分)
- 《ナチューリ》生挽き肉タイプ…100g
- ご飯…50g
- 味噌…大さじ1/2
- ゆかり(赤紫蘇ふりかけ)…小さじ1
- ピーマン…2個
- 削り節…適量
作り方
- ボウルにナチューリ、ご飯、味噌、ゆかりを入れて練る。
- ピーマンは縦半分に割り、空洞部分に1を詰める(種は取らなくていい)。予熱したグリルやトースターなどで表面に焼き色がつくまで焼く。
- 器に盛り、削り節をかける。
③ フィリピン風焼肉プレート

薄切り肉タイプの代替肉を使用。どこからどう見てもハラミ。そしてクニクニとした食感もかなりハラミ。さらに食欲をそそるにはもう一声、焼き色をつけると一気にハラミ感が倍増する。さらに照り演出の調味液を絡めれば完璧でしょう!
材料(1人分)
- 《ネクストミーツ》ハラミタイプ…1袋
- オリーブオイル…小さじ1
- [A]
- おろしニンニク…小さじ1
- 醬油…小さじ1/2
- はちみつ…小さじ1
- 酢…小さじ1
- ご飯、茹でオクラ、トマト、パイナップルなど…好みで適量
作り方
- フライパンにオリーブオイルをひき、ネクストミーツを並べ両面に焼き色をつける。
- 合わせた[A]を加えて絡める。器にご飯や野菜、フルーツなどとともに盛り合わせる。